貢蕉の瞑想

青梅庵に住む貢蕉の日々のつぶやきです。

祈願の首途!

2021-07-30 14:30:24 | 日記

祈願の首途!

令和3年7月30日(金)

 青梅マラソンに出ていた頃は、

裏宿七兵衛という義賊の韋駄天だった、

墓参り!

 無事完走を願ったもの。

夏山に 

 足駄をおがむ 

     首途哉

   この夏山で、行者ゆかりの足駄を拝し、

出立の思いを新たにすることだ、

の意。

 元禄二年(1689)の作。

「足駄」・・下駄。

 ここは修験道の祖役(えんの)行(ぎよう)者(じや)が

用いたという高足駄。

 その健脚にあやかる気持ちを「拝む」

に込める。

   修験光明寺の行者堂を拝した吟で、

同寺は、余瀬にあった武者修験の寺。

 4月9日のことで、曽良書留の

「夏山や 

   首途を拝む

      高あしだ」

が初句。

  「夏山に」を行く先の夏山に向かって

と解する説もある。

 ◎ 『おくのほそ道』の一句。

 栃木県大田原市にあった黒羽光明寺

の行者堂に飾ってあった役の行者の

高足駄を拝むというのだ。

 見回せば、陸奥の夏の山々が

美しく連なっている。

 これから自分が向かう奥羽北陸の

長い険路を想い、

大先輩の行者への尊敬の心と

道中の無事を願って祈っている

芭蕉の姿が鮮やかに描き出されている。