貢蕉の瞑想

青梅庵に住む貢蕉の日々のつぶやきです。

雨と西施と合歓の花

2021-07-04 11:52:27 | 日記

雨と西施と合歓の花

令和3年7月4日(日)

 今日は、都議会議員選挙。

 ちょっと前に投票終えた。

 今朝から小降りが続いている。

 「雨」をテーマに!

きさかたや

   雨に西施が 

      ねぶの花

 わたしの好きな細道、象潟の径。

   その象潟の美景の中、

雨に濡れて岸辺に咲く合歓の花は、

眠りについた西施の面影を

彷彿とさせる、

の意。

 元禄二年(1689)の作。

 にかほ市(秋田県)にある象潟。

◎ 蘇東坡の

「 湖上ニ飲ミ初メ 晴レ後ニ雨フル」

より想を得ている。

 詩中で、西湖を美人西施に喩えた

ことを受けている。

 雨はけぶっている。

しかし、雨に濡れた合歓の花は

あの美人西施が目をつむっている

ような趣があるというのだ。

 雨と目を細めた美人とが、

静かな美を醸し出していて、

古典と目前の景色が溶け合った句。

 芭蕉のお陰で、二度象潟を訪れ、

西施像や坩満寺、九十九島巡りも

愉しめた処。