今、エロ小説を書いているので、この一週間は「再掲」週間となっております・・・。
以下は、2009-11-10と11 に投稿したものです。
☆上記の写真は<恐山>でございます^^;
・・・こちらに来てから、とんと<セブンイレブン>を見なくなった。
かわって幅を利かせているのが<ローソン>であり、
意外! <サークルK>であった。
東京では、ほとんど見ないコンビニである。
◇
・・・11月9日(月)…晴れ
<浅虫ダム>を後にした私は、国道4号線を東に向かった。
青森湾側から陸奥湾へと、半島をぶっちぎるかたちだ。
次に目指す第14のダムは、<清水目ダム>である。
コーヒーと少年ジャンプを買うついでに、<サークルK>にて道を聞く。
・・・私は、てっきり、東北では少年ジャンプが発売日に手に入るとは思っていなかったので嬉しかった^^;
◇
国道から支線へ、なかなか走った場所にあったが、一本道だったので、無事に<清水目ダム>に到着した。
ただ、ここの「熊注意!」の表示は大きかった。
車に乗っているときに現われてくれれば、サファリパークみたいで楽しいのだが。
◇
<清水目ダム>は立派なダムで、周囲に公園もある。
ダムってのは、れっきとした観光地に成り得るのだが、東北の人にとっては、この季節は冬の始まりでもあり、あまり行楽に出かけることはないようである。
そもそも、例えば、ダムへの道のりで人に会うことも稀である。
対向車もない。
家屋はあっても、たまに家庭の畑仕事をしているおばちゃんを見かけるぐらいである。
だから、私は、つい、いつも、誰かがいると話しかけてしまう。
他愛ない話なのだが、東北の人の自然な優しさが感じられる。
◇
で、人っ子一人いないが故に、この立派なダム公園も私一人のものである^^
私は、ここで昼食を取ろうと思った。
ダムを遠望しつつ、ジャンプを読みながら弁当を食うのである。
遠くにダムが見えます^^
私が公園の中心に陣取ったのには訳がある。
どこから熊に狙われても逃げられるように、だ。
「そんなの、考え過ぎだよ^^;」と、都会に住んでいる人は思うかも知れませんが、こちらに来て、その空気を感じてくれれば、私がマジなのが分かると思う。
「なら、そんなとこで食べなきゃいいのに」と御思いの方もいよう。
しかし、熊に襲われて逃げたら、それはそれでネタになるのである^^
◇
お弁当は、<アウガ市場>の弁当屋さんで買ったものだ。
幾つもあるおかずから五つを選び、470円だ。
しかし、<アウガ市場>の駐車補助券は500円以上じゃないと貰えないので、私は+50円で大盛りにしてもらっていた。
手前右の<イカの味噌和え>が美味しく、大盛りご飯がスルスルと胃に入っていった。
食いながら、マンガ読みながら、ダムを眺めつつ、私は熊への警戒を怠らなかった。
面倒くさいことだが、そもそも旅というものは、常に色んな危険を意識しなくてはならず、熊の問題が増えたからといって、それ程の苦でもない。
◇
食事しながら、私は、下北半島唯一の、本州で一番北にあるダムに行くことを決めた。
かくして、12:00、豪華な舞台であったランチの場を後にする。
◇
清水目川流域の田畑の堰・・・、これも「ダム」の一種である^^
◇
看板の表示によると、ここらでは土石流が発生する危険もあるらしく、やたらと強固なガードレールである。
◇
下北道に乗る。
今は完成していないので、無料だが、区間が短い。
しかし、近い将来、「下北半島縦貫道路」として完成する予定のようだ。
◇
陸奥湾を左手に眺めつつ、下北半島を北上していく。
六ヶ所村の近郊には、風力発電の巨大なプロペラが回っている。
異形の風景だが、悪くない。
◇
横浜の<道の駅>に寄って、トイレに行く。
ちょいと売り物を眺めていると、新鮮な野菜が格安だった。
白菜も大根も、それぞれ4個・4本で、300円である^^
私ならば、白菜はキムチにして、大根は糠味噌に漬けて、食べたいものだ^^;
◇
この日の記述は、今日中に書いちゃおうと思っていたのですが、眠たいので、数時間仮眠します^^v
(2009/11/10)
◇ ◇ ◇
☆下北半島・・・。
本州最北端のダム、<川内ダム>を目指していた。
川内川に沿った県道46号線を北上する。
まだまだ紅葉が美しい。
途中で左折し、県道253号線に入ってから、次第に、肝が縮み上がってきた。
段々と急峻な渓谷を進むからだ。
「肝が縮みあがる」とは、オチンチンが竦むことである。
女性には分からない人もいるだろうが、オチンチンは、長い部分と金玉と、そして、「根っこ」もある。
その「根っこ」の部分が、恐怖でキュキュキュと萎縮するのだ。
・・・高さを強調する撮り方は私にはでけん^^;
どうやら、私は、高所恐怖症であることが今更ながら分かった^^;
その、平地から高所への移行時、その「肝が縮む」境界線も、今回、分かってきた。
が、今回は、本州最北端という寂しさも心理的に作用し、恐怖を増加させていよう。
◇
・・・11/09
第15のダム<川内ダム>に到着!
