第1問:玉蜀黍 とうもろこし
とうもろこしは16世紀、ポルトガル人によって日本に持ち込まれた。モロコシ(唐黍/蜀黍)という植物に似ていたことから、唐(舶来品)のモロコシという意味で名付けられた。しかし「唐唐黍」では漢字が重複してしまうため、代わりに整然と並ぶ実の美しさを「玉」で表現し、「玉蜀黍」の字が当てられるようになったようだ。
第2問:百日紅 さるすべり
「ひゃくじつこう」でも正解。百日紅の字は、長く咲き誇ることから。漢字はほかに「猿滑」などいくつかの表記がある。ピンクや紫などに咲き乱れるさるすべりは、江戸時代までに中国南部から伝来した。なめらかな幹は木登りが得意なサルでも落ちてしまうことから名付けられたが、実際にはたやすく登ることができるようだ。
第3問:土竜 もぐら
「どりゅう」「むぐらもち」などでも正解。土を盛り上げるという意味の「穿ぐろもつ」の前半が時代とともに転化し、「もぐら」になったといわれる。漢字はトンネルを掘って隆起した跡がまるで竜のようにみえることから当てられた。なお、中国語で「土竜」といえばミミズのことだ。
第4問:海豚 いるか
中国語でも「海豚」の漢字が使われており、これがそのまま日本に輸入されたようだ。形が豚に似ていることから、海に住む豚という意味で漢字が当てられた。「いるか」の読みは日本語独自のもので、魚を示す「イヲ」と食用の動物を意味する「カ」に由来するなどの説がある。
第5問:柳葉魚 ししゃも
アイヌ語の「シュシュハム」が転化し「ししゃも」と呼ばれるようになった。シュシュハムは柳の葉を意味しており、漢字もこれに忠実に当てられたようだ。アイヌにはカムイが人々のために柳の葉を魚に代えて与えたなど、柳と魚にまつわる伝承がいくつか存在する。
第6問:河豚 ふぐ
ふぐという名の由来には諸説あり、怒ると「膨らむ」ためという説や、水を腹に溜めて「吹く」ことからといった説がある。河にいて豚のような外見をしているため、中国で河豚の字が使われるようになった。海豚(いるか)と混同しないように注意しよう。
第7問:蝸牛 かたつむり
「かぎゅう」「でんでんむし」でも正解。「蝸」は渦を巻いた殻を、「牛」は二本の突き出たツノ(触角)を表している。ちなみに、姿が似ていて殻のないなめくじも難読漢字だ。漢名に由来して「蛞蝓」と表記される。
第8問:飛蝗 ばった
身近なばったにも、かなり難しい字が使われている。「ひこう」でも正解。この場合は成長したトノサマバッタの仲間や、それが群れとなって飛行する様子を指す。なお、「蝗」の字だけだと「いなご」となる。ばったと似ているが、水田など湿地を好む別のいきものだ。
第9問:欠伸 あくび
「あくびをすること」を意味する古語の動詞「欠ぶ(あくぶ)」が名詞化したもの。「欠」の字には口を開ける動作を意味しており、これに背伸び意味する「伸」を加えて「欠伸」となった。
第10問:自棄 やけ
物事がうまく運ばず、投げやりになる様子を表す。読みは「じき」でも正解で、この場合も意味は同じだ。「自暴自棄」などの形でよく使われる。やけになるの「やけ」は、「焼ける」と同じ語源だ。
とうもろこしは16世紀、ポルトガル人によって日本に持ち込まれた。モロコシ(唐黍/蜀黍)という植物に似ていたことから、唐(舶来品)のモロコシという意味で名付けられた。しかし「唐唐黍」では漢字が重複してしまうため、代わりに整然と並ぶ実の美しさを「玉」で表現し、「玉蜀黍」の字が当てられるようになったようだ。
第2問:百日紅 さるすべり
「ひゃくじつこう」でも正解。百日紅の字は、長く咲き誇ることから。漢字はほかに「猿滑」などいくつかの表記がある。ピンクや紫などに咲き乱れるさるすべりは、江戸時代までに中国南部から伝来した。なめらかな幹は木登りが得意なサルでも落ちてしまうことから名付けられたが、実際にはたやすく登ることができるようだ。
第3問:土竜 もぐら
「どりゅう」「むぐらもち」などでも正解。土を盛り上げるという意味の「穿ぐろもつ」の前半が時代とともに転化し、「もぐら」になったといわれる。漢字はトンネルを掘って隆起した跡がまるで竜のようにみえることから当てられた。なお、中国語で「土竜」といえばミミズのことだ。
第4問:海豚 いるか
中国語でも「海豚」の漢字が使われており、これがそのまま日本に輸入されたようだ。形が豚に似ていることから、海に住む豚という意味で漢字が当てられた。「いるか」の読みは日本語独自のもので、魚を示す「イヲ」と食用の動物を意味する「カ」に由来するなどの説がある。
第5問:柳葉魚 ししゃも
アイヌ語の「シュシュハム」が転化し「ししゃも」と呼ばれるようになった。シュシュハムは柳の葉を意味しており、漢字もこれに忠実に当てられたようだ。アイヌにはカムイが人々のために柳の葉を魚に代えて与えたなど、柳と魚にまつわる伝承がいくつか存在する。
第6問:河豚 ふぐ
ふぐという名の由来には諸説あり、怒ると「膨らむ」ためという説や、水を腹に溜めて「吹く」ことからといった説がある。河にいて豚のような外見をしているため、中国で河豚の字が使われるようになった。海豚(いるか)と混同しないように注意しよう。
第7問:蝸牛 かたつむり
「かぎゅう」「でんでんむし」でも正解。「蝸」は渦を巻いた殻を、「牛」は二本の突き出たツノ(触角)を表している。ちなみに、姿が似ていて殻のないなめくじも難読漢字だ。漢名に由来して「蛞蝓」と表記される。
第8問:飛蝗 ばった
身近なばったにも、かなり難しい字が使われている。「ひこう」でも正解。この場合は成長したトノサマバッタの仲間や、それが群れとなって飛行する様子を指す。なお、「蝗」の字だけだと「いなご」となる。ばったと似ているが、水田など湿地を好む別のいきものだ。
第9問:欠伸 あくび
「あくびをすること」を意味する古語の動詞「欠ぶ(あくぶ)」が名詞化したもの。「欠」の字には口を開ける動作を意味しており、これに背伸び意味する「伸」を加えて「欠伸」となった。
第10問:自棄 やけ
物事がうまく運ばず、投げやりになる様子を表す。読みは「じき」でも正解で、この場合も意味は同じだ。「自暴自棄」などの形でよく使われる。やけになるの「やけ」は、「焼ける」と同じ語源だ。