ポール・マッカートニーが久々に来日公演を行って老いも若きも
ポールは凄い!と、騒ぎ始めたのはついこの前のこと 。
続いてエリック・クラプトンがやって来た。毎年の事で、また来たの?なんて印象しかない。
ローリングストーンズの来日公演が決まった。そんなニュースが流れた時には・・・・
日本ではまだまだ稼げるぜ!なんてことがあるかどうかはわかんないけれど、ふと、そんな気持ちが心を過ぎった。
なんだか、ずっと大切にしまい込んだ宝物を、他人が勝手に引っ張り出してきて、
甚だ勝手に自分たちの楽しみ方で楽しんじゃってるような気になったんだ。
狭量と言えば狭量で、狭い心の持ち主なんだと、いまさらながら思う。
ポールはホントに才能溢れるメロディーメーカーだし、世界一のハモラーだし、ジョンが最後には、「やっぱり彼のハモが一番いいんだ!」
なんてことを呟いたわけだし、ジョンと一緒にハモってるポールは素敵だ。
でも、基本的には好きじゃないんだ。全てが・・・理由などはないんだ。とにかくサラッと嫌いなだけなんだ。
エリック・クラプトンはとても好きだし、特に歳をくってからの彼が素敵だ。最も、ヤードバーズとかクリーム時代の彼のギターはほとんど聴いていない。
でも、なんだか自分自身としっかり対決したみたいな気がした。
やっぱりブルースが好きなんだ!て、声が聞こえてくるようだ。レコード会社との契約だと思うけれど、やっぱり一般受けする売れる曲を録音しなくちゃいけ
ないんだろうなぁ~。そんなことも感じさせながらも、アコースティックギターを持ち出したところが全てを語ってる気がする。
ローリングストーンズは好きだったよ。最初からビジネスマンなんだと思ってた。ショーのために全てを計算していたバンドのような気がする。
すべてがライブのために演出されていて、ガッポリ稼ぐんだ!なんていう欲望があからさまに伝わってきてた。矢沢永吉なんてヒヨっ子みたいなもんだよ。
ギラつく欲望は70歳を過ぎても丸出しだし・・・・
でも、なんだかそんな彼らの音楽をライブで聴く気がしなくなって来たんだ。
それは、ホントに自分自身がやりたい音楽を演奏していないような気がしてきたんだ。
ファンの期待に応えるのは当たり前のことだから・・・それがプロだからね。
でも、その期待を超えるなにかが必要なんだ・・・きちっと裏切ることが必要な気がするんだ。
YESTADAYを聴きたがっている視聴者の気持ちを見透かしたように、それを凌駕するほど曲を歌って見せて欲しい。
でも、基本は崩さない。
そんな考えはワガママで陳腐だ。
わかってる。
多分、妙な顧客満足度100%てな考えが間違ってるんだろう。
そんなことを思いめぐしながら、昨夜、曙橋のバックインタウンに足を運んだ。
THEN&NOW
バンド名の由来はそのうちわかるだろう。ジムクロウチから始まって、ブルーグラスあり、ブルースあり、
古き良きアメリカングレートソングのオンパレード。基本的には白人系かな。こんな書き方は良くないけれど、カントリー&ウェスタンの流れなんだろう。
少々、センチメンタル。危なかっしい感傷。
まあ、そんな気分は誰しもあって、慰め合っているだけだけどね。
言いたいことはそんなことではなくて、彼らが素晴らしかったのは、来ているお客の要望など振り向きもせずに、自分たちが好きだと思う音楽を
ひたすらトレーニングして、それだけを演奏し歌っていることなんだ。
それを悪びれずもせず、へりくだりもせず、一生懸命になって演奏する。
聴く立場の人たちは、演奏された曲を知っているか知らないかなど問題ではなくなる。
いい曲は、いい音楽は、聴くひとの、演奏する人の心に染み入るからなんだ。
それは、アマチュアバンドしかできないことなんだよ。