「今年の節分は2月3日じゃないの?」
「1897(明治30)年以来124年ぶりに2月2日になる。節分は本来、四季を分ける節目のこと。このうち春の始まりを表す立春の前日の節分は、豆まきをしたり、恵方巻を食べたりと特になじみが深いね。立春はここしばらく2月4日だったけど、今年は1日早まるため、節分も2月2日になるんだ。」
「だれが決めたの?」
「立春や夏至,冬至といった暦の二十四節気は、太陽と地球の位置関係で決まる。例えば、春分は太陽が真東から昇る日だ。こうした暦は国立天文台が決めていて、毎年2月に官報で翌年の分を発表している。」
「なぜずれるの?」
「地球が太陽を1周する時間は365日ぴったりではなく、6時間弱長い。そのため、毎年少しずつ地球の位置がずれていき、立春も2月4日になったり3日になったりするんだ。」
「どんどんずれると、1月になることもある?」
「ずれると言っても1日前後だよ。太陽の位置は4年で24時間分ほどずれるので、うるう年として2月29日を作って解消している。ところが、このままだと4年で約45分、400年で3日ほど増やしすぎてしまう。そのため、うるう年を400年で3回減らすことにした。100で割れる年はうるう年にせず、400で割れる年はうるう年のままとするんだ。この結果、2000年のような400で割り切れる年の前後の世紀は、節分などの日付がずれやすいんだ。」
「来年の節分は何日?」
「来年から24年までは2月3日に戻る。その後、25年にまた2日になるなど、少しずつ2日になる年が増えていく。国立天文台暦計算室の片山真人室長は『3日になったり2日になったりするので、豆まきをする時は気をつけて』と話しているよ。
(小川詩織)2021・1・30朝日新聞朝刊
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「1897(明治30)年以来124年ぶりに2月2日になる。節分は本来、四季を分ける節目のこと。このうち春の始まりを表す立春の前日の節分は、豆まきをしたり、恵方巻を食べたりと特になじみが深いね。立春はここしばらく2月4日だったけど、今年は1日早まるため、節分も2月2日になるんだ。」
「だれが決めたの?」
「立春や夏至,冬至といった暦の二十四節気は、太陽と地球の位置関係で決まる。例えば、春分は太陽が真東から昇る日だ。こうした暦は国立天文台が決めていて、毎年2月に官報で翌年の分を発表している。」
「なぜずれるの?」
「地球が太陽を1周する時間は365日ぴったりではなく、6時間弱長い。そのため、毎年少しずつ地球の位置がずれていき、立春も2月4日になったり3日になったりするんだ。」
「どんどんずれると、1月になることもある?」
「ずれると言っても1日前後だよ。太陽の位置は4年で24時間分ほどずれるので、うるう年として2月29日を作って解消している。ところが、このままだと4年で約45分、400年で3日ほど増やしすぎてしまう。そのため、うるう年を400年で3回減らすことにした。100で割れる年はうるう年にせず、400で割れる年はうるう年のままとするんだ。この結果、2000年のような400で割り切れる年の前後の世紀は、節分などの日付がずれやすいんだ。」
「来年の節分は何日?」
「来年から24年までは2月3日に戻る。その後、25年にまた2日になるなど、少しずつ2日になる年が増えていく。国立天文台暦計算室の片山真人室長は『3日になったり2日になったりするので、豆まきをする時は気をつけて』と話しているよ。
(小川詩織)2021・1・30朝日新聞朝刊
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