2016年1月11日 羽布ダム
羽布ダムは愛知県豊田市の矢作川支流巴川にある重力式コンクリートダムです。
戦争末期の1944年~45年(昭和19年~20年)に起こった矢作川流域の大干ばつを受けて、農林省の矢作川農業水利事業の中核として1962年(昭和37年)に竣工、1964年(昭和39年)の運用開始と同時に愛知県が管理を行っています。
ダム便覧ではダムの目的は『A』のみとなっていますが、1997年(昭和62年)からは岡崎市の上水道供給も担っているため、正確なダムの目的は『AW』になります。
ダム湖は三河湖として親しまれ四季を通じて多くの観光客が訪れ、特に新緑や紅葉シーズンには駐車場から溢れた車が天端に並ぶほどの盛況になる様です。
岡崎から国道473号をひたすら北上すると豊田市作手で三河湖を示す標識が現れます。
これに従って県道を右折すると羽布ダムに到着します。
本来なら堤体直下まで遊歩道が通じていますが、小水力発電所の建設工事のため立ち入りできず下流の橋からの撮影となります。
天端は車両通行可能で、ハイシーズンには駐車場から溢れた車が天端に路駐されることもあるようです。
減勢工には副ダムが二基あります。
バルブから轟音を立てて放流中、バルブ操作室の隣に小水力発電所を建設工事中です。
赤いラジアルゲートと導流部。
放流をズームアップ。日があたると虹が出ます。
上流面。
対岸に管理事務所があります。
観光シーズンには多くのボートがダム湖に浮かぶようです。
右岸から。
(追記)
羽布ダムは洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行う予備放流容量が配分されました。
1222 羽布ダム(0189)
愛知県豊田市羽布町鬼ノ平
矢作川水系巴川
AW
G
62.5メートル
398.5メートル
19363千㎥/18460千㎥
愛知県農林水産部
1962年
◎治水協定が締結されたダム