親子で楽しもう!せいかお宝発見ウォーク(3月25日)
3月最終日曜日にけいはんな公園で「親子で楽しもう!せいかお宝発見ウォーク」が開催されます。
今年は2回目。
行ってきました。
わんちゃん的には水景園ガイドツアー
「公園の稲本さんと歩く水景園のいきものめぐり」のお知らせ版に目が釘付け
「こっちやなぁ」と水景園の方へ。
受付で集まってガイドツアーに参加
公園全体のお話がありました
「けいはんな記念公園」と言うのは愛称で「京都府立関西文化学術研究都市記念公園」が本当の名前、何故?関東に筑波研究都市があって国内に研究都市をもう一カ所となったときにいろいろ議論の末に京都、大阪、奈良の県境に造ろうということになって学研都市が造られた、ソレを記念して
「京都府立関西文化学術研究都市記念公園」が造られたと、いうことの他に平安建都1200年の記念事業の一つとして京都の造園業界が総力を挙げて造られた公園です。平安建都1100年には平安神宮が1200年にはここと京都駅前の梅小路公園。
ここの広さは24.1ha.サッカーコート1面が1ha.なので24面丸々入ってまだ余裕があるっというカンジ。
この公園のコンセプトは「日本の里の風景」(昔の日本ってこんな風景やったよね)
水がザァーザァーと滝のようになってますが段々の棚田の風景を現している。
水景棚
里棚田
大きな池(永谷池)の周りを森が取り囲んでいます「芽吹きの森」と呼んでます。
「芽吹きの森」は日本の里の風景を残した森になっている。
この公園、計画当初は10ha.だったのが何故に倍以上になったのかはこの「芽吹きの森」の中に貴重種のオオタカが巣を作っていた、大学の教員、博物館の職員、市民団体など協議の結果、オオタカが棲める広さの池や森を残して・・・に至った。
計画が大幅に変更された、コレは画期的なことです、フツー生き物に対してゴリ押しに開発が進められてきた、住宅が建った方が良い、道路ができたほうが便利になるっと言うふうに。
自然や生き物に配慮した形で計画が変更されたというのは日本で初めての例やそうです。
水景園の駐車場から来ると日本の昔の風景を再現したエリアになっている。
芝生広場は段々に棚田のイメージに、茶畑のイメージにサツキ、ツツジが植栽されてます、竹の通り抜ける間に小川が流れていて、そこにメダカが泳いでいて・・・みたいな。
どこか懐かしい日本の原風景に出会えます。
人里近く果樹園のイメージ
傾斜のキツイところに植えられてある、というのは、緩やかな場所は田んぼや畑にしやすい、傾斜のキツイ場所は田畑の作業はタイヘン、しかし、土地をあそばしとくのはもったいない、傾斜地には果樹を栽培、水はけが良い場所、日当たりのいい場所が果樹にはピッタリ。
日本の各地でよくみられる風景、例えば和歌山だったら、山の斜面地にウメ、モモ、ミカンなど、奈良はカキ、丹波篠山だったらクリというふうにその場所に合った利用方法を選択してますね。
アンズ
花弁5枚、ガク5枚バラの仲間の特徴、アンズはスモモの仲間、モモはモモの仲間、
「モモもスモモもモモのうち」ッというのはウソ。アンズもウメもモモもサクラも全部バラの仲間。
バラの仲間を細かく分けていくとモモのグループ(モモ亜属)、スモモのグループ(スモモ亜属)に分かれる、厳密にいうと「モモもアーモンドもモモのうち」だから「モモもスモモもバラのうち」しかし、そのうち分け方が変わってくるかも知れない、但し今の時点では・・・・・にしておきましょう。
スイセン
学名にナルシスとあります、昔々ナルシストっという神様が居ました、その神様は「俺様ダイスキ神様」ある日池に映る自分の顔を見て「うわっメッチャかっこいいヒト居るやん」っと自分に恋い焦がれて最終的には池に落ちて溺れて死んでしまう、死んでしまった池の縁に生えていたのがスイセンの花。
コレ気をつけないといけないのは葉っぱに毒があります、ニラと似てるので間違えて食べて中毒になる人がいます、注意しましょう。
コバノミツバツツジ
昔話に昔々おじいさんとおばあさんが居ました、おばあさんは川に洗濯におじいさんは山へ芝刈りにと言う話の中でおじいさんは山に行って低木を刈り・・・の材が柴の意。(足元に生えてる芝生じゃないです)
その柴がコバノミツバツツジだった、非常に材が密で火付けに良いとされていた。も一つ京都の文化で無くてはならないもの「鞍馬の火祭り」の松明にこのコバノミツバツツジが使われています。
