宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、X線天文衛星「すざく」(ASTRO-EII)が6月1日以来、衛星の動作状況を知らせる通信が間欠的にしか確立できない状態が続いていると発表した。
現時点で、通信不良は電力不足に起因すると推測しており、間欠的な衛星の動作状況を知らせる通信データの蓄積から、衛星状況の把握に努めている。
「すざく」は衛星の電源が失われて姿勢制御ができず、およそ3分間に1回の周期で無制御にスピンしている状態だと推定されている。
今後少なくとも1~2ヶ月間にわたって正常観測への復帰を目指し、まずは姿勢の安定と、安定した電源を確保する方法を模索することになる。
X線天文衛星「すざく」(ASTRO-EII)は、2005年7月10日に打ち上げられ、目標寿命である約2年を超えて運用していた。