撮影場所 岡山機関区
伯備線をお召し列車が走った。昭和46年だった。
沿道はすごい人出だった。
私も豪渓に行ったら人が多すぎて写真にならなかった。
もっと人の来ないところにすべきだった。
まだ伯備線はディゼル機関車が導入されていなかったので蒸気機関車が牽引された。
機関車のトラブルも想定して予備の機関車が待機していた。
正面には菊の紋章を付けて日本国旗、横には鳳凰のマークが付いていた。
菊の紋章は宮内庁で造ってお召し列車の都度付けられているもの、鳳凰は新見機関区で造られたそうだ。
お召し列車は初めて見た。列車内の天皇陛下と皇后陛下は席を立ったまま多くのカメラマンに手を振り続けるのである。天皇陛下など凡人には務まらないと思った。
国民に希望を与え続ける存在なのだ。特に皇后陛下の発するオーラはすごかった。
イギリス訪問の際にエリザベス女王と並んでも小柄だが風格では負けていなかった。
お召し列車を撮っていた者の中に天皇皇后陛下を見ていたらシャッターを押せなかったと言っていた。
写真展をやった時にお召し列車のデフについている鳳凰を作った人があらわれた。
蒸気機関車の写真展はマニアックな人が多く大変楽しかった。
その人は自宅まで来て鳳凰製作のいきさつを話してくれた。
お召し列車を牽引したD51838号機は井倉洞の駐車場に保存されている。
錆びくれて放置されていたので鉄道ファンの有志で整備する事になった。
その時に鳳凰と菊の紋章を製作して付けようとなった。
新見機関区で製作した時の図面などないか探したが見つからず梅小路に保管されている物を借りで複写して製作したのだそうだ。
梅小路と交渉し時間と金を掛けて製作した情熱の人がいる事を紹介します。
ブログ「 D51838 」で検索ください。製作の過程や過去の経緯がわかります。
わたしもお召し列車や伯備線の蒸気機関車の写真を提供しました。
今回で懐かしの蒸気機関車写真展は終了します。
引き続いて岡山の茅葺民家写真展が終われば投稿がはじまります。