貢蕉の瞑想

青梅庵に住む貢蕉の日々のつぶやきです。

雨の花??????

2021-07-05 10:53:47 | 日記

雨の花??????

令和3年7月5日(月)

紙ぎぬの 

  ぬるともをらん 

      雨の花

  紙子が濡れてもよいから、

雨の中に咲く花の折り取ってみよう、

の意。

 貞享五年(1688)の作。

「紙ぎぬ」・・・紙子。紙製の防寒衣。

「ぬるともをらん」・・・藤原家隆

「露時雨 もる山陰の 下紅葉

濡るとも折らん 秋の形見に」

(新古今集)に見え、

歌道で他者に使用を控えるべき詞と

されたそう。

 家隆歌を踏まえ、路草亭の風情を

賞した挨拶吟。

◎ 紙ぎぬというのは、、柿渋を

塗った紙の衣である。

 急に降り出した雨であるが、

紙の衣が濡れてもこの美しい花を

手折って持って帰ろうというのだ。

 何というの花か知らないが、

庵に飾って過ぎていく春を見送ろう

という。

 ちょっとした動作だが、

雨に弱い紙衣が駄目になっても

野の花は持ち帰りたいという。

 気持ちはよく分かる。

 でも、心引く花は?

 ちょっと気になる?