ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

綾南ダム

2021-10-25 08:35:13 | 宮崎県
2021年10月17日 綾南ダム 
 
綾南ダムは宮崎県木林市須木下田の大淀川水系本庄川(綾南川)にある宮崎県県土整備部が管理する多目的重力式コンクリートダムです。
建設省(現国交省)の補助を受けて建設された補助多目的ダムで、本庄川(綾南川)の洪水調節、宮崎県企業局綾南発電所南機での最大1万3000キロワットのダム水路式発電を目的として1958年(昭和33年)に竣工しました。
 
小林市中心部から国道265号線経由で約21キロ、30分のドライブで綾南ダムに到着します。
ダム湖南岸を通る県道26号線沿いに展望スポットがあり、ダムを俯瞰できます。
クレストにラジアルゲート2門を装備、左岸が屈曲しています。
注目すべきはゲート巻き上げ機を被覆するコルゲートパイプを利用したチューブ状のシェルター
同じ宮崎県営ダムの松尾ダム渡川ダムでも同様のシェルターが設置されています。

左岸が屈曲。 
 
アングルを変えて 
対岸に管理事務所があり、宮崎県ダムではおなじみ民間委託の管理人さんが住み込みで駐在されています。 

天端親柱の『綾南堰堤』の銘版。 
 
 
こちらは諸元プレート。
 
奥に巡視船繋留用の浮桟橋が見えます。
さらに右奥、白い点が見えるところに綾第一発電所への取水口があります。
 
天端は車両通行可能
コルゲートパイプのチューブ状シェルターは巨大な猪用の罠のようです。
このシェルター、ダム完成直後からあったものではなく平成に入ってから後付けされたようです。
 
天端から減勢工
水中に没していますが副ダムが見えます。
 
ダム湖は『小野湖』
ダム湖は縦に長く続き総貯水容量は3800万立米。
 
管理事務所。
 
左岸から下流面。
 
ダム下から見れる場所がないなど見学スポットは少ないのですが、右岸高台からの屈曲したダムの俯瞰は個人的には非常に好みのアングルでした。
 
(追記)
綾南ダムには洪水調節容量が配分されていますが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行うための予備放流容量が配分されました。

2819 綾南ダム(1714)
宮崎県小林市須木下田
大淀川水系本庄川
FP
64メートル
194.2メートル
38000千㎥/33900千㎥
宮崎県県土整備部
1958年
◎治水協定が締結されたダム


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