ルーツな日記

ルーツっぽい音楽をルーズに語るブログ。
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フジロック予習:フィル・レッシュ&ザ・テラピン・ファミリー・バンド

2014-07-13 11:11:37 | フジロック
PHIL LESH & FRIENDS / THERE AND BACK AGAIN

故ジェリー・ガルシアの名言「フィルに何かが起きたとき、バンドに何かが起る」。そのフィル・レッシュがフジロックにやってきます!!!

マニアの間では「グレイトフル・デッドの司令塔」と呼ばれているとかいないとか。いやいや、ベーシストでしょ?そうです。いわゆる縁の下の力持ち的な立ち位置ではあります。実際、グレイトフル・デッドと言えばまずはジェリー・ガルシアですし、もう一人のフロントマン、ボブ・ウィアの人気も高いでしょう。ですが案外、フィル・レッシュのベースに魅せられてデッドを好きになったと言う人も多いのでは?と思うのです。なぜなら私がそうだっらから。

ごく普通のロックファンだった若かりし私にとって、ジミヘンやジャニス、ドアーズ辺りと同じ感覚で聴いたデッドのスタジオ作はあまりにも実験的だったり、牧歌的だったりで、いまいち馴染めませんでした。そして手を伸ばしたのが彼らの本領発揮となるライヴ盤「LIVE / DEAD」。1曲目「Dark Star」の格好良さに痺れました!特に出だしのフィル・レッシュのベース!引き込まれましたね~。そしてそこからフィルのベースが私の耳を捉えて離しませんでした。

ある意味ギター以上にフリーキーなフィルのベースに私は何やら得体の知れない魅力を感じました。ガルシア達と対等以上に渡り合うインタープレイもさることながら、全編を引き締めつつも何処かつかみ所の無い不思議な感覚。それはデッドならではのトリップ感、もしくは浮遊感。フィルの重低音が浮遊感を醸すと言うのも不思議な話ですが、それがデッドであり、それがフィル・レッシュなのです。その浮遊感は、デッド特有のチルアウト感を生み出し、それは現代のジャム・バンドへと受け継がれています。


それともう一つ、デッドのライヴではフィル・ゾーンと呼ばれる空間があるそう。それはフィル・レッシュの正面。そのゾーンがどんなに凄いのか、デッド未体験の私には分かりません。ですがそんなゾーンが存在する事実だけで、グレイトフル・デッドにおけるフィルの重要性が窺い知れるますよね。もちろんフジロックでフィル・ゾーンを体験出来るかは分かりません。そもそもそのゾーンがどういうものなのかも分からないのですから…。でもとにかくフィルの真っ正面を味わってみたいとは思いますよね~。


さて、そんなフィル・レッシュ、今回は自身のバンド、テラピン・ファミリー・バンドを率いての来日。このバンドは、フィルがサンフランシスコに経営するライヴバー「テラピン・クロスロード」のハウスバンドとして活躍しているそうで、フィルの息子達もそのメンバーに名を連ねているとか。そのメンバーは流動的なようですが、フジロックにはダブル・ドラム、トリプル・ギター、さらに女性シンガーも入った7人編成でやってくるとの噂。ダブル・ドラムと聞くだけで血が騒いでしまいますが、70年代、ドナ・ゴドショウが在籍していた頃のデッドを彷彿とさせる女性ヴォーカリストの参加にも、期待が高まります!


ジャム・バンドの元祖にして、アメリカン・ロック最大のライヴ・バンド、いや、ロックの枠を超えた一つのアメリカン・カルチャーとも賞されるグレイトフル・デッド。その精神にフィールド・オブ・ヘヴンが満たされるであろうフィル・レッシュ&テラピン・ファミリー・バンドのステージ。しかも3時間半!!このライヴを観て人生感変わった!みたいなことになるやもしれません。


上の写真はフィル・レッシュ&フレンズ名義の2002年作。ウォーレン・ヘインズ、ジミー・ヘリングというジャムバンド界が誇る2大ギタリストを迎えたソロ作、と言うよりはバンド作品と言った方がいいような快作。それにしてもフィルにウォーレン、ジミーって、我々から見たらまるでフィールド・オブ・ヘヴン・オールスターズな感じ、豪華ですよね~。風通しの良いアメリカン・ロックが気持ちよすぎます。しかもリミテッド・エディションに付いたボーナス・ディスクには01年大晦日のライヴからデレク・トラックスを迎えた「Dark Star」の長尺ライヴ音源も!


GRATEFUL DEAD / TERRAPIN STATION
こちらはグレイトフル・デッド、77年の作品「TERRAPIN STATION」。アリスタ移籍第1弾作品で、アナログB面全てに股がるいわゆるテラピン組曲が聞き物。ウサギと亀をモチーフに自らを亀に例えているというデッドらしい精神が素敵。このジャケットに踊るテラピン(亀)はデッドベアと並ぶ人気のマスコットとなり、可愛いいぬいぐるみも存在します。そしてそのテラピン、現在はフィルのテラピン・クロスロード及びテラピン・ファミリー・バンドと共に、ゆっくりと歩み続けているのかな?



https://www.youtube.com/watch?v=MATAcTRPZdY
フィル・レッシュ&ザ・テラピン・ファミリー・バンドによるグレイトフル・デッドの名曲「Touch of Grey」。テラピン・クロスロードでのライヴだそう。良いところで切れますけど…。


https://www.youtube.com/watch?v=nPdZ0Yvavb0
こちろもぜひフジでやってほしい、グレイトフル・デッドのルーツ指向期の大名曲「Uncle Johns Band」


https://www.youtube.com/watch?v=DHxs7qXBmfM
デッドの名曲群も楽しみですが、どんなカヴァーが飛び出すかも興味深いところ。こちらはニール・ヤング「Ohio」のカヴァー。途中で切れますけど…。




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