懐かしい物 森林限界
撮影場所 鹿児島県屋久島 永田岳
藤井五冠は事あるごとに驚くような言葉を発する。
望外、僥倖、森林限界と藤井語録に老人は感心するのだ。
五冠になった時に、富士山に例えると何合目ですかと聞かれた。
森林限界くらいでしょうかと言った。八冠のうち五冠なので上手い言葉を使ったと思う。
難関高校を中退してびっくりしたが、あれからの活躍は目覚ましい。
一芸に秀でた人は学歴にこだわらない。15歳で外国に修行に出て金メダルの人もいる。
森林限界とは木も育たない所か、ハイマツのように地を這う木が育つ所か調べてみた。
森林限界とは強風や積雪で木が高く成長出来ない状態だそうだ。
屋久島の頂部はまさに森林限界であった。
熊笹が生えているのか思ったら一メートル位の石楠花(しゃくなげ)であった。矮小化しているが何百年も生きた石楠花だ。屋久島は屋久杉が有名だが標高が高くなれば一面、 石楠花が生えている。屋久島は雪の多い年には5メートルの積雪がある。
日本石楠花は栽培が気難しい。園芸用は育て易い西洋石楠花が多い。
屋久島には昭和42年と43年に行った。昭和42年は東西に縦走し昭和43年には南北に縦走した。まだ営林署も小学校もあり屋久杉の伐採はしていた。
しかし、環境保護が叫ばれ伐採は打ち切られた。搬送トロッコのある近くは歩いて一時間伐採跡の荒涼としていた風景だった。荒廃とした光景は撮る気にもならずほとんど撮影していない。今は植林され40年、緑は復活したのであろう。あのままでは世界遺産にはなっていない。
屋久島はほとんど花崗岩で火山活動で盛り上がったのであろう。
近くの硫黄島や口永良部島は火山活動が活発、7300年前に鬼界カルデラが爆発して南九州の縄文人は全滅したという。屋久島も噴石で焼き尽くされたという。
山は再生され動物もサルや鹿は多く棲んでいる。焼き尽くされた島に植物や動物がどうして回復したのか不思議だ。