雨の花??????
令和3年7月5日(月)
紙ぎぬの
ぬるともをらん
雨の花
紙子が濡れてもよいから、
雨の中に咲く花の折り取ってみよう、
の意。
貞享五年(1688)の作。
「紙ぎぬ」・・・紙子。紙製の防寒衣。
「ぬるともをらん」・・・藤原家隆
「露時雨 もる山陰の 下紅葉
濡るとも折らん 秋の形見に」
(新古今集)に見え、
歌道で他者に使用を控えるべき詞と
されたそう。
家隆歌を踏まえ、路草亭の風情を
賞した挨拶吟。
◎ 紙ぎぬというのは、、柿渋を
塗った紙の衣である。
急に降り出した雨であるが、
紙の衣が濡れてもこの美しい花を
手折って持って帰ろうというのだ。
何というの花か知らないが、
庵に飾って過ぎていく春を見送ろう
という。
ちょっとした動作だが、
雨に弱い紙衣が駄目になっても
野の花は持ち帰りたいという。
気持ちはよく分かる。
でも、心引く花は?
ちょっと気になる?