何曜日かもはっきり覚えていないけれど、上戸綾さんが見たくて何気に撮ってったので見た。
「いつか陽のあたる場所へ」
刑務所から出て都会で生活する娘を案じ、会いに来た父親が、田舎へ帰って行く日、見送りを同じ刑務所で知りあった友達に頼んだ。
介護している婦人に「普通の顔をして見送る自信がなかったから行けなかった」と言うと、婦人に諭すように言われた。
「親に心配をかけないと言うことが、決して親孝行だとは思えない。 親と言うものは、子供の苦しみを一緒に背負いたいもの。
作り笑顔を見たって悲しいだけ。 親の前では、泣きたいときは泣いたらいい、それが親孝行な時もある」
その言葉を聞いて、親の見送りに走る。
3人の子育てをしている最中、母親に言われた事があった。
広島から就職して京都で5年、結婚してからは大阪で暮らすようになった。
長女は小学校へあがるまで喘息性気管支炎が持病のように、帰省するたびに田舎の病院へ行ったりして、心配をかけた。
3人の子供を大きくするまでには、色々な苦労があった。 今の我が家のように、親が近くにいる訳ではない。
離れているので心配をかけまい、言わなければ分からないし・・と思っていたが、何かの時大変だった事を話し、
それを知った母は、私に言い聞かせるように言ってくれた言葉がある。
「心配をかけないようにと気を使って黙っているより、親と言うのは大変なときは大変だと子供から言って欲しいもの。
遠くで何もしてやれないけれど、大変なことを一緒に背負って心配してあげられる、励ましたり祈ってあげられるんだよ。
子供が頑張って乗り越えようとしていることは、知っていたいし、よけいな気遣いはしないで話して欲しい。
後で、こうだったと聞かされるのは親としたら寂しいよ、言ってくれる方が嬉しい、それが親子よ言うものなんだ」と。
今、母の気持ちが分かる。
子供たちが、大丈夫変わりないよ、と言ってくれるより、何かあるのなら「今こうなんよ、大変」と言ってくれた方が嬉しい。
何もしてやれないかも知れないが、聞いてあげることは出来るし、頑張ってよと励ます事も出来る。
親は子供が苦労したり乗り越えようとしているとき、陰で自分の身を整えながら祈ってやることが出来る。
それでなくとも、日々所帯を頑張っていることが分かっているだけに、ささやかでもいつも応援してやりたいと思っている。
母も高齢なので以前のようには言えないが、私は「今ねこうなんよ、今度こんなことが・・お父さんに拝んでてね」
子供や孫が入院したりしたときも、隠さず甘えて「お母さん、お父さんにも拝んで頼んでおいてね」と頼むことがある。
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【海遊館の生き物たち】
「いつでも言ってよね・・励まし合って・・支え合って・・」