演劇書き込み寺

「貧乏な地方劇団のための演劇講座」とか「高橋くんの照明覚書」など、過去に書いたものと雑記を載せてます。

ココア共和国vol.6

2011年05月15日 00時19分23秒 | その他

 仙台在住の秋亜綺羅さんから「ココア共和国vol.6」を贈っていただきました。
地震で被災されて1ヶ月遅れの発行になったようです。
以下は「ココア共和国 - Yahoo!ブログ」からの引用です。
http://blogs.yahoo.co.jp/cacaodokoda

季刊ココア共和国 vol.6

秋亜綺羅(),一倉宏(),吉田義昭(),みゆき(),倉田めば(),寺坂理恵(),とも(),柏木美奈子(編集,イラスト)
 
 
  
2011年5月1日発行
  
価格:¥525 
 
商品の説明 
内容紹介 
  詩人・秋亜綺羅による個人季刊誌第6号。 
  右開きからが詩。左開きではブログを編集。
  招待詩として6名の詩人が登場します。
  ※
  一倉宏は、「きれいなおねえさんは、好きですか」 などで有名なコピーライター。
  詩を2篇書いてもらっています。 「数字のうた」 は楽しく、だれもが納得できます。
  「詩の書き方を思い出す」 は、30年ぶりに書く詩との葛藤をリズミカルに。
  ※
  詩壇の最前線にいる吉田義昭からは 「先生の休暇」 をもらいました。
  「先生は自殺した。 先生は自殺するために、今日、学校を休まれた。
    きちんとした理由があったので、僕は今日の先生の欠席を、
   この学校の中だけで許していたと思う。」
  ※
  みゆきは 「おじいちゃん」 という詩を。 「寒い冬のトイレで脳溢血で倒れて入院
  したおじいちゃん/お見舞いに行って流動食をスプーンで口に運んであげた
  ら//『どうもありがとうございます』 ってすごく丁寧に言ったおじいちゃん/もう
  私のこともわからなくなってた」。 ギンズバーグっぽい口調で、生と死のすきまに
  滲む、ユーモアのひらめきと、ときめきが冴えます。
  ※
  パフォーマンス・アーティストの倉田めばの詩は 「嘘つきの耳」。 「わたしには舌
  が二枚ある/一枚は噛み切って死ぬために/もう一枚はその時に流れる血を
  味わうために」。
  ※
  寺坂理恵の詩はいわゆるナンセンス詩というわけでもなさそうだけど、わたしは
  やっぱりナンセンスの楽しさを感じてしまいます。 「短い爪を摘む/雨は剥がれ
  て/空を//目の前は青く/静止して//夢みたいだ/つぶやく声は遅れて/
  まぶたのなかへきえる」。 ひょっとすると新しい方法論の詩かもしれないですね。
  ※
  ともの「僕の母」は、ブログで見つけたものです。ともは15歳の女の子。「母のこ
  とを考えると/髪の毛が抜けていきます/爪を噛んでしまいます/体をかきむ
  しってしまいます//母はとってもいい人//僕を 僕を 僕を/僕を 僕を 僕
  を/僕を 僕を 僕を/僕を 僕を 僕を/僕を 僕を 僕を/僕を 僕を 僕を」
  ※
  秋亜綺羅の詩は 「国際風の会議」。 震災以前に書かれたものですが、震災の
  預言書だと騒がれています。 うそです。 騒がれてもいいんじゃないかな、と。 
  ふふふ。 「遠くから視えているのは/波の音波である」 「透明海岸の海には/水
  平線がないのだ」 「事件だけが/海岸にとり残されている」 「火のついた導火線
  が/砂浜を走る」 「壁が消えたので/うわの空とうわの心//疑っているけど、
  信じてる/なにか壊れる音がするのに/信じない」。
  ※
  ブログの編集ページは、秋亜綺羅の 「大震災──仙台から」。
   
著者について
一倉宏=コピーライター、作詞家。 1955年生。 東京都在住。
 
  著書に 『ユーク』 『人生を3つの単語で表すとしたら』 『ななえがトイレでないたこ
  と』 など。
 
吉田義昭=詩人。 1950年生。 東京都在住。
  詩集に 『海の透視図』 『北半球』 『空にコペルニクス』 『ガリレオが笑った』 など。
  日本クラブ新人賞。
 
みゆき=主婦で詩人。 関東在住。 ブログで詩、童話などを発表。
 
倉田めば=詩人。パフォーマンス・アーティスト。
  1954年生。 大阪市在住。
  霜田誠二主催の 「日本国際パフォーマンス・フェスティバル」 に参加。
 
寺坂理恵=詩人。 1973年生。
  詩誌 「ばらた」 「青」 「の」 同人。
詩集 『雨を売る男』。 
 
とも=15歳。(おそらく)
  不詳。
   (ともさん。 もしこれを見ていたら連絡をください。 秋亜綺羅)
 
秋亜綺羅=詩人。 1951年生。 仙台市在住。
  名まえは、 40年まえ高校生のとき、 寺山修司がつけてくれたもの。
  角川文庫の 「書を捨てよ、町へ出よう」(寺山修司) に、
  ハイティーン時代に書いた詩 「百行書きたい」 が載っている。
  詩集 『海!ひっくり返れ!おきあがりこぼし!』 (1971)
   
 
目次

  一倉宏 「数字のうた」
        「詩の書きかたを思い出す」
  吉田義昭 「先生の休暇」
  みゆき 「おじいちゃん」
  倉田めば 「嘘つきの耳」
  寺坂理恵 「きえる」
         「朝顔」
        「手紙」
        「白を」
  とも 「僕の母」
  秋亜綺羅 「国際風の会議」    
ブログ=ココア共和国
  秋亜綺羅 「大震災──仙台から」
 
  装丁=柏木美奈子