令和4年7月21日(木)
那須 : 殺 生 石
那須湯本温泉の源泉となっている
「鹿の湯」の西方に、
山肌がむき出しで草木の絶えた谷あいがあり、
この奥に、殺生石が鎮座していた。
殺生石の周辺からは、
殺生石の周辺からは、
硫化水素や亜硫酸ガス、砒素などの
有毒ガスが噴出し、
昔ほどではないと言われるが、
今でも異臭のするガスが吹き出している。
ちょっと異様という光景である。
いわれにも納得。
古人は、この場所で人や動物が死亡する
古人は、この場所で人や動物が死亡する
ことを、石に宿る霊の仕業と考え、
石を特定して「殺生石」と名付けた。
さらには、その石に、
さらには、その石に、
全身を金色の毛で覆い9本の尾をもつ
という「白面金毛九尾の狐」の物語を
添加したことにより、
殺生石は、恐怖の石として
世に広く伝播するところとなった。
物語ることの素晴らしさか。
しかし、青々と山に勢いのある時と
木々の葉が落ち、樹木が裸のまま
枯れ木のように冬を越す時季とでは
その怖さも違うような気がする。
『奥の細道』には、
「殺生石は温泉(いでゆ)の出る山陰にあり。
石の毒気いまだ滅びず。
蜂・蝶のたぐい、真砂の色の見えぬほど
かさなり死す。」
と記されており、
その頃は今よりも激しく噴出していたと
推測される。
芭蕉の句碑は芭蕉句碑との案内標識が
立っている。
「いしの香や
なつ草あかく
露あつし」
という小振りの句碑である。
という小振りの句碑である。
今回はじっくり風景を眺めたり、
句を楽しんだりした。
つづく。