みゆみゆの徒然日記

日本の伝統芸能から映画や本などの感想、
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他流での中之舞

2011年03月06日 | お稽古
 昨日某所にてお舞台に出させていただきました。昨年3月のお舞台は稽古不足もあり失敗してしまったので、その反省をふまえ、『箙』のお役がついてからは集中してお稽古、2月のお稽古では完璧に仕上げ段階にもっていく計画でいました。

 が!!!!!!!!!!!!!!!

 『箙』はなくなりました。それに変わり、『清経』そして先週のお稽古記事で少し予告しましたが、緊急にお稽古をつけていただいた他流での『猩々』を打つことになりました。まあ、『清経』は数年前にお稽古していますし、自分が好きな曲なので、結構覚えていますが(長いので、完璧に思い出すのが大変ですけど)、問題は他流(観世以外)での『猩々』です。下がり端だけでも初めてなので2回の稽古だけではしんどい・・・。さらに中之舞の中身(寸法)などが変わってきます。例によって(?!)もちろん申し合わせ(リハーサル)はありませんでしたし、下がり端ははじめから迷走状態?う~ん・・・素人(ベテランでない)同士の組み合わせですし、難しいから仕方ないといっちゃ仕方ないかもしれませんが・・。
 中之舞も、短縮箇所などがありますし、舞が終わってからも観世にはない謡の文句がありますので、注意していたのですが、舞に関してはなんかみんなの考えている寸法が違った気が・・・やっぱり申し合わせは大事です・・・と私以外の舞台を見てもそう思いました。実際問題、頭でわかっていたつもりでも、真っ白になってしまったり、間が取れなかったです・・・。

 後でベテランさんには「みんな“どないしよう”状態でしたよ」とか・・・。先生にも「今日のは君だけが悪いんじゃないし、あれじゃ私も迷う。けど、いつもうまい人ばかり相手してもらってるから、失敗してもなんとかなったけど・・・そろそろあんたが引っ張ってくくらいにならなあかんよ」と。

 でも、他流の舞でお稽古&発表をさせていただけたのはとても良い勉強になりました。“見る”方も普段は観世流ばかりですし(たまに宝生も見ますが)流儀が違うとどういう違いがあるということはお稽古をすると少しは理解できるような気がします。

 『清経』は以前にちゃんと覚えているので、細かい間違いはあっても迷惑をかけることはなかったと思います。キリはともかく、クセは掛け声が雰囲気が合ってなくて、これから自害して死ぬ人間のはずなのに元気よすぎるみたいなので・・・。こちらも本来ならば余裕でそういうことも考えながら打たなくてはいけませんが・・・間違えずに打とうということばかり考えていましたね。

 今回はこの日のための舞台が実質は一週間前と前日でしたので(個人的な準備はその前から少しずつしていましたが)、生きた心地が最初からしませんでしたが・・・、でも良い経験をさせていただいたと思います。いろいろアドバイスもいただきましたし。能は奥深いですね。さて、あと2ヶ月で今度は『屋島』『熊野』を仕上げます。どちらもお稽古済みですが、前とは違うことを意識していこうと思います。