「かもめ」と聞けば真っ先にチェーホフの四大戯曲(私はどれも大好き)の1作が思い浮かぶところですが、今日からこのスペイン文学に取りかかりました。ところが・・・・・
読み始めて間もなく、このような赤のボールペンによる書き込みに遭遇。いったい何のために?
が、そのあたりから急に話の筋が理解できなくなりました。読み返しても同じ。(スペイン人がコミュニケーションの全く取れないドイツ人にダメ元でラテン語で話してみたところ意思の疎通が可能になったという興味深い場面だったにもかかわらず。)例えば上画像の見開きページは「こんなにピッタリなモデルは見たことがないよ」「それは何ですか。あなたは軍人ですか」で全く意味が通じていません。その前後のページの変わり目でも同様の不整合が生じていました。
ここで私は思い当たったのでした。10ページと11ページが丸ごと誤植されていることに。(偶然にも9〜12頁まで一つの文がページを跨ぐことがなかったため校正でも見逃されてしまったのでしょう。)おそらく前の所有者は自分が読み返す時に備えて、あるいは後年この本を手に取る人のことを考えて正しいページ番号を振ったのでしょう。それがなかったら最後まで気付かなかったかもしれないので、とりあえずお礼を言いたいです。
畑に残っていたサトイモを全て掘り出しました。よく考えてみたら種芋は別の園芸センターで購入した2品種が混在しているため、逆さ植えだけで収量が増えたかは不明ながら、大きさの揃った(中くらいの)芋が多く穫れたようには思います。(一方、慣行の定植をした方は数こそ多いものの小芋が目立ち、それらは皮を剥くとあまり残りません。)
残った葉は先に片付けたサツマイモやカボチャの蔓の上に積み重ね、その後跡地を耕しました。
そこには先ほど買ってきたこれを明日植えます。
猫に小判
2022-10-29 | 日記
今週は根を詰めて働いたので、「ご苦労さん会」(自分へのご褒美)の晩酌。肴はリカマンで調達した生ハムとチーズですが、ここで採り上げたいのはワインの方。先日入手したプレミアムセットのうち白(グラーヴ)を開けました。
改めて箱を見たらこの文字列が。贈答品では数字が千円(定価)を表しますから、やはり5000円で販売されたということでしょうか。
一方、蓋の裏にはこれが。わかりませんねぇ。「10.24」は日付を連想しますが、だとしたらその前の「2570」が説明不可能。版画など量産される美術品、あるいはCDでも限定発売のものは「愛蔵家番号」などとして通し番号が振られることもありますから、とりあえずそれだと解釈しておきましょうか?
さて、肝心の中身ですが・・・・・・23年も経過していればコルクもボロボロに劣化しているだろうと予想していましたが、意外とアッサリ抜けました。グラスに注いでみたところ、白にしては濃い。年月を感じさせる色です。先日の記事のコメント欄に貼ったリンク先の一つには「現在はマディラのような香り」とありましたが、そこまでは感じませんでした。いよいよテイスティング。
私はこの色からシェリー酒のようにちょっとクセのある味になっていると想像しました。タンニンを含まない白ワインは長期保存に向かないので多少の変質は覚悟はしていたし、それならそれで炭酸を注いでカクテルにすればいいとも考えていました。(もし酢酸発酵まで進んで酸っぱくなっていたら料理に使うつもりでした。)ところがところが・・・・・
隣にいたLindaは即座に「これはダメ」と言いました。そして私が最初に思ったのは「味がない」でしたが、2度目に口に含んでみたら微妙に味はしました。けれども、これまで飲んできたシャルドネ、ソーヴィニヨン・ブラン、あるいはリースリングなどの白ブドウから作られたワインのどれとも似ていない。(こちらによれば、グラーヴではソーヴィニヨン・ブラン、セミヨン、ミュスカデルの3品種が認められているとのこと。二つ目以降は名前こそ知っていても特徴が浮かびませんねえ。)なお、Lindaが後で酔っぱらっていましたからアルコールはしっかり残っているはずです。ここで大昔のことを思い出しました。
大学院生時代ですが、ブルゴーニュ地方のムルソー(注)という名産地の白で定価が2980円だったか3980円だったかの品がどういう訳か処分品として980円で売られていたので即購入したことがありました。(注:さっきアマゾンで検索しましたがこの通りです。)で後日、宴会にて他の白ワインと一緒に開けて皆で飲み比べしたところ、一番評価が低かったのがそのムルソー。正直なところ私も美味しいとは思えませんでした。ミネラルはやたらと感じられるのだけれど甘味とか酸味など分かりやすく表現できる味がしない。その理由として挙げられるのは「所詮は見切られるだけの品でしかなかった」(劣化が進んでいた)ですが、もう一つ「複雑な味が解るだけの舌を自分は持ち合わせていない」という可能性も捨て切れないと後で考えたのでした。
という訳で、今回のように破格値で販売されている場合は別として、高級品(自分的には1本2000円以上)には今後も手を出すまいと改めて思ったのでした。
追記
検索中にこのページを見つけました。何を考えているんでしょうかね、この出品者は?(当初はコメント欄に書き込もうとしたのですが、おそらくドメイン名のせいで撥ねられました。)
追記2
これといった味がしないワインならどんな料理にも合う(邪魔をしない)ということが言えますが、もしかしたら特定の料理とは抜群の相性を示すかもしれないという気もしてきました。エスカルゴとか。
追記3
舌の根も乾かない内に、というか未だ赤を開けていない段階での見切り発車ながら、お気に入りに登録していたこの品を購入するつもりで先ほど訪れたところ売り切れてました。白の劣化がそれほどでもなかったので赤(オー・メドック)はもっと大丈夫だろうと考えたこともありますが、それ以上に3本目(シャトー・ルメードの2004年)が気になっていたので。残念!(他にメモリアルセット2本のみで1800円という出品はありますが手は出しません。)
追記4(書き忘れ)
昨日帰宅直後にLindaが「これ飲んでみて」を言って差し出したグラスの中身には私も和感を拭えませんでした。彼女は続けて「チチャ(トウモロコシやキヌアから作る南米のどぶろく)になってる」とも。
それが上の品。賞味期限が来年の1月ゆえ決して見切られ品ではありません。しかしながら糖分がアルコール発酵したような感じ。(その匂いと味から私はナミビア滞在中によく買って飲んでいたオシクンドゥを思い出しました。)要は保存状態が悪かったということなのでしょうが、どの店で買ったかを二人とも憶えていないため文句の持って行き所がありません(苦笑)。とはいえ体には良さそうなので捨てずに毎日少しずつ飲むことにします。
翌日追記
今日件の白の残りを飲んでいた時、何の味に似ているか思い当たりました。それは水で薄くした紹興酒。直後に思い付いてここで紹介した日本酒の原酒で割ったらちょうどいい具合のカクテルになりました。おっと、アルコール度数はそっち方が高いので「割る」は変か。