11月中旬に奈良公園~春日原始林~若草山山頂と自然観察ハイキングに参加した時
この虫に初めて出合いました。
奈良公園の紅葉・鹿さんたちの表情とともに写真と俳句のコラボで
⇒こちら
この虫を記事にしましたが、独立して今日の記事に再登場です。
鹿さんたちがいっぱいの奈良公園ならではの虫ちゃんのお話デス
シカのうんちは共生?
奈良公園は県庁所在地という市街地の中にありながら、身近には春日原生林というユネスコの世界遺産に指定された原生林や、野生の大型哺乳動物である、シカに直接ふれあうことができる素晴らしいところです。
この奈良公園を中心に、たくさんのシカが生息しています。
当然そこらじゅうに、彼らシカのうんちがばらまかれていることになるのですが、だからと言って、けっして奈良公園中が、鹿のうんちだらけになるってことはありません。
その理由はシカたちのうんちをちゃんと食べてくれる昆虫がたくさんいるからです。
この奈良公園でしか、見られないようなたいへんめずらしいフンコロガシも生息しています。
またシカのうんちは、芝の栄養にもなっています。
「シカ」と「昆虫」と「芝」はお互いに支えあって奈良公園の自然を作っているのですね、まさに、これは共生の関係といえますね。
こんなところにも循環する、自然のシステムがちゃんとあるのですね。
(京都自然教室HPより抜粋)
ルリセンチコガネ(体長16mm-22mm)
たまたま大きな石で休憩中
ルリセンチコガネはニックネーム?
奈良県民としては、ルリセンチコガネを紹介したいですね。
ルリセンチコガネは、虫好きの方々なら一度は耳にしたことのある名前ではないでしょうか?
動物の糞を主食にしている、いわゆる食糞性コガネムシ(糞虫) の一種ですが、このルリセンチコガネって名前は、種名(または亜種名)ではなくて、ニックネームだって知っていましたか?
ルリセンチコガネは、オオセンチコガネ(ふんころがし)って言う食糞性コガネムシの一種で紀伊半島産個体群に対する俗称なんですね。
また京都や滋賀の個体群をミドリセンチコガネと呼んでいますが、これもどうやらおなじく俗称なんです。
まったく、うまく名前を付けたものです。
その名のとおりの体色で金属光沢を帯びたほんとうに美しい甲虫です。
生息は原生林が保たれているような地域に個体数が多いようです、その意味では奈良公園のある、春日山周辺が何処よりも観察しやすい場所といえるでしょう。
ここのセンチコガネは、そのほとんどが鹿の糞に依存して世代交代を繰り返していると言えますが、逆に言うと鹿が大量に排泄する糞を、分解して土に返すという重要な、役割を担っているとも言えるのでしょう
奈良公園のオオセンチコガネは、瑠璃色なのでルリセンチコガネと俗称されている。
(京都自然教室 京都精華大学板倉研究室)
たまたま石ころで休憩中
12月4日付のルリセンチコガネへのコメントを追記させていただきました。
道草さん
瑠璃雪隠黄金と呼ぶのですか。
糞転がしなどの名前だけで判断しがちですが、自然の輪廻の何と言う不思議さ大きさ。
「虫のゆききのしみじみ生きてゐる」山頭火。
道草さんへ
ルリセンチコガネの漢字ですね、ほぉ~~です。
鹿さんの糞を食べているのにきれいな色、ビックリです。
ショットさん
瑠璃色のオオセンチコガネ・・良い色に撮れてますね・・。
ショットさんへ
アリガトウです。
本人はオオセンチコガネなんですが、奈良から和歌山にしか居ないというのがこの瑠璃色なんでルリセンチコガネと呼ばれていると教えていただきました。
エフさん
ルリセンチコガネピカピカですね
鹿の糞にいたんでしょうか
エフさん
このルリセンチコガネは鹿さんの糞の上に乗っかっていたんじゃないんですよ(残念ながら)鹿さんの糞の傍に居ました
撮影のために切株の上に載ってもらったり・・・いろいろ・・・・・