宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、7月14日に実施したイプシロンSロケット第2段モータ地上燃焼試験における爆発・火災事故の被害状況および原因調査状況を次の通り発表した。
<被害の確認状況>
■人的被害:被害報告なし
■第三者物的被害:被害報告なし
■JAXA設備の損傷:真空燃焼試験棟及びその内部設備の損壊、実験場内隣接建屋の破損(窓ガラス、扉等)
<原因調査状況>
■確認状況:
モータ点火後20秒あたりから燃焼圧力が予測圧力から乖離が始まった。その後、モータ点火後約57秒の時点で燃焼圧力が約7.5MPaでモータが爆発(ただし燃焼圧力は最大使用圧力(8.0MPa)及び耐圧試験の圧力(10.0MPa)以下であった)。また、モータ爆発までノズル駆動が正常であったことを確認した。
第2段モータの大部分は、真空燃焼試験棟内外に飛散した。安全の観点から真空燃焼試験棟外の一部飛散物を回収済み。
■推定原因:検討中
■データ詳細評価や映像等の詳細確認、試験に用いたモータの検査記録の確認などを進めており、今後、故障の木解析を詳細化しつつ原因調査を進め開発に反映していく。