ここで「生物多様性」ということがいわれてます。
人が生きていくために大事なこと、生物は自分が・・とは考えてないそう。
「生物多様性」を守ることで得られるメリットとは
文化が継承されるとか、美味しいご飯が食べられるとか、病気に効く薬が見つかるとか、そういうのをまとめて専門的に「生態系サービス」と言われている。コバノミツバツツジなんかは「生態系サービス」を大きく提供していると言える。
スミレ
植物は自分で動けない、しかしなるべく自分の子孫を遠くで増やしたい、自分で動けないので何かの力を借りなければならない、多くの植物は種を風に運んでもらうか、水で流されるか、動物に引っ付いていくかいろんな手段で運んでもらうかしますが、スミレはアリに運んでもらいます。スミレの種にはアリの好きな味のする成分がくっついてて、アリが巣に持って帰ります、巣の中で自分の好きな味のする部分だけを食べて、肝心の本体の種は巣の外にポイ。すると、スミレは自分の種をアリによって遠くに運んでもらったことになり、アリは美味しいモノをスミレからもらったことになる。お互いに利益になるウィウィの関係ッということでしょうか。
スミレって街の中、コンクリートの割れ目とかアスファルトの隙間なんかにも生えてますよね、ソレはこういうことなんですよ、アリがね運ぶんですよ。
ホトケノザとかシソの仲間は結構アリの力を借りて遠くに運んでもらってますよ。
ナガバタチツボスミレ
ナガバっというのは、葉っぱが長いこと、コレ花が咲いてるときは全然、長い葉じゃないです、花が終わって種を作るときになると葉っぱが長くなる、このスミレに名前を付けた人は、花が終わって長い葉っぱを見たときなのか、ずっと観察してて花が終わったときに葉っぱが長くなったときなのか・・・
シハイスミレ
漢字で書くと紫に背と書きます、紫は葉っぱの裏が紫、背とは裏側のこと。
スミレを撮っているのですが名前がわかりません
①
②
③
④
⑤
アリアケスミレ
モチツツジ
この公園では5月(今年は少し早かった)になるとモチツツジが山にたくさん咲くッというのはフツーの光景なんですが、コレって全国的にみると珍しいことなんですよ、何故かというとこのモチツツジは日本固有種なんです、世界中探しても日本にしか居ない、更に更に日本の中ででも分布が限られてて日本の中ででも一部分しか居ません、東は山梨辺りから西は岡山・四国辺りまでしか居ません。「5月にモチツツジが見たいなぁ」っと東京に行っても見れません。
ヒメオドリコソウ ホトケノザ
トサミズキ ヒサカキ
タマゴケ
アセビ コウヤボウキ
オオイヌノフグリ
セイヨウジュウニヒトエ
トキワイカリソウ
この公園のもう一つの珍しい特徴は
街の中にあるのにアカマツが残っててツツジがセットになってる、というのは結構珍しいことです。
アカマツは手入れをしてやらないとドンドン弱っていく、昔は薪にするために切って又植えてとやってきた、地面に落ち葉がフカフカになってるのはアカマツにとっては良くないこと。管理をしてきたのでアカマツは山にたくさん残ってきて、マッタケもたくさん出てた。今は手入れをしなくなってきたのでアカマツ自体がドンドン衰退してます。関西の里山の多くはアカマツとコバノミツバツツジとかモチツツジ、コナラなど里山の風景が見られるしかも街中でっというのはかなり珍しいことです。「それこそ、町のお宝ですよ」
Qus.
この公園はもともとあったところをそのままを残してるんですよね
Ans.
そうです、残してるのと残しましょうっと保護するのとでは違って、手を入れてはいけませんよと囲ってしまうとこの景色は見られなくなってしまう、里山自体は人が手を入れて、はじめて成立する自然なので、守りましょう、残しましょうっといいつつ、適度に人が木を切ったり落ち葉を出したりしないと作れないです、だから、タイヘンなんですよ。枠で囲って「ここから先は何人たりともは入れません」っというのんは簡単、里山を守るっと言うのは結構手間がかかるんですよ。
植物の解説は稲本さんの解説を参考にさせていただきました
水景園は定期的に訪れてお花や鳥の観察もエエもんやなぁっと思いました。
友だち誘って、季節ごとに訪れるのもいいなぁっとも・・・
水景園HPで水景園ガイドツアー日程を確認することができます
こちら