・・・「北の孤高の王者」の風格です。
こうして写真を撮るのも怖くてたまらなかった。
近くにある「道の駅」でも、帰路のことを考えると、恐怖でそわそわして、そそくさと退散するのだった。
◇
まだ、午後の二時半で、余裕があったので、いったん、むつ市まで戻ることにした。
で、そこが<川内ダム>との分岐点だったので、<恐山>に向かうことにした。
だから、平地になってから、水を得た魚のように、私は、高速で飛ばした。
陸奥の海岸線、国道338号線をギュンギュン飛ばした。
多くの車を引き離した。
しかし、バックミラーの彼方から、追いついてきた車があった。
ツートンカラー・・・。
パトライトこそ付いていなかったが、パトカーであった。
私は、節操なくスピードを落とす。
「やべ・・・^^;」
私は、いつ停められるか、ひやひやした。
パトカーは何キロも、私の後方に張り付いていた。
そして、いつしか消えた。
私はホッと胸を撫で下ろし、その後も、法令速度を慣例速度程度の超過で走行するのだった・・・。
◇
(おまけ)
「海上自衛隊大湊航空隊」のゲート前に展示されていたヘリコプターと飛行機。
この辺は、自衛隊の施設が多い。
弾薬庫(補給所)もある。
(2009/11/11)
◇ ◇ ◇
☆・・・むつ市に戻った私は、県道4号線を北上、霊場<恐山>を目指した。
ここから、20キロ程なのだそうだ。
近い!
まさか、世にその名を轟かす<恐山>にそんなにも気軽に行くことになるとは思ってもみなかった。
◇
東北の夜は早い。
流石の私ではあるが、この東北でのアグレッシブな行動は、午後4時までと決めていた。
午後5時には、既に、この地には夜の帳が否応なく降りる。
暗闇の中で、<恐山>に向かうような行為だけは避けなくてはならない。
午後4時になったら、「撤収ー!! 」が鉄則だ。
◇
山に入ると、すぐに、いつもの「樹海」の中の道が始まる^^;
私は、この旅全部を通し、絶対に見つからない「死体遺棄」に相応しいスポットを一万箇所は見つけられると思う^^;
それほどに、あまりにも日本は広いのだ。
◇
・・・山道に不釣合いな、プードルを散歩させている老婆がいた。
私が車を走らせながら見ていると、こちらを向いて目を「クワッ!」と開いた。
私は、身の毛をよだ立たせた。
そして、どうやら、行き先は<恐山>だけという、山の一本道に入ると、道の脇に、お地蔵様が、距離をおいて定期的に立っていた。
基本的に、お地蔵様は好きな私だが、場所が場所だけに、ビビらされる対象だ。
でも、5,6体が並んでいると、「多いな、おい!」とツッコミを入れてしまう^^;
一人旅なので、私は「独り言」が非常に多くなってきている^^;
◇
・・・で、初めはお地蔵様ばかり目に入っていたのだが、その横に石柱もある。
どうやら字が書かれている。
通り過ぎるたびに、注意深く観察していたら、「五捨一丁」「五捨丁」「四捨九丁」などと記されている。
<恐山>までの距離のカウントダウンなのだ。
◇
・・・到着した。
荒涼とした土地が広が・・・ッ、と、感想も言うまもなく、異様な匂いが車内に充満してきた。
「こ、これは、遂に、西松建設の攻撃か! 毒ガス攻撃か!」
と思いきや、霊場の硫黄の匂いであった。
私は、いつも、排気ガスをシャットダウンするように、外気取り込みはしないでいたのだが、<異様な硫黄>臭は、どこからか車内に入ってきていた。
私は、喉が痛くなった。
◇
脇を見ると、<三途の川>があった^^;
しかし、この<恐山>にも人がほとんどいない。
