明治乳業争議支援共闘会議 議長・松本悟(千葉労連議長)
浅野茂太郎社長に話合い解決を呼びかけました。
明治ホールディングス社前に争議解決を求めてお集まりのみなさん、お疲れさまです。
私は明治乳業支援共闘会議の松本です。本日の社前行動の目的は、明治乳業争議全国事件の都労委命令を直近に控え、労使の話合い解決を浅野茂太郎社長に訴えるためです。
明治乳業争議の本質は、会社がまともな労働組合を乗っ取り潰し、賃金・昇格差別を実行した典型的な不当労働行為事件です。事件が解決しないのは、会社が東京高裁の和解提案にも応じない、争議団との話合いにも応じない、不当な態度をとりつづけているからです。
それでは明治HDという会社はどういう会社なのか、話します。3大不祥事をくり返すきわめて、典型的なブラック企業です。
一つは、食品企業でありながら食の不祥事をくり返しています。食の不祥事の原点は、牛乳にまがい物を混ぜ販売していたインチキ牛乳事件です。この事件は、国会で追及され、当時の浅沼社長ら幹部3人が責任を取って辞任しました。明治粉ミルクセシウム事件も市民団体が告発するまで、赤ちゃんにセシウム入りミルクを飲まし続けました。2000年の雪印食中毒事件以降、25件も食の不祥事をくり返しています。北海道新聞は社説で「食品企業失格」の烙印を押しました。
二つ目は、社員らの事故死が続出していることです。特に悲惨だったのは、2010年5月の母の日におきた、事故死事件です。入社間もない山本さんという若い臨時女性に、本来2人一組でやる危険な清掃作業を1人でやらせたため、機械に押しつぶされて亡くなりました。このような事故死事件が7件も起きています。
三つ目は、社員に対する人権侵害や賃金差別が凄まじく、労働争議が10件も起きていることです。現在も3件が係争中です。とりわけひどい人権侵害は大阪工場で、若い松本寿子さんに対し、11年余にわたり、畳一畳半のプレハブ小屋に隔離した事件です。この事件は、国会でも追及され、ようやく職場に戻しました。今、争われている明治乳業争議全国事件の申立人の糸賀さんは、40年勤続しても一回も昇格せず、定年時の基本給が15万円台で退職しました。このように、明治HDは、憲法や法令を遵守しない典型的なブラック企業です。
その結果、会社の業績はどうなっているのか、2009年に明治乳業と明治製菓は統合し、「世界に打って出る」と明治HDが誕生しました。統合して、5年目に入りますが、業績は低迷したままです。今年度末の業績と2009年統合前の業績を比較すると、まったくと言っていいほど、売上高も営業利益も伸びていません。毎年の株主総会で、相乗効果はいつ出るのか、と質問され、いつも来年こそは来年こそはの言葉の繰り返しです。
ですから、今年の4月1日には子会社8社消滅、一社に統合のリストラを強行しました。明治HDに統合して得をしたのは浅野社長の報酬が1億円を超えたことと、1.5万人の社員の内、明治HDの社員(15人)だけです。あとの社員は、賃金、退職金、年金が削減されました。これでは、社員のモチベーションはあがりません。
それではなぜ、明治乳業争議は他の大企業の争議と違い、解決しないのでしょうか。他の大企業、すなわち、日立や東芝、新日鉄や東電も同様の争議を抱えていました。それらの争議に対し、労働委員会や裁判所は不当労働行為を斬罪し、最後は労使の話合いで解決しました。大企業争議で引きずっているのは明治乳業争議だけです。明治乳業市川事件で都労委が不当労働行為を免罪したことが影響しています。しかし、明治乳業争議も解決のチャンスはいくつもありました。東京高裁などが三回にわたり、和解提案をしましたが、会社がことごとく拒否し、長期争議になっています。
なぜ、会社はこの争議を解決しないのか、その秘密は浅野茂太郎社長の経歴にあります。浅野茂太郎社長は、明治乳業市川工場でまともな労働組合を潰し、乗っ取るために、自らインフォーマル組織の代表として支部長選挙に立候補し、支部長に当選した不当労働行為の張本人です。一般に不当労働行為を実行した人間は罪を認めないと言われています。自分を合理化するためです。
しかし、社長の個人的な問題で長期争議の話合い解決を放置すると、会社は疲弊するだけです。私たちは、浅野茂太郎社長にこの争議を収拾するため、話合い解決を呼びかけています。浅野茂太郎社長に呼びかけます、会社のためにも社員のためにも争議団のためにも、決断をするときです。私たちは、あなたが争議解決を決断するまで、全力でたたかうと言うことを申し上げ、連帯のあいさつとさせていただきます。ありがとうございました。
