5日(土)、静岡市清水文化センター(旧清水市)で行われた茂山狂言会に行ってきました。茂山狂言会へ出かけるのは久しぶりです。(お能とセットで・・としては茂山家の狂言は見てましたが・・・)風邪もまだ治っていないんですが、千作さんもいらっしゃるんだし・・・ということで季節外れのマスクをして行きました。けど、やっぱり仕事をこなして清水まで移動・・・だとちょっとキツイものがありましたが(苦笑)
チケットもすぐに完売したようで、私がこの催しを知って電話したら残り2席という非常にスリリングな状況でなんとか最後列をゲットしました(笑)けど、中ホールでしたので最後列でも見やすかったです。
解説・・・茂山宗彦
今日はお昼に親子狂言会も行われたようです。ダブルヘッダーのお客さんもいらしたようで宗彦さん「同じ話するんで、すみません」って謝っておられました(笑)茂山家の皆さんはお話お上手ですが、モッピもおもしろかったですね。狂言の簡単な約束事、笑い方、泣き方、移動など実演を交えて説明。京都から清水まで移動するのも普通は2時間半かかるけど、能舞台では26秒あれば移動できる!と(笑)いうのも実演してくださいました(笑)
狂言だけでなく能もそうですが、こういう約束事が、とても面白いよな~と思うんです。「この辺りに住まいいたす者でござる」と名乗るだけで場所や時代までも自由に想像できるというか・・・現代にでさえも当てはまるような・・・と思います・・・。
一、『鬼瓦』
大名:茂山千作、太郎冠者:松本薫、後見:島田洋海
裁判の為に京都に単身赴任中の遠国の大名が訴訟に勝ち、お礼参りに因幡堂に太郎冠者を連れてお参りしていると、お堂の鬼瓦に目が留まり・・・、よく見ると国に残した女房の顔にそっくりで・・・・家が恋しくなってしまうというお話です。
私はこのお話が好きです。だって鬼瓦が女房みたいと大名は言い、家来の太郎冠者は私を叱るときの顔そっくりだと言い・・・・だけど、故郷が、家が恋しい・・というのが伝わってきて・・・悪口言っているようでも憎めないんですもん(笑)
千作さんは、お足元が少し・・・なのが少し気になりましたが、立ち上がるところなんかはうまく太郎冠者がカバーしていましたし、声はよく通って・・・・舞台に出てくるだけで観客が幸せになれる、存在自体が狂言(良い意味での)・・・・数少ない方だと思っています。この狂言の最後は笑って曲を締めくくる「笑い留め」という演出です。やっぱり千作さんの笑いは最高です!!!うん、幸せ~
二、『素襖落』
太郎冠者:茂山千五郎、主人:茂山宗彦、叔父:佐々木千吉、後見:松本薫
千五郎さん・・・お酒を飲む姿はもちろん約束事であるまねごとなんで実際には飲んでいないのに・・・本当に酔っ払っているみたいに見えるのはすごいし、こういう曲は見せ所なんでしょうね。
三、『鎌腹』
男:茂山正邦、女房:井口竜也、仲裁人:島田洋海、後見:松本薫
酔っ払い太郎冠者と同じくこちらも狂言ではよくある恐妻家の男の話です。といっても男は怠け者なんで仕方ないかも?いきなり鎌を棒につけた女房に追いかけられるところから始まります。びっくりします(笑)男が女房の言いつけで山へ木を切りに出かけてからは正邦さんの一人芝居(と言うんでしょうか?)が見せ所でしょうか?「いつか女房に殺される。同じ死ぬなら自分で死のう。」といろいろ試みるけど、実行できない男が笑えます。腹を切ろうとして「いたっ」とか・・・。歌舞伎の『十六夜清心』の清心を思い出しました(^^;。でも、こういうわわしい女も実は夫想いの憎めないかわいらしいところがあるんですよね。
私はお能も狂言も好きなので、狂言一番、能一番の会が理想の公演なんですが、好きな役者さんたちの狂言会は最高ですね~!!酔っ払いの部下が上司の文句を言い、恐い女房に虐げられるダメ夫(だから恐くなった?)・・・。600年前の喜劇だけど、時代が変わっても、人間の本質って今も変わらないのではないか?と、いつも思います。
あと、今回も茂山狂言では毎度の物販戦略にハマってしまいました。平成19年版の『和らい袋』を購入。前のバージョンのも「TOPPA!」公演の時に買ってサインしてもらいましたが(^^;。新しいバージョンはなかったし買いました。というのは言い訳(笑)千五郎さんと正邦さんにサインしていただきました。今回の『和らい袋』も凝ってるな~と思いつつ・・・もったいなくて遊べません(苦笑)今回のも千作&千之丞の兄弟対談もあったり、読み応えあります!
