☆安定して楽しめる料理界を舞台にした作品です。
特筆なのは、大統領邸の料理人の物語であることか。
日本でも、天皇陛下とか、織田信長とか・・・、の料理人は、それだけで興味を引く。
いちお、実在の人物を題材にしているので、それ程の物語上の起伏はないのだが、主人公である、官邸の歴史唯一の女流料理人オルタンスが、その職を辞してからの南極料理人時代を、官邸料理人時代と交互に描くモンタージュで、流れの単調さを防いでいる。
なんでかはいまいち不明だが、片田舎でレストランを経営しているオルタンスは大統領の料理人に抜擢される。
そして、これまでの官邸料理人との確執や、大統領との交流で物語が進むのだが、
やはり、オルタンスが作る料理の数々がたまらなく目を楽しませる。
「たまらんのぉ^^」と、私は、一緒に見に行った人に呟くのだった。
装飾よりも、味を引き出す技があり、それはシンプルな伝統の味で、大統領を喜ばせるのだ。
私も、料理人の底辺に息づく者なので、オルタンスの料理に親近感が湧く。
料理しながらレシピを口ずさむのが趣味と言うオルタンスの、跳ねるようなフランス語がBGMとして、心地よい。
ちなみに、この作品のサントラは、私の大好きなガブリエル・ヤーレだ(「ベティ・ブルー」ね)。
さて、オルタンスを演じたカトリーヌ・フロだが、皆さん、一部にお分かりだと思うが、ロリコンの私だが、同時に、このような優しい目をした女性が大好きなのは知っていよう。
確かに、ややお歳を召しているが、スレンダーな身体、毅然とした立ち居振る舞い、横から見ても丸顔、でも、シャープに尖った鼻と、スッとした眉、優しい瞳・・・、
こういう人って、何歳になっても美人なんだよな。
私が憧れている某女性を、あと15、歳をとらせたら、カトリーヌ・フロみたいになると思う^^
電話で、郷土料理のレシピを必死で聞いているオルタンスの姿なんて、私、共感しまくり。
こんな料理の達人にとっても、レシピは命なんだな、って!!
ちなみに、映画を観た後は、フレンチに拘らないけど、とにかく美味い物を食べたくて、鳥唐揚げの黒酢炒め定食を、気持ちが飢えていたのでペロリと平らげました^^v
(2013/10/15)