朝から固定電話が鳴った。 まだ朝食をとっていない。
「ちょっとお願いがあるんだけど」
「フヨウですか?」
「そうなのよ」
「じゃぁ、すぐに行きます、勝手に撮りますから」
「今、下に降りてるんやわ」
日曜、朝から団地の掃除らしい。 みなさんが花壇の草をとったり掃除をしておられた。
先日、アガパンサスを頼まれて撮った先輩からの、再三の依頼である。
もう少ししたら、アメリカフヨウが咲くから、また撮って欲しいと頼まれていた。
電話がかかってきたとき、先日撮ったアガパンサスの写真でアルバムを作っていて、
朝、出来あがったので涼しいうちに団地のポストに入れて来ようと思っていたから、まさにグッドタイミング。
前回、芸術的な写真でなくていいと言われたので気楽、それでもオリンパスとパナソニックとふたつのコンデジを持って行った。
今日は風もないし、まだそんな陽射しも暑くはない。
バックが写った方が、自分たちが植えた花と言う雰囲気でいいのだそうだ。
一番撮って欲しかったのが、これ。 初めて植えた品種だそうである。 花びらの形が違う。
日本のフヨウは木の仲間で、別名モクフヨウ(木芙蓉) アメリカフヨウは草の仲間で、別名クサフヨウ(草芙蓉)とか。
花言葉は日ごとの美しさ。 大輪の花は見事で、花ことばそのもの。
雨にあたらないうちに、花びらが痛まないうちにと電話をくれたみたい。
この花は咲いたその日にしぼむ一日花。
美しい蕾もいっぱいあるから、暑い時にゴージャスにそしてスッキリと咲いて人の目を楽しませてくれることだろう。
お陰で朝から、外へ出ることが出来て喜んだと言うデブ症、みく。