迷い込んだらしい中年の観光グループが、私と入れ違いに、車で出て行っただけだった。
駐車場も空っ欠だった。
私は、チケット売り場と思しい小屋に近づいた。
そこには、「年内は閉門」の文字があった。
<恐山>と言ったら、なかなかの観光スポットだと思うのだが、東北の方は欲がない、と言うか、それ程にこれからの冬が厳しいのかな。
◇
かくして、私は、今夜の眠る場所を三沢辺りと定め、国道338号線を南下する。
行きとは道が違うが、なるべく、同じ道を通りたくないのだ。
だって、違う風景を見たほうが楽しいじゃん^^
しかし、もう暗くなっていた・・・。
◇
おそらく、進行方向の左手は太平洋で、昼間ならば、いい眺めが広がっているのだろう。
しかし、暗闇のドライブだ。
道は適度に車が走っていて、なかなか道がクネクネしているので、他の車との兼ね合いでハイテクニックを必要とする。
道に高低差もあるので、対向車のライトがアップに見えたりして、眩しいし、危ない。
状況では、私が数珠繋ぎの先頭になることもあり、後続の車は、私を「遅い奴!」と思っているかも知れないが、
前の車のテールランプをトレースすれば良い後続と違って、先頭の車は、不鮮明な視界に、道を切り開いていかなくてはならないので大変なのである。
しかし、私の後続の車は、「督戦隊」の如く、私を監視し張り付いてくる。
「だったら、お前、抜かせよ!」
と、私は独り言・・・。
「抜かせない以上は、お前は俺のドライビングに敬意を表すべきだ!」
と、独り言は続く。
◇
さて、下北半島の根元、三沢市の外れで、私はモバイルパソコンを起動させ、今夜のヤサ(インターネットカフェ)を探す、が、三沢市には24時間営業のインターネットカフェはなかった。
では、青森に戻るか・・・?
しかし、同じ場所を戻るパワーがなかった。
「ならば!」
と、私は八戸に向かうことを決断する。
ちょうどフルマラソンと同じくらいの距離だった。
私は、<Kマート>で缶コーヒーを購入し、先を急ぐのだった。
「また、どうぞ~^^」
と、バイトの娘っ子が、私の背中に向かって言うのだが、その申し出を受けるのは難しい。
◇
暗闇のドライブが再開される。
狢の礫死骸もあった。
それを避けるのも一苦労である。
途中、漁港で小休止する。
この町には、イカが特産物として、看板に多く描かれていたので、明るいのはイカの水揚げか?
私は暗闇の中で、舫いにつながれ、波間に漂う船を写真に収めておいた。
何が何やら分からないだろうが、まあ、雰囲気を感じてくれ。
途中から、眠気も酷かった。
私は、大声を張り上げて歌う。
サザンやアニメの歌を歌うのだが、そもそもレパートリーが少ないので、すぐに、歌う楽曲も底がつく。
仕舞いには、
「♪カーッパ、カッパ、カッパのマークのカァッパ寿司!!」
なんてのも歌ってしまう始末^^;
また、坂道では、ブレーキペダルを常に意識していなくてはならず、私は右足が痛くなってきてしまった。
まあ、一晩寝れば直るだろうけど・・・。
◇
八戸に着くも、目的のインターネット・カフェ<フリークス・八戸店>が見つからない。
たまらず私は、市川という地名の公民館の陰で立ちションした。
私は、今回の旅ほど、立ちションを繰り返したことはない。
それ程に、人がいないのである。
街中にも、夜となれば、人が消える。
◇
やっとこさ、目的地に辿り着き、私は、バタンキューで寝るのだった。
硫黄でやられた喉は痛く、風邪の前兆かもしれないと、私は薬を飲んでおくのだった。
(2009/11/11)