橋本治が「桃尻娘」でデビューしたころ、自分は大学生で、単行本になってから読んだような記憶がある。
ただ、面白いなあ、という記憶しかなくて、その後は編み物で一時期騒がれた記憶しかなかったのだが、今回「その未来はどうなの?」を読んで、文明批評家としてもなかなかのものだと、思わされた。
ただ、病気のせいか後半に行くにしたがって、難解となり、「第8章 経済の未来はどうなるの」では、「景気の回復というのは、異常な好景気を生み出してしまうようなものを、元の安定した状況に戻すことなんじゃないか」「昭和が終わってバブル経済がはじけた日本は、そのはじけたことにって世界経済の先例となる、最先端を行く国だ」という、独特の世界観を展開していく。
集英社新書のシリーズは全部読んでみよう。橋本治の考え方がわかるかもしれない。
いとうえいの「高嶺の華は乱れ咲き」の絵が好きで、毎回新しいのが出るたびに購入している。
この作品は高校生のSMを描いたもので、そんなにスケベ度は高くなくて、読みやすい。
しかし、もともといとうえいという人はかなりハードなエロ漫画を描く人らしく、「いとうえい」で検索していたら、「エロ漫画大好き」というサイトで、かなりハードなエロ漫画を発表していることが分かった。
18禁のサイトらしいが、この手の漫画が好きで、なおかつ、比較的可愛い絵柄が好きな方にはお勧めである。
気が付かないうちに「たーたん」の6巻がとっくに発売になっていた。
ネットで検索して、気が付いたので、あわてて戸田書店へ行って購入してきたのだが、思ったよりも面白くない。
なぜかというと、主人公のさえない中年男であるたーたんのシーンがほとんどないからだ。あと、絵柄が変化しているように思うのだが、気のせいだろうか。
次の巻に期待しよう。
「転生スキルは「お人形遊び」と「粘土遊び」なんですが、これでどうしろと?」というのを読んでいるが、後半になるにしたがってあまり面白くない。話が広がりすぎて、頭の中で映像化できないからかもしれない。
図書館から借りてきている本と、購入した本は全然読み進んでいない。
劇団清見潟はコロナの影響で人が集まらないとのことで、お休み。
なんだかんだで、11月からスケジュールがあったことがない。
「定年後の知的生産の技術」(ちくま新書 谷岡一郎著)を今読んでいる。
この著者の著作は初めて読むのだが、自分が普段考えていることが、完結な文章にまとめられているので、興味深い。
例えばp.63の
「筆者にとって「真のリーダー」とは、「長期的視野を持ち」、「戦略と戦術の違いを認識して使い分けることができ」、「決断すべきときに決断できる」、そしてその決断に皆が従うほどに「人格が優れ、皆から信頼されている」ことが必要だ。こう書いただけでも簡単な条件ではないことはおわかりいただけよう。
付言するなら、リーダーの決断は結果的に正しい必要はない。失敗したとてその場でベストの選択をしたのなら、それはそれで仕方がない。世の中は不測の出来事があり、運・不運は常についてまわるからである。しかし「決断しない人は、最初からリーダーの資格はがない」と考えている。「より高度な楽しい人生を送りたいなら、決断から逃げてはならない」という教訓でもある。」
特に赤字の部分などは、「貧乏な地方劇団のための演劇講座」で述べてきたことと同じである。
後半が楽しみだ。
さて、今回はOCRに一太郎padを使ってみたが、改行の修正以外手を加える必要のない性能のよさにびっくりだ。お勧めである。
宮部みゆきの杉村三郎シリーズ5弾。
前の4冊も読んでいるはずなのだが、記憶にないので、あとで読み返してみよう。
納められているのは「絶対零度」「華燭」「昨日がなければ明日もない」の三篇。
どの作品も、さほど大事件ではないような話から始まって、結局大きな事件が隠されていた、という結末になっている。
トリックというようなものはあまりなく、心理的なすれ違いとか、人の心が持っている闇が浮き上がってくる構造になっているため、後味はあまりよくない。
しかしながら、ありそうだな、という話になっちえうところが恐ろしいところなのだろう。
賞を取った作品のようだが、とにかく伏線やどんでん返しが多くて読んでいて疲れた。
刑事事件で探偵が活躍する余地があるという設定、や主人公が巫女の格好をした17歳の隻眼の少女探偵であるという無理のある設定がなんともブレーキになって、読むのがつらかった。
面白いと思っている人の多いと思うので、本格ミステリーがお好きならお勧めかも。
韓国をおちょくった、百田の作品。
内容的には、韓国ウォッチャーにはよく知られた事柄ばかりだが、日本が余計な親切心を出して、韓国を良くしようとしなければ、こんな関係にならなかったのに、という逆説めいたギャグで韓国を批判し、突き放した著作である。
最近の日本の外交を見ていると、百田さんの思惑に近づいているのかなと思う。
とはいえ、一人当たりのGDPが日本よりも多くなったのだから、いい加減日本離れしてもよさそうなものだが、相変わらず韓国の新聞は日本との比較だらけだ。
マスコミが変わらないと、日韓関係も変わらない気がする。
レスビアン小説です。もともと近藤さんの小説にはいくつかレスビアンをあつかったものがあったのだが、真正面からレスビアンについて書いたものは読んだことがなかった。で、面白かったのかというと、その世界がよく分からないので、こんなものかと思ってしまう。
男性作家だと思って読み始めて、1/3まで読んで「もしかしたら、女性作家?」ということで、ネットで検索したら、女性の作家さんでした。
感情表現が男性作家では描けないような女性独特なもののように思えたからです。
離婚を考えた女性が、旦那から離れて高原にカフェを開くという話で、軽くミステリの要素を入れているけど、ほとんど答えが見えているような作りで、近藤史恵と似ているかもしれません。
会話の長台詞が特徴で、会話の中で物語の説明がなされることが多く、慣れないと読みづらいです。
女流作家の特徴なのか、料理の話がよく出てくるのに料理の説明があまりないので、分かりやすい料理しか理解できないどが残念かもしれません。
料理が多く出てくる小説は、みおつくし料理帳のように最後にレシピが載っていると、うれしいかも。