アストロバイオロジーセンターの成田憲保特任助教(国立天文台併任)と分子科学研究所の正岡重行准教授らの共同研究グループは、 生命が必ずしもいなくても、酸素を豊富に保持する地球型惑星が存在しうることを理論的に明らかにした。
同研究チームは、太陽系の地球型惑星や衛星などにも豊富に存在している酸化チタンの光触媒反応によって、非生物的に酸素が発生することに着目した。
その上で、地球に類似した環境の惑星を仮定した場合に、惑星表層の0.05%程度(地球でいえば北海道の面積以下)で酸化チタンの光触媒反応が継続すると、現在の地球と同程度の酸素大気が発生・維持されることが推定できた。
つまり、 光合成を行う生物が存在しなくても、太陽系外の生命居住可能惑星に地球と同程度の酸素大気が発生してしまう可能性が十分にあることを明らかにしたもの。