motoryama7011fの鉄ヲタ日記

おでかけしたい

日本唯一のヘリコプター定期航路 東京愛らんどシャトル

2019-12-31 01:05:44 | 旅行

三宅島空港から伊豆大島へ向かいます。
正式な名前は伊豆大島なのですが、大島とだけ呼ばれることも多いみたいで行政区分(東京都大島町)などは伊豆がついていません。
よくある地名ということもあって区別されている感がありそうです。

単純に大島というと東京都江東区に大島(おおじま)がありますし、国鉄の運行していた鉄道連絡船である大島航路及び国鉄バス大島線は山口県周防大島町の屋代島(通称:周防大島)だったりしますし。

車移動がかなり早く、1時間近く前についてしまいました。
まあ、空港ですし中でお土産を漁ったりコーヒーを飲んだりしてゆっくり待ちましょうか。

なんて思っていましたが離島の空港にそんな装備はありませんでした。
三宅島って大きめの島なのかなぁと思っていましたがほんとに受付と長椅子が4脚ほど並んでいるだけ、売店はなく自販機が1台あるだけでちょっと驚きました。


小さな空港だと今でもパタパタ式の表示器が残ってたりするんだよなぁと見てみたら、まさかのマグネットでした。
左がヘリコプター航路の東邦航空、右は調布との間をプロペラ機で結ぶ新中央航空です。


さて、こちらは前回記事でも紹介したお手製の伊豆諸島の船と航空の図。
せっかく描いたのでもう一回くらい使わせてください。

青ヶ島へ向かう伊豆諸島開発がちょっとイレギュラーですが、基本的に伊豆諸島の船・航空は本土との間を連絡しています。
それに対し、何やらよくわからないのがこの東京愛らんどシャトル。伊豆諸島内で完結しています。
なぜこんなものが存在しているのでしょうか?

私が今回乗る三宅島~大島を直接結ぶ手段は東京愛らんどシャトルが唯一ですが、それ以外の区間は船で十分代替できそうに見えます。
このヘリコプターが真価を発揮するのは、実は海が荒れる時。
この日の朝は三宅島第三の港とされる伊ヶ谷港に着岸しましたが、サブの港を保有しない小さな島もたくさんあります。
そういったところでは港を選んで波を回避するといった行動をとることもできず、多くの海岸線が断崖絶壁で港を作るのが容易でないなどの事情もあって諦めるしかないということが起こっていました。

そういった事情から就航率が低くちゃんと運行されるかに運要素が強く困っていた伊豆諸島の島々。
就航率は、台風シーズンと冬に悪くなる傾向があるようです。台風は航空もやられるので仕方がない事象ですが…
利島は夏8割 冬5割、御蔵島は夏7割 冬3割、青ヶ島は夏5割 冬3割といった就航率のようです。(もちろん年によって変化します)
青ヶ島なんかだと「着岸できない可能性がある」ではなく「運が良ければ着岸できるかも」といったレベルに思えてきてしまいます。

そこに現れた救世主がヘリコプター定期航路である東京愛らんどシャトル。飛行機ではないので大掛かりな空港がなくても大丈夫。
完璧とは言えませんが9割近い就航率を達成しています。

就航率は確かに高いものの、定員は僅か9名。運賃はドチャクソ高く島民割引などはありますが早割のようなものは存在していません。
預け荷物の大きさにも制限があり、三辺の和が95㎝重さが5㎏の手荷物が1つのみとなっています。
値段が高くても確実性の高い手段、というのはわかりますが究極の選択っぽさがあります。




ヘリコプターを用いるものの定期航空路線なのでちゃんと載っています。
JR時刻表ではみんな大好きピンクのページのすぐ隣、本文ページの最後を飾っています。

私の乗る11:10の51便大島行は…条件付き運航?
条件付きと言うと博多湾クルーズを思い出してしまいますが、今回は動いてくれよ…?


