『学校』

約20年前の映画です。映画のタイトルは知っていましたが、見るのは初めてです。

舞台は東京の下町にあるとある夜間中学校。年齢も国籍もバラバラだけど、事情があって学ぶことができなかった人たちが通って勉強している学校。不登校の女の子やシンナー中毒に陥った不良少女など皆印象的なのですが、家庭の事情から学校へ行かなかったために字の読み書きもできない田中邦衛演じるイノさんが特に印象的。残念ながら劇中に病気で死んでしまうのですが、イノさんは幸せだったのか？そんなことをクラス全員が考える・・・このあたりがぐっときました。そのイノさんが幸せだったのかどうかということはあえて結論は出さないのですが・・・

幸せになりたいから勉強するのだと思う。

この台詞にぐっときました。

私は、イノさんはそれまでは辛い人生だったと思いますし、早く死んでしまって無念だと思いますが・・・50過ぎてやっとひらがなを読めたり書けるようになったり、苦労しながらも仲間と学ぶことができたこと、みんなに慕われていたことは幸せだったと思います。

現在も夜間中学校は存在するようですね。現代では事情も違ってくると思いますが、こうして様々な事情を持って勉強できなかった人たちが学ぶ場(しかも公の施設で)があることは素晴らしいと思います。

なんのために勉強するんだろう？・・・そんなことを考えるきかっけやヒントを与えてくれる作品だと思いました。

この学校シリーズも見てみようと思います！

それにしても、皆さん若いというか・・・あの人は今？！？！と思うような役者さんも。中江有里なんか綺麗なのにね～裕木奈江もとても良いのにね～。萩原聖人はヨン様の吹き替えをしたりしているそうだけど雀士らしいwとか・・・。そしてちょい役で渥美清さんが！！！寅さん以外の役で見たのは初めてかもしれない。

そして・・・イノさんが田舎に帰る車の中から見た東京の景色・・・都庁がまだ工事中でしたw

そんな時代を感じつつも、学ぶこと・・という普遍性のテーマが描かれていると思います。まだ見たことがない方はぜひご覧いただきたいです。