浅野茂太郎社長に話合い解決を呼びかけました。
明治ホールディングス社前に争議解決を求めてお集まりのみなさん、お疲れさまです。
私は明治乳業支援共闘会議の松本です。本日の社前行動の目的は、明治乳業争議全国事件の都労委命令を直近に控え、労使の話合い解決を浅野茂太郎社長に訴えるためです。
明治乳業争議の本質は、会社がまともな労働組合を乗っ取り潰し、賃金・昇格差別を実行した典型的な不当労働行為事件です。事件が解決しないのは、会社が東京高裁の和解提案にも応じない、争議団との話合いにも応じない、不当な態度をとりつづけているからです。
それでは明治HDという会社はどういう会社なのか、話します。3大不祥事をくり返すきわめて、典型的なブラック企業です。
一つは、食品企業でありながら食の不祥事をくり返しています。食の不祥事の原点は、牛乳にまがい物を混ぜ販売していたインチキ牛乳事件です。この事件は、国会で追及され、当時の浅沼社長ら幹部3人が責任を取って辞任しました。明治粉ミルクセシウム事件も市民団体が告発するまで、赤ちゃんにセシウム入りミルクを飲まし続けました。2000年の雪印食中毒事件以降、25件も食の不祥事をくり返しています。北海道新聞は社説で「食品企業失格」の烙印を押しました。
二つ目は、社員らの事故死が続出していることです。特に悲惨だったのは、2010年5月の母の日におきた、事故死事件です。入社間もない山本さんという若い臨時女性に、本来2人一組でやる危険な清掃作業を1人でやらせたため、機械に押しつぶされて亡くなりました。このような事故死事件が7件も起きています。
三つ目は、社員に対する人権侵害や賃金差別が凄まじく、労働争議が10件も起きていることです。現在も3件が係争中です。とりわけひどい人権侵害は大阪工場で、若い松本寿子さんに対し、11年余にわたり、畳一畳半のプレハブ小屋に隔離した事件です。この事件は、国会でも追及され、ようやく職場に戻しました。今、争われている明治乳業争議全国事件の申立人の糸賀さんは、40年勤続しても一回も昇格せず、定年時の基本給が15万円台で退職しました。このように、明治HDは、憲法や法令を遵守しない典型的なブラック企業です。
その結果、会社の業績はどうなっているのか、2009年に明治乳業と明治製菓は統合し、「世界に打って出る」と明治HDが誕生しました。統合して、5年目に入りますが、業績は低迷したままです。今年度末の業績と2009年統合前の業績を比較すると、まったくと言っていいほど、売上高も営業利益も伸びていません。毎年の株主総会で、相乗効果はいつ出るのか、と質問され、いつも来年こそは来年こそはの言葉の繰り返しです。
ですから、今年の4月1日には子会社8社消滅、一社に統合のリストラを強行しました。明治HDに統合して得をしたのは浅野社長の報酬が1億円を超えたことと、1.5万人の社員の内、明治HDの社員(15人)だけです。あとの社員は、賃金、退職金、年金が削減されました。これでは、社員のモチベーションはあがりません。
それではなぜ、明治乳業争議は他の大企業の争議と違い、解決しないのでしょうか。他の大企業、すなわち、日立や東芝、新日鉄や東電も同様の争議を抱えていました。それらの争議に対し、労働委員会や裁判所は不当労働行為を斬罪し、最後は労使の話合いで解決しました。大企業争議で引きずっているのは明治乳業争議だけです。明治乳業市川事件で都労委が不当労働行為を免罪したことが影響しています。しかし、明治乳業争議も解決のチャンスはいくつもありました。東京高裁などが三回にわたり、和解提案をしましたが、会社がことごとく拒否し、長期争議になっています。
なぜ、会社はこの争議を解決しないのか、その秘密は浅野茂太郎社長の経歴にあります。浅野茂太郎社長は、明治乳業市川工場でまともな労働組合を潰し、乗っ取るために、自らインフォーマル組織の代表として支部長選挙に立候補し、支部長に当選した不当労働行為の張本人です。一般に不当労働行為を実行した人間は罪を認めないと言われています。自分を合理化するためです。
しかし、社長の個人的な問題で長期争議の話合い解決を放置すると、会社は疲弊するだけです。私たちは、浅野茂太郎社長にこの争議を収拾するため、話合い解決を呼びかけています。浅野茂太郎社長に呼びかけます、会社のためにも社員のためにも争議団のためにも、決断をするときです。私たちは、あなたが争議解決を決断するまで、全力でたたかうと言うことを申し上げ、連帯のあいさつとさせていただきます。ありがとうございました。