☆キッチリと作られた良作だと思う。
正直、メカニズムのギミックは、先に『トランスフォーマー』があったので、真新しさがなかったのだが、アイアンマンが段階を追って(ヴァージョン3まで)完成に近づいていくところや、そのジェットの制御の「特訓」、ぶっちぎりの飛行シーン・・・、見ていて心地良かった^^
特に、足のジェット、手の抑制装置で、浮遊をしている時は、QP人形のようなポーズで、ちょっと可愛かった^^
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また、「新鮮さに欠ける」もう一つの理由としては、映画館で流れる予告編で見所を全部見せられてしまっていたと言うこともある。
配給会社は、予告と宣伝の兼ね合いをもっと考えて欲しい。
最近、私は、『ハンコック』や『幸せの1ページ』など、その予告編から受けるテーマと、実際の本編のテーマとの違いなど、否定的ではないけど、違和感を感じ始めている。
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主人公である兵器企業の社長、トニー・スタークの性格が、実に陽性で魅力的であった。
私は、『バットマン』や『スパイダーマン』、『ハルク』のような悩めるヒーローにやや面倒臭さを感じている。
姪っ子と母親と観に行ったのだが、どちらも、自分の行動に自信を持っているトニー・スタークに格好良さを感じたようだ。
当たり前である。
自分の行動に自信をもてないで悩んでいる男よりも、自信満々で明るくギャグを飛ばしている男の方が、女は頼れる。
悩んでいる男に魅力を感じるのは、男の身びいきの感性なんだと思う。
(注)『ハンコック』も悩んでいたね^^;
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まあ、悩むアメリカン・ヒーローは、テレビなどのキャスターなどは、「現在の混迷の国際社会の中でのアメリカのあり方」を表わしているなどと言われるし、
故・水野晴郎は、何でも「病んだアメリカ」の所為にする^^;
が、そんな中にあって、兵器企業と言う、ある意味「悪の根源」のリーダーでありながら、厚顔無恥にもあっさりとヒーローに変身してしまうトニー・スタークには感心してしまう^^;
無責任な役でありつつも、作品全体を通し矛盾を感じさせないのは、ひとえに、トニー・スタークを演じたロバート・ダウニーJrの演技の説得力の賜物だろう。
若い人は、この人をあまり知らないだろうが、20年ほど前は、この方、新進気鋭で大活躍していたんだよね。
何よりも、目がいいじゃないか!
こんなにくっきりとした瞳を持つ俳優は、昨今、いないぞ。
PS.ヒロイン役(グウィネス・パルトロー)は控えめで、線が細くて可愛かった^^
(2008/09/28)