東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU)の村山斉機構長を計画責任者とした「LiteBIRD - 熱いビッグバン以前の宇宙を探索する宇宙マイクロ波背景放射偏光観測衛星」計画が、文部科学省の設置している科学技術・学術審議会学術分科会研究環境基盤部会のもとに設置された学術研究の大型プロジェクトに関する作業部会が策定した「学術研究の大型プロジェクトの推進に関する基本構想 ロードマップの策定 – ロードマップ2014 -」の「新たにロードマップとして掲載する10計画」のひとつに選ばれた。
LiteBIRD(ライトバード)計画は、熱いビッグバン以前の宇宙を記述する現在最も有力な仮説である「インフレーション宇宙仮説」を検証するため、宇宙マイクロ波背景放射(CMB)の偏光の観測からインフレーションの証拠となる「原始重力波」の痕跡の検出を目的とする衛星計画。
2020年代初頭に打ち上げ、約2年間の観測を行うことが想定されている。Kavli IPMUと宇宙航空研究開発機構(JAXA)が中心機関となり、国立天文台(NAOJ)や高エネルギー加速器研究機構(KEK)などの連携機関とも協力しながら計画の実現を目指している。