JAXA(宇宙航空研究開発機構)は、平成26年8月4日、「ロケット慣性飛行中の二相流挙動および熱伝達特性の観測」を目的として、観測ロケット「S-310-43号」を内之浦宇宙空間観測所から打上げ、実験は成功したと発表した。
ロケットの飛翔並びに搭載した実験装置の動作は正常に行われ、内之浦南東海上に落下した。
今回の実験では、観測ロケットの弾道飛行を利用して液体ロケットが宇宙空間を慣性飛行している環境を模擬し、極低温推進システムの各要素を模した供試体内に極低温流体(液体窒素)を流動させ、供試体内を流れる気液二相状態にある液体窒素の沸騰・流動状況を観察するとともに、各部の温度・圧力・ボイド率を測定した。
ロケット打上げ後100秒に供試体への液体窒素の流動を開始し、約150秒間にわたり各部の温度・圧力・ボイド率データ及び供試体内における二相流挙動の画像データを取得した。