とりあえず飛ぶかはまだ分かりませんが先に受付を済ませることとしました。

先程の時刻表にも書いてある通り、大島までの所要時間は20分。運賃は11,800円です。結構するんだよなぁ…
ちなみに、預け荷物は無料でした。超過する場合に有料扱いとなったりするみたいですがもともとのスペースが限られているので基本的には超過しないようにする必要があります。
私はこのために大型のリュックサックを持ってくるのをやめ、小型の装備でやってきました。
結果的に徒歩移動だらけだったので助かりました。そういうこともある。



条件付きとは言っていましたがどうやらちゃんと飛んでくれる模様。
三宅島からの登場は私の他もう1名の合計2名、手荷物検査も一瞬で終わりました(当たり前)

検査を受けいわゆる制限区域で待機します。
出発予定時刻を過ぎましたがまだ来ません、風も強いですしちょっと遅れているのでしょうか。


ヘリが間もなく到着するとのことで11:18頃にヘリの着地点付近までバスに乗車。
搭乗時のバスとしては珍しいハイエース。
こんな小型で大丈夫か?と思ってしまいますが、そもそもヘリコプターの旅客定員が9名なので全然大丈夫みたいですね。


滑走路のほうからやってきました、おぉ。

ケビン・コスナーじゃん。
エアーウルフだね。
トップ・ガンみたい。


かなりテンションが上がってきました。ヘリコプターなんてめったに乗る機会ないですからね。

そもそも航空機を利用する機会が少なく、ジンエアー・エバー航空と海外の航空会社しか乗ったことがなかったんですよ。
(修学旅行を除いて)国内の航空会社初が東邦航空のヘリコプターというのはなかなかクレイジーだなと個人的に思ったりします。


いよいよ搭乗です。
外に出るとかなりの音と風、ブロロロロロロロ


では、乗り込みます。


使用されている機材はアメリカのシコルスキー製S76-C+
右側の席が操縦士、左側の席には乗降案内などに従事する案内職員が乗り込みます。
残る座席は10席ですが、1名で操縦できる上限があるそうで旅客店員は9名となっています。

私の席は右側の扉を入ってすぐの席でした。
この日三宅島を出る際の搭乗は8名。御蔵島・八丈島方面から継続して乗って来られている方がそこそこいるみたいでした。


機内の雰囲気。車内の広さとか考えるとほんとに空飛ぶマイクロバスって感じです。


旅客航路なのでちゃんと安全のしおりが入っています。


八丈島、大島など空港では滑走路にて離着陸を行います。
滑走路の途中にてホバリング、浮き上がったところで前方に加速していく感じでした。


浮きました、浮きましたです!
何とあっさり飛んでしまうんでしょうか!

飛ぉびましたよぉ!


ホバリング後の加速は結構素早いものでした。
上空から見る青い海、恐らく飛行機よりも低空を行っていると思うのですがかなり綺麗に見えてよかったです。


海上を進みます。ここだけ見れば飛行機と変わらないような気もしますが、常にこの近さに海面があるというのは不思議な気もします。
テレビ局や防災用などとしてヘリコプターは広く活躍していますが、海上を飛行するのは都市部を飛行するよりも難易度が高く難しい操作になるそうです。
また、比較的低空の飛行となるため塩害を受けやすく、こまめな水洗いが必須ということでかなり手間をかけての運行となっているみたいです。


ウインドー投棄したくなった時には赤いハンドルを引けばいいそうです。
こちらは誤って操作しないように覆いがされており、機長の指示が必要な旨などがテプラで貼られていました。


15分ほどで大島が見えてきました。
ここから大きく左に旋回し大島空港へ向かいます。


野増地区、小さな漁港が見えます。


大島の中心部、元町港を上空から。
雲がかかっていて三原山を綺麗に眺めることはかないませんでしたが上空から市街地を見られたのはよかったです。


無事、具合悪くなることもなく大島空港に到着しました。






乗ってきた機体はすぐに利島へ向けて飛び立っていきました。
利島の向きは進行左側なのですが、追い風で離陸する原則に従って逆方向へ飛んでいきました。
この点に関してはヘリポートの方が融通が効くのかもしれません。




大島空港は三宅島空港と比べると大きな空港ですが、設定本数は同じで東京愛らんどシャトル1往復と新中央航空2往復があるのみとなっています。
1,800m滑走路を有しジェット機の発着が可能な設備を有しているものの、高速船との競合もあって2015年を最後に羽田―大島のジェット機航路は休止となっています。




ジェット機に対応した設備故かターミナルビルや管制塔も立派な造りになっています。
2階には飲食店も入っているようです、寄りませんでしたが。


