箕面の北端、余野川渓谷上流に広がる止々呂美地区は、昔から里山を中心に、栗、柚子(ゆず)、びわなど、果樹栽培がさかんな地域です。
赤や黄色に色づいた山を見ると、秋の訪れを感じます。
そして、秋の深まりとともに、旬の味覚が止々呂美には、いっぱいです。
先ずは、秋を代表する栗です。
イガに覆われた実がなっている様子は、秋の風物詩です。
果皮に“張りと光沢”がある栗が、木の上、一番良く陽のあたる場所で輝いています。
ほんのりとした甘味と、ほくほくとした食感。栗の旬は9月〜10月です。
次は、原木栽培の椎茸(しいたけ)です。原木栽培(げんぼくさいばい)とは天然の木を用いて栽培する方法です。
輸入・菌床栽培が大半の流通を占める中で、止々呂美地域は、近くの里山から切り出したクヌギやコナラ等の落葉広葉樹を利用した椎茸の栽培も盛んです。
原木しいたけは、しいたけ本来が持つ香り、歯ごたえがしっかりしています。
椎茸農家の中上忠彦さんのハウスを訪ねると、1メートル程の長さにそろえられた榾木(ほだ木)がきれいに積まれ、椎茸と山の香りでいっぱいです。
次は、柚子(ゆず)です。
柚子は、11月以降になってくると、成熟が進み、ゆずの外皮は黄色く色づきます。
冬に採れる柚子が「黄ゆず」と呼ばれるのに対して、10月の柚子は青く(見た目は緑色です)、「青ゆず」と呼ばれます。
青柚子は、しぼってポン酢としたり、皮を料理の風味付けしたりして使われます。
焼いた椎茸など、果汁でさらに上品な料理になります。
未だゴルフボール程度の大きさの青い柚子ですが、
今から冬にむけて、箕面市農業祭(11月29日(土)開催)の頃には、農家さんから、おなじみの黄色の柚子が届けられます。
次は、ビタミンCが豊富でさわやかな甘酸っぱさが人気のキウイフルーツ。
下止々呂美地区で農業を営む森下正章さんは、「3年程前から本格的にキウイの栽培を始めて、昨日も和歌山まで栽培技術を勉強に行ってきた」と、キウイ畑に案内してもらうと、大粒の果実の鈴なりにビックリです。
リンゴのようなカタチをしたキウイ、
通称アップルキウイなど、さまざまな品種に挑戦されています。
止々呂美地区は、美しい山の緑、余野川の清流、新鮮な空気に囲まれ、昔ながらのこれら特産品があります。
箕面駅前朝市(毎週土曜日開催)や止々呂美ふれあい朝市(毎週日曜日開催)に止々呂美地区の農家さんが出荷されています。新米やサツマイモなど、秋の味覚が満載です。
<「食欲の秋」到来だー