死後の世界ってどうなっているいるんだろうか。
お釈迦様のお答えは「考えるな」ということでした。
世の中には人間がいくら考えてもわからないことが数多くあります。
答えの出ない問題を考えたり悩んだりするのは愚かであります。
お釈迦様の弟子にある青年がおりました。
この青年は、「死後の世界はあるのか、ないのか」ということをいつも
疑問に思っていました。
そこでこの青年は、お釈迦様に会うたびにこのような質問をしていました。
しかし、お釈迦さまは何もお答えになられませんでした。
ごうを煮やしたこの青年は、ある時お釈迦様のところにいき
「今日こそ死後の世界があるのか、ないのかを教えてください。もしも今までのように
答えをはぐらかすのなら、私はこの教団を去ります」と迫りました。
その時、お釈迦さまはこう答えられました。
「ある男の体にどこからか飛んできた毒矢が刺さった。友人たちはあわてて医者を呼んできて
矢を抜いて治療をしてもらおうとした。しかし、その時、矢が刺さった男は治療を止めて
『矢を抜く前に聞きたい。矢を射た人間は背が高いのか低いのか。男なのか、女なのか』と
尋ねるだろうか。こんなことを言っている間に、この男は死ぬだろう。それが、そなたの態度である。
今大事なことは、私たちがこの世の苦を克服し、今のその瞬間を心豊かに生きることにあるのだ。
死後の世界があるとかないとかの問題にかかわっている暇はない。まず毒矢を抜いて治療をすることが
大事なのだ」
このように、お釈迦さまは「死後の世界」についての態度は「考えるな」ということです。
とにかく今を大切に。
毎日、今日が最後の日だと思い、
毎日、今日が最初の日だと思う。
そうすると、今日を最善の日にしようと思うでしょ。
明日があるという保障はどこにもないですよ。
だから、今日という日を一生懸命生きるんです。
合掌