キア・オラ(マオリ語で「こんにちは」)!
ニュージーランド出身の国際交流員トレースです~!
そろそろ蒸し暑い夏がやってきますね。ニュージーランドで今は冬で、出身のウェリントンは夏でもあまり暑くならないので、湿度が高い日本の夏に覚悟するようにしています。先週末、「みのおdeニュージーランドりんごマーケット」というイベントに行ってきました。イベントに行かれた方が少しでもニュージーランドを知ってもらえたら嬉しいです!
私のリンゴの思い出は、子どもの頃からお父さんが作ってくれていた「アップルクランブル」というデザートです。アップルパイのようなものですが、パイの代わりに焼いたリンゴの上にパン粉のような「クランブル」(小麦粉、バター、砂糖)が載せてあり、暖かく、やみつきになります!
6月4・5日に開催された「みのおdeニュージーランドりんごマーケット」
話が大分変わりますが、私の両親は両方「メディア学」の教師です!母はニュージーランドのテレビ番組についての大学博士で、何回もインタビューされているぐらいの専門家です。私もそんなメディアにあふれる環境の中で育ったため、メディアには詳しくなりました。というわけで、今日はニュージーランドの独特な映画やテレビ番組について紹介します!
左:私と私の両親
右:お母さん(Trisha Dunleavy)の最初の本「Ourselves in Primetime」(「プライムタイムで映る私たち」)
ニュージーランドは自然が豊かな国なので、「ニュージーランド映画」よりニュージーランドで撮影されたハリウッド映画が多いです。例えば、2003年の「ラスト サムライ」はニュージーランドで撮影され、富士山にそっくりの「タラナキ山」が映っています。
2001年からの「ロード・オブ・ザ・リング」映画シリーズも、元々イギリスの小説ですが、ニュージーランドの景色が映画の中で良く使われています。ちなみに監督はニュージーランド人です!
ニュージーランドのタラナキ山 提供:Nat Chesterfield (@gnat_fly)
日本は人口が多い国で、日本語で放送されますので、国内で作られている番組が多いです。逆にニュージーランドは人口が少なく、普段は英語で放送されていますので、アメリカやオーストラリアなどからの番組が多く、国内で作られる番組は少ないです。
また、制作費も少ないので、良くない点としては、才能ある人にあまりチャンスが与えられない感じがあります。一方では、安く作られているからこそホームメイド感があって、独特な感じがして面白いです。例えば、生放送中のハプニング(英語で「bloopers」)が良く起こってしまいます。「Thingee」という子ども番組でキャラクター人形の目がとびでた事件とかが話題になりました。
「bloopers」(生放送のハプニング)
私の好きなニュージーランドの番組は「7 Days」(「7日間」)というお笑い番組です。名前のとおり、1週間のニュースをまとめてジョークを交えながらわかりやすく伝える番組です。時には政治家がゲストとして参加することもあります。テレビを見ている人にとっては、政治の勉強になりますし、政治家が遠くない存在だと感じられます。でも、残念ながらニュージーランドの表現・ユーモア・時事などを知らないと話が分からないこともあります。私が日本で英語教師の時にも、一度だけ授業でニュージーランドコメディを見せたことがあるんですが、ユーモアが通じず、「シーン」となっちゃいました!
新型コロナウイルスの影響で2020年にニュージーランド全土がロックダウンした時、政府から毎日「新型コロナウイルスアップデート」が放送され、今まで見たことのない保健局長のAshley Bloomfield氏がオンラインで人気者になりました。
ファンからのAshley Bloomfield氏のオマージュアート
提供:Jewelia Howard (@glaciars)
他にも、先住民マオリ族のマオリ語だけのチャンネルもあります。言葉が減っている危機に瀕していますので、聴く場所があるのはとても重要だと思います。英語のニュースにもマオリ語が少し増えていますので、その影響で日常生活に使っている人も増えていて、とても嬉しいです。例えば、朝ニュースで「グッドモーニング」の代わりに「モレナ」を良く使います。
また、日本ではあまり名前を聞いたことがないかもしれませんが、ニュージーランドのマオリ人の監督・俳優のTaika Waititi氏が近年世界中で人気になっています。彼の人気ぶりを見ると、ニュージーランド人としてとても誇りに思います。彼の2014年の映画「What We Do in the Shadows」 (日本語版:「シェアハウス ウィズ ヴァンパイア」)が私の地元のウェリントンの話なので特に好きです。日本語字幕バージョンもありますので、オススメです!
「What We Do In The Shadows」の俳優の方々、ウェリントンでレッドカーペット(2014年)
私は「メディア」は国の文化のためにとても大事だと思います。もし自分がニュージーランド以外のメディアばかり見ていたら、英語の発音や表現が大分変わるかもしれません。逆に、私は子どもの頃から日本のアニメなどのメディアに興味を持っています。それはもちろん現実の日本社会とは違いますが、文化や習慣をゼロから知り始めた自分にとって大事なツールだったと思います。日本に住みながら、日本のテレビもよく見ますが、ネットでニュージーランドのテレビ番組のクリップとかでなまりを聞くと癒されます。人口が少ないニュージーランドでも、才能あふれる独自のメディアはありますが、まだ少ないので、もっと増えるように支えたいです。
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それでは、カ・キテ!(マオリ語で「またね!」)
<モミジーヌもテレビに映れるモミ?