貢蕉の瞑想

青梅庵に住む貢蕉の日々のつぶやきです。

仏頂禅師と芭蕉

2022-07-18 09:52:10 | 日記
令和4年7月18日(月)
大田原市 黒羽: 雲 巌 寺
 
    
 道路を挟んで駐車場と雲巌寺。

 急階段の上に山門が見える。
 見事な造りである。
 雷鳴が轟き、雨が降り始める。
 修行場の本堂を参ろうとする、
白い大きな犬の鳴き声。
 放し飼いだ。
「タロー。この犬は噛みつきませんから。」
と住職らしき人の声。
 静けさには不似合いなけたたましさを
感じる。
 雲巌寺は、八溝山地のふところ深く、
清らかな渓流に沿う境地にある
臨済宗妙心寺派の名刹だ。

 筑前の聖福寺、
 越前の永平寺、
 紀州の興国寺と並んで、
禅宗の日本四大道場と呼ばれている。


 山門の正面にある朱塗りの反り橋を
渡って石段を上ると、
正面に釈迦堂、獅子王殿が
一直線に並ぶ代表的な伽藍配置と
なっている。

 また、松尾芭蕉が奥の細道紀行で
立ち寄った寺院としても知られ、
寺域には当時の住職であった
仏頂禅師と芭蕉の歌碑がある。

 歌碑には
竪横の
 五尺にたらぬ
  草の庵
 むすぶもくやし
    雨なかりせば         
        (仏頂和尚)
「啄木も 
   庵はやぶらず 
       夏木立」            
         (芭蕉)
の句が刻まれている。
 なお、この歌碑は、
1803年に建てられたものを、
1879年(明治12年)に再建した
ものらしい。