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10・23東京争議団総行動で、東京高裁から「職権和解」が10月15日勧告されたことを受けて、株式会社明治に話し合い解決を求め申入れ行動を87名参加で展開しました。
主催者挨拶 東京争議団・筑肱和雄副議長
「一人の首切りも一切の差別も許さない」一点での協力・共同した闘いで、それぞれの争議を解決してきた歴史ある東京争議団共闘会議であります。
今、パワハラやセクハラなど理不尽な理由の中で解雇される厳しい状態の中で働かされている環境にあります。
東京争議団は、どの様な事件であっても誰でも参加でき本質を共有して共同で解決を図っています。長年にわたって明治乳業の不当労働行為の下で、賃金差別による人権侵害で闘ってきている明治乳業争議団は、東京争議団に結集して闘い勝利を勝ちとってきた大型争議の中でただ一つ残っている大型争議です。中労委命令や東京地裁からの和解勧告も拒否している明治の経営者の心根が理解出来ません。
新たに、高裁から職権による和解が示されました。いまこそ高裁からの勧告を受け入れ争議団の皆さんと真摯に向き合い解決に向かっていただきたい。東京争議団は全力をあげ全面解決をめざし奮闘するものです。ご参加の皆さん共に頑張ることを申しあげ主催者としての挨拶とします。
連帯挨拶 明治乳業争議支援共闘会議・松本悟議長
明治乳業争議支援に、御多忙中に駆けつけていただいたみなさんにお礼申し上げます。
本日の社前集会の目的は、東京高裁の職権和解勧告に基づき、明治HDの川村和夫社長と松田克也社長に和解で解決することを求めに参りました。
この争議の本質は何か。儲けの障害になる労働組合を潰すため、もの申す社員に赤組のレッテルを貼り、「アカムシ」とののしり、徹底した人権侵害と賃金差別を行いました。 大阪工場の正社員の糸賀さんは、高卒40年勤続で一回も昇格せず、年収200万円の賃金差別を受け、退職時の基本給は15万円でた。
また、大阪工場の松本寿子は、10年あまり、畳一畳半の「座敷牢」に隔離しました。国会で追及され、法務省が動き、ようやく職場に戻しました。
2010年5月9日明乳関東工場で21歳の臨時社員の山中穂奈美さんがヨーグルトラインの機械に挟まれて亡くなりました。二人一組でやる清掃の仕事を一人でやらされていました。明らかに安全配慮義務違反の犯罪行為です。死んだんではなく、殺されたのです。
このような過去に目を閉ざすものは、現在にも盲目になるという、ワインゼッカー大統領の言葉どおりです。
苦節34年、ようやく潮目が変わり、中労委は賃金差別も人権侵害も認め、会社に話し合い解決を求めましたが会社が拒否、続く、東京地裁は裁判長が二度にわたり和解勧告をしましたが、これも会社は拒否し、今、東京高裁が職権和解勧告をし、これから話し合う段階です。
明治乳業争議を解決しない明治の経営は行き詰まっています。株価は低迷し、明治HDの2019年4月~6月決算は、純利益15%減です。業績をリードしてきた高カカオチョコは脳の若返りに効く、R-1はインフルエンザに効く、との嘘の宣伝が衆参国会で追及され、ばれたからです。
行き詰まりの打開策として、明治は徹底したコスト削減を社員に命じているが、「現場でできることなど、とうに無くなっている。一体何を削減しろと言うのか」と悲鳴が上がっています。そして、150億円投資してオリンピックのゴールドパートナーになり、食材を売り込もうとしています。しかし、賃金差別など人権侵害をする会社や食の安全を守らない会社の製品は、食材提供基準違反で通用しません。また、中国の天津に新工場設立など、世界に打って出ようとしていますが、食品事故多発、労働争議多発のブラック企業は世界に通用しません。その結果が、明治の海外売上高比率は5%で低迷のままです。ILOは、明治がやっているパワハラ・セクハラを禁止する国際条約を採択しました。明治は世界から孤立しています。
みなさん、明治乳業争議団65人中、すでに15人がならず者の烙印を押されたまま、無念にも他界しています。平均年齢も75歳を超え、これ以上の長期化は、人道上も許されません。
