徒然地獄編集日記OVER DRIVE

起こることはすべて起こる。/ただし、かならずしも発生順に起こるとは限らない。(ダグラス・アダムス『ほとんど無害』)

第8節 自分たちの戦い方

2006-04-15 20:08:53 | SHIMIZU S-Pulse/清水エスパルス06~10
パウロアウトゥオリ監督(鹿島)「今日の試合に関して言うと、我々はヤマザキナビスコカップも選手を温存せずにのぞみ、清水は何人か休ませてこの試合を迎えた。」(J's GOAL 4月15日付け)

カシマスタジアムで鹿島戦。
パウロアウトゥオリが言う通り、ミッドウィークのナビスコカップ予選で藤本、枝村(後半から出場)らを休ませた清水と、川崎相手にほぼ主力のまま戦った鹿島では、アウエイを差し引いてもフィジカルな分はあると踏んだ。少なくともいい勝負ではできるはずだと予想した。結果はいくぶん差がついたように見えるが、鹿島が青木を交代させるまでの30分過ぎまでは清水がいい形でゴール前に持ち込むシーンが多かったし、同点で折り返した後半も、鹿島DFがシュートをライン上でクリアするシーンが2度見られた。十分勝ち目のある勝負だったと言える。しかし鹿島が増田の退場により10人になってから、清水の若さが出てしまった。

健太「相手の形が崩れた時に自分たちは修正できなかった。その矢先に失点をして、どうしたらいいのかという感じになってしまった」(J's GOAL 4月15日付け)

もちろん小笠原を中心として、鹿島のプレーヤーが要所要所で個の強さを見せたという見方もできる。それにしても、終盤それまでの形を見失い、可能性をあまり感じさせない放り込みを繰り返し、攻めあぐねた、焦りすぎたという印象が強い。千葉戦の決勝点のような3失点目もいただけない。これは自滅だ。
しかし失望するほどのことではない。後半、健太はこれまでにない動きを見せた。枝村、テル、山西に代えて、岡崎慎司、山本真希、そして杉山浩太という夢のような手を打ってきた。

健太「実力を認めて投入した。若い力に期待したというわけではない」(J's GOAL 4月15日付け)

そして大分戦前に健太が言っていたことを思い出す。

健太「やるべきことをやれば勝てるチームになっていけると思うし、(中略)いつまでも相手に合わせるサッカーをしていたら強くなれない。現状の力も認めなければならないが、あとちょっとのところまでは来ていると思う」(Sの極み 4月3日付け)

<相手に合わせるサッカー>をしていれば、鹿島相手であっても勝ち点1を取るゲームは出来たかもしれない。しかし健太は今回の選手交代でも、自分たちのサッカーで戦うことを改めてメッセージした。この段階(成熟度)で自分たちの戦い方を貫けば、浦和、ガンバ、横浜、鹿島あたりのトップ4には、こんな形で負けることもある。しかしまだ、頭を下げずに自分たちの戦い方で戦うべきだろう。目標はまだまだ先にあるのだから。
もうちょっと戦いやすい相手で勝ち点を稼ぎたいところだが、来週は浦和、再来週は川崎。この時点の清水が自分たちの戦い方でどこまでできるのか、試してみるのも悪くはない。

(追記)
<自分たちの戦い方を貫く>という意味で、現在それを見失いがちなマリノスに向けて(?)岡ちゃんのメッセージ。

<「ベース」とは、ひたむきに戦う姿勢であり、チームが一丸となることであり、勝つことへの執着心であり、ミスやリスクを恐れない積極的なプレーである。>(岡田武史 神奈川新聞 4月14日付け)

ちなみに最近岡ちゃん絡みで駄記事があった。

<W杯直前に当時代表を指揮していた岡田監督から、カズがメンバー落ちを宣告されたことに、ファンは根強い不信感を持っているというわけだ。>
(久保武司 夕刊フジ 4月15日付け)

本当に久保武司は「記者」なのか? 自身の下らないスキャンダリズムで<不信感>を再生産しているという意識はないのか? ま、個人的には『プロサッカーニュース』で、清水を降格候補に挙げた時点で彼の見識は疑わしいがw