さて、冒頭に宗彦さんがおっしゃっていましたが、清水の七夕祭りに合わせての茂山狂言会は、年に一度、織姫と彦星のような恒例行事になるんでしょうか?!年内は茂山狂言の予定はまだ考えていませんが、今年も後半は昨年以上に能狂言を楽しみたいと思っています。
チケットもすぐに完売したようで、私がこの催しを知って電話したら残り2席という非常にスリリングな状況でなんとか最後列をゲットしました(笑)けど、中ホールでしたので最後列でも見やすかったです。
解説・・・茂山宗彦
今日はお昼に親子狂言会も行われたようです。ダブルヘッダーのお客さんもいらしたようで宗彦さん「同じ話するんで、すみません」って謝っておられました(笑)茂山家の皆さんはお話お上手ですが、モッピもおもしろかったですね。狂言の簡単な約束事、笑い方、泣き方、移動など実演を交えて説明。京都から清水まで移動するのも普通は2時間半かかるけど、能舞台では26秒あれば移動できる!と(笑)いうのも実演してくださいました(笑)
狂言だけでなく能もそうですが、こういう約束事が、とても面白いよな~と思うんです。「この辺りに住まいいたす者でござる」と名乗るだけで場所や時代までも自由に想像できるというか・・・現代にでさえも当てはまるような・・・と思います・・・。
一、『鬼瓦』
大名:茂山千作、太郎冠者:松本薫、後見:島田洋海
裁判の為に京都に単身赴任中の遠国の大名が訴訟に勝ち、お礼参りに因幡堂に太郎冠者を連れてお参りしていると、お堂の鬼瓦に目が留まり・・・、よく見ると国に残した女房の顔にそっくりで・・・・家が恋しくなってしまうというお話です。
私はこのお話が好きです。だって鬼瓦が女房みたいと大名は言い、家来の太郎冠者は私を叱るときの顔そっくりだと言い・・・・だけど、故郷が、家が恋しい・・というのが伝わってきて・・・悪口言っているようでも憎めないんですもん(笑)
千作さんは、お足元が少し・・・なのが少し気になりましたが、立ち上がるところなんかはうまく太郎冠者がカバーしていましたし、声はよく通って・・・・舞台に出てくるだけで観客が幸せになれる、存在自体が狂言(良い意味での)・・・・数少ない方だと思っています。この狂言の最後は笑って曲を締めくくる「笑い留め」という演出です。やっぱり千作さんの笑いは最高です!!!うん、幸せ~
二、『素襖落』
太郎冠者:茂山千五郎、主人:茂山宗彦、叔父:佐々木千吉、後見:松本薫
千五郎さん・・・お酒を飲む姿はもちろん約束事であるまねごとなんで実際には飲んでいないのに・・・本当に酔っ払っているみたいに見えるのはすごいし、こういう曲は見せ所なんでしょうね。
三、『鎌腹』
男:茂山正邦、女房:井口竜也、仲裁人:島田洋海、後見:松本薫
酔っ払い太郎冠者と同じくこちらも狂言ではよくある恐妻家の男の話です。といっても男は怠け者なんで仕方ないかも?いきなり鎌を棒につけた女房に追いかけられるところから始まります。びっくりします(笑)男が女房の言いつけで山へ木を切りに出かけてからは正邦さんの一人芝居(と言うんでしょうか?)が見せ所でしょうか?「いつか女房に殺される。同じ死ぬなら自分で死のう。」といろいろ試みるけど、実行できない男が笑えます。腹を切ろうとして「いたっ」とか・・・。歌舞伎の『十六夜清心』の清心を思い出しました(^^;。でも、こういうわわしい女も実は夫想いの憎めないかわいらしいところがあるんですよね。
私はお能も狂言も好きなので、狂言一番、能一番の会が理想の公演なんですが、好きな役者さんたちの狂言会は最高ですね~!!酔っ払いの部下が上司の文句を言い、恐い女房に虐げられるダメ夫(だから恐くなった?)・・・。600年前の喜劇だけど、時代が変わっても、人間の本質って今も変わらないのではないか?と、いつも思います。
あと、今回も茂山狂言では毎度の物販戦略にハマってしまいました。平成19年版の『和らい袋』を購入。前のバージョンのも「TOPPA!」公演の時に買ってサインしてもらいましたが(^^;。新しいバージョンはなかったし買いました。というのは言い訳(笑)千五郎さんと正邦さんにサインしていただきました。今回の『和らい袋』も凝ってるな~と思いつつ・・・もったいなくて遊べません(苦笑)今回のも千作&千之丞の兄弟対談もあったり、読み応えあります!
さて、冒頭に宗彦さんがおっしゃっていましたが、清水の七夕祭りに合わせての茂山狂言会は、年に一度、織姫と彦星のような恒例行事になるんでしょうか?!年内は茂山狂言の予定はまだ考えていませんが、今年も後半は昨年以上に能狂言を楽しみたいと思っています。