東京高裁の「職権和解」から一転して「和解打ち切り」の理解得がたい定塚裁判長桃と2020年新年を迎えた。天候にも恵まれ12団体35名の結集で昼休み時間一時間の行動の中で、解決の道筋は、中労委「付言」の立場であることを改めて株式会社明治に求めました。(1月22日)
(第49次時点延べ=70日間、1296団体、2772人 94時間40分)
明治乳業争議支援共闘会議・松本議長の主催者挨拶
東京高裁が和解を打ち切ったことは、更に争議を長引かせることになる。今求められていることは中労委「付言」の立場にたって話し合うことです。私たちはその時間を待っています、求めています。その時間が来るまでは今取り組んでいる明治の製品は買わない、食べない・飲まない「不買運動」を消費者の権利として広めていくことを徹底的にやります。市民の皆さん是非ともご協力をお願いします。
戸田地区労・横田議長(左)、と千葉県支援共闘会議・山城事務局長(右)
それぞれから、35年争議を支援してきているが、当事者も支援する側も年を重ねてきている訳だから、争議を抱えて何のメリットが明治にあるのか。人道上的にもこれ以上引き延ばすことは許されない状況から一日も早い解決を求めて行くことなど訴えがありました。
JAL客乗争議団・杉山副団長から
解雇されて10年目になってしまいました。JALの不当労働行為が最高裁で確定する中で、植木社長は株主総会でなんとか解決をしていきたいと言ってきているが、未だにその姿勢が見えてこない。明乳争議団の皆さんとスクラム組んで解決までがんばります。
食品一般ユニオン・佐藤書記長から
株式会社明治と明治HD双方の社長への「申入れ」の報告がありました。株式会社明治の受付では、担当業務へ連絡を入れますが、応対できる担当者がおりませんと回答。明治HD受付は一切担当先へ連絡もさせない応対を徹底させている内容の報告。
明乳争議団・小関団長から
参加者へのお礼と高裁の職権和解は解決金ゼロ、謝罪なしの和解案は、中労委の付言で認定している明治乳業の不当労働行為、職分間格差は紛れもない事実とした立場からするならば、到底納得できるものではない。1月30日判決になりますが、どのような判決内容であっても36年争議に相応しい内容を求めて行きたい。そのためには、都労委に市川事件、全国事件39件の事件を動かし解決を強く求めて行きたい。2020東京オリ・パラ組織委員会とゴールドパートナー契約(150億円以上)をして、世界に名を馳せるようですが、経営状況は決して豊かではない。このまま争議を抱えていていいのかのリスク判断を経営陣に強く求めていきたい、と新年を迎えて決意を表明しました。
シュプレヒコーラー 武田団員から
チラシ配布中に、通りがかったご婦人が話しかけてきました。内容は、宅配のヨーグルトを開封すると黒っぽい物が目についたので、ルーペで拡大すると虫の足のような物でしたので明治に電話をしました。会社の方が来られて、持ち帰り調べた結果を報告をしますと言っていましたが、いくら待っても報告がありませんでしたので明治に電話をしたところ、その様なことは届いておりませんということでした。明治は大きな会社なので、ちっぽけなこのような問題には対応しないのでしょうかね。消費者を馬鹿にしている会社としか皆さんの訴えを聞いて感じました。と私に話しかけてきたことを紹介して、シュプレヒコールの音頭をとりました。
シュプレヒコール
一、(株)明治は、格差と人権侵害を認めた中労委命令に従い全面解決を決断しろ!
一、(株)明治は、人道上も許されない36年争議の全面解決を決断しろ!
一、製品不祥事・不正行為に対し、消費者の信頼に応えろ!
明乳争議とすべての争議の早期全面解決に向け、団結して頑張ろう、頑張ろう、頑張ろう
【松田克也社長への申入書】
2020年 1月22日
株式会社 明治 代表取締役 社長 松田 克也 殿
明治乳業争議支援共闘会議 議長 松本 悟
明治乳業賃金昇格差別撤廃争議団 団長 小関 守
申 入 書
━━ オリ・パラ大会の新年、争議を抱えるリスク判断は「待ったなし」の課題です
松田社長、「都労委残留事件」による争議の長期化は回避すべきではないですか ━━
松田社長、新年をどのようにお迎えでしょうか。私たちは、東京高裁が執った職権「和解勧告」(10月15日)を契機に、「35年争議の全面解決に相応しい貴社との円満解決」を目指し、「オリ・パラ競技大会前の解決」の固い決意で新年を迎えました。
この決意は、裁判長から「和解打ち切り」の連絡を受けた後も変わるものではなく、和解解決に向けた指揮の継続を求める要請を重ねている所です。私たちは、裁判長の指揮で会社と話合う場が設定されるなら、「何らの条件を付すことなく白紙の状態で真摯に向き合い合意をめざし誠実に努力する」姿勢を裁判長にも確約し、判決日の延期も視野に腰を据えた和解の指揮を要請しています。これは、「新年の早い局面で全面解決への道筋を拓く」という、35年の長期争議を闘ってきた私たちの決意です。
企業飛躍に向け「負の遺産」を清算すべき新年、貴社の争議解決への意思表示に期待
1985年の都労委申立てに始まった争議ですが、申立て以前を含めると実に半世紀余に亘る長く厳しい道程です。特に、昭和40年代から50年代における旧明治乳業の組合活動を嫌悪した異常な従業員管理は、中労委命令が「会社は批判を免れ得ない」と指摘し、差別の存在も「紛れもない事実」と認定される等、歴史的事実として鮮明になっています。当然のことながら、企業活動における歴史的「負の遺産」を清算すべき責任は、貴社及び親会社明治HDの現経営陣にあることは明らかです。
私たちは、「赤虫」「ゴキブリ」「企業破壊者」など等、家族も含めて浴びせられ続けた人権侵害の汚名を晴らさずに、人生終えられないの決意で必死に頑張っています。松田社長、グローバル化と海外市場への飛躍という企業戦略に照らし、オリ・パラ競技大会を今夏に控える今こそ、争議を抱えるリスク判断が必要ではないでしょうか。
「都労委残留事件」の審査開始など、さらなる争議の長期化は双方に無益な選択
中労委命令「付言」は、「39件もの関連する後続事件が都労委に係属するなど労使紛争が深刻化し、」と指摘し、「当事者双方の互譲による合意をもって紛争の全面解決を目指すべきことは自明の理である」(90頁)と、双方に解決への道筋を示しました。 私たちは、「残留事件」も念頭に置いていますが、その前の解決局面をめざし奮闘しています。松田社長、さらなる争議長期化への選択肢はないのではないでしょうか。
以上