市民のみなさんにお願いします。私たちは断腸の思いで明治製品の不買を決断しました。不買行為は、ボイコットさんが提唱した消費者の正当な権利です。森永ヒ素ミルク事件もお母さんたちの不買で解決に追い込みました。ご協力、よろしくお願いします。
今、食品企業に求められていることは、食の安全を守ることと、社員の人権、尊厳を守ることです。 社員・消費者・酪農家・商店・株主のみなさんに訴えます。私たちはこのあらゆる争議が解決するまでたたかいます。
連帯挨拶 東京母親大会連絡会・木原秀子委員長
東京母親大会の木原と申します。組合差別、不当労働行為と34年にわたってたたかっておられる争議団の皆さん、支援行動にご参加の皆さんに、心から連帯のご挨拶を申し上げます。
母親運動は1954年太平洋のビキニ環礁でアメリカの水爆実験に抗議して、母親・女性たちが声を上げたことから始まりました。「いのちを生み出す母親は 命を育て、命を守ることをのぞみます」のスローガンのもと、「核戦争から子供たちを守りましょう!」と、命を脅かすすべてのことを許さない運動をすすめてきました。
母親運動と、牛乳は実は深く結びついているのです。当時日本は「アメリカの余剰農産物」ということで脱脂粉乳を輸入させられていました。ところがアメリカでは脱脂粉乳は家畜のえさで、人間の飲み物ではなかったのです。脱脂粉乳はおなかにガスがたまって激しい腹痛を起こした子もいたそうです。
1963年、もう50年以上前の話ですが、第9回日本母親大会の「子どもの健康」という分科会で、学校給食で出されていた脱脂粉乳を生乳にという運動がおこりました。全体会で「アメリカの脱脂粉乳反対」の決議を上げました。親たちは子供たち栄養のある安全な食べ物を与えたいということをずっと大切にしてきました。
当時の文部省も認めざるをえなくなり、その後、牛乳に代わりました。その時に明治乳業も販路を広げ学校給食に参入できたのではないでしょうか。
私たち消費者は安全で安心な食べ物を食べたいと思っています。ところが明治乳業は、これまでに遺物混入があったり、給食の牛乳に異臭や放射性セシウムが検出されたり、不安になることがたくさんありました。しかも原因究明に背を向けてあいまいにしています。こういう不祥事が続くのは消費者の目線に立っていないからだと思います。それはこれまで、組合に対する差別、作業環境や労働条件などを改善しない企業のモラル、体質に通じるのではないでしょうか。
明治乳業の経営者の皆さん、本当に労働者の人格を尊重しているなら、働きやすい職場環境を作ろうと思っているなら、真っ先にやることは何十年も無視してきた争議を解決すべきです。高裁の和解勧告を受け入れてください。こんなことを続けていたら明治の製品を買わなくなります。消費者をないがしろにし、働くものの命や人権を守れない企業には未来はありません。
私たちも消費者として声を上げ続けていきたいと思います。そして争議の早期解決を求めてご一緒に頑張っていきたいと思います。最後まであきらめずにたたかいましょう!
連帯挨拶 明治乳業争議支援千葉県共闘会議・高橋成悟議長
お集まりの皆さん、明治で働く仲間の皆さん、近隣の皆さん、私たちはこの間毎月、何度も何度もここで株式会社明治に対して争議か一決のための話し合いのテーブルに着くようにと訴えてきました。
この争議は長年にわたる人権侵害と賃金・昇格差別の是正を要求しているものです。今、最終局面を迎えています。今たたかわれている東京高裁では来年の1月30日に判決の言い渡しが指定されました。その上で、裁判長の職権で酒井勧告が提示されています。原告・被告双方が持ち帰って検討しているところです。私たちは、話し合い解決を一貫して要求してきました。さらにこれまで、中央労働委員会・東京地裁も人権侵害・差別もあったことを認定し、話し合い解決を求めましたが、明治は一貫してこれを拒否してきました。今度こそ明治は話し合いテーブルに着いて争議解決を決断するよう強く求めます。
この長い争議の中で多くの仲間が、人間としての尊厳を踏みにじられたまま亡くなっていきました。これらの仲間のためにも尊厳を回復させる解決を勝ちとる必要があります。
皆さん、労働組合とは、一人では弱い立場にある労働者が団結することによって会社と対等の立場に立って、働く者の生活と権利を守る、それだけではなく明治のような食品企業の場合では、安全・安心の製品を消費者に提供する責任がある。それを会社に守らせていく、そうゆう役割ももつ組織です。当時の明治乳業はそうゆう労働組合があった。その中心にいたのが、いま、争議をたたかっている人たちでした。会社はそのまともな労働組合を嫌悪し、会社の意のままになる御用組合に変質させようと様々な介入をしてきました。そのために組合執行部とそれを支持する労働者を徹底的に差別をした、賃金差別は言うまでもなく、村八分以上の差別・人権侵害を行ってきました。
その結果明治乳業はどうなったか。放射性物資の入ったミルク、学校給食の牛乳、さらに異物の入った製品の回収は後を絶たず、労働者の死亡事故も7件もだしています。
皆さん、この争議の解決は単にこの争議の解決にとどまらず、労働者全体の問題であると同時に日本全体の食の安全に大きく影響する重大な問題です。私たちはそうゆう観点からもこの争議を絶対に勝利解決させる。そのためにも明治を話し合いの席に着かせるために皆さんの力を貸して頂けることを訴えて私の決意とします。
争議団決意表明 明治乳業争議団・村山東男事務局長
ご紹介いただきました事務局長の村山です。今回、団長に代わり争議団を代表しての決意を述べさせていただきます。先ず報告をさせていただきます。先ほど主催者筑肱副議長と当該米元が松田克也社長へ申入れに行きました。受付から担当部署に電話していただきましたが担当者が居りませんと回答がありました。本日は状況が大きく変化しているので申入書をお渡ししたいと今一度お願いしたところ、責任もって判断をする者が居ないと再度断られたと報告がありました。
私たちの闘いの基本は、私たちの運営する労働組合全国9事業所それぞれの支部が、要求を掲げ人権を守る運動の中で、明治は森永、雪印に追いつけ追い越せと8000名の生産体制から6000名にするという大合理化を押し付けてきました。当然ながら労働条件の低下に結びつくことには断固反対を掲げました。明治は促進するために、全国一斉にインフォーマル組織をつくりあげ労働組合役員選挙に支配加入し意のままになる組合に変質させました。なんとこのインフォーマル組織を東京都労働委員会の荒木尚志会長は、労働組合の中で意見の違う自主的組織と判断し、会社の支配介入を排除しました。しかし、中央労働委員会では、市川工場、戸田橋工場、大阪工場、福岡工場の実態をしっかり精査し、明治乳業の支配介入を22年のたたかいの中で始めて事実認定をしています。明治乳業はしっかり反省するべきことを私たちは手にすることが出来ました。
明治乳業は、インフォーマル組織を使って、私たちを「生産疎外者」「職場秩序破壊者」とレッテルを貼り付け、また、「赤ダニ」や「赤虫」などと誹謗中傷を加え分断を図ってきたのです。中央労働委員会の命令「付言」の中で誹謗中傷を加えてきたことは、非難を免れ得ないと不当労働行為の背景を認定して居るのです。
皆さん、明治乳業が合理化をなし得るために、労働組合に分断と見せしめ的に差別してきたのがこの賃金昇給昇格事件です。東京地裁の中でも2回の和解がありました。これも中労委の命令付言の立場に立ったものでした。
いま進められている東京高裁の第3回口頭弁論の中では、私たちが求めている累積した格差32名平均して97万円の是正救済に於いては、労組法27条2項を盾にして申立て救済期間は法律上救済出来ないとしました。しかし、中労委が言っている昭和40年代50年代に職分間差別が存在している。帰結して言うならば賃金格差としています。これらは紛れもない事実と認定しています。
ならば、私たちが求めている97万円が救済出来ないのであれば、高裁は職権和解で進めるという中で、明治乳業は、歴史的に見て不当労働行為・格差の存在をどの様に捉えて行くのか。
私たちは高裁の中で、34年間闘ってきたことの意味を会社と向き合って、真摯に心を開き合い全面解決に向け1月30日の判決を待つまでもなく皆さんのご支援や世論に訴えて、必ずや解決めざすことを決意とします。ありがとうございました。
【シュプレヒコール】
一、(株)明治は、格差と人権侵害を認めた中労委命令に従い
全面解決を決断しろ!
一、(株)明治は、高裁の「和解勧告」を受入れ、人道上も許されない35年争議の全面解決を決断しろ!
一、製品不祥事・不正行為に対し、消費者の信頼に応えろ!
明乳争議とすべての争議の早期全面解決に向け、
団結して頑張ろう、頑張ろう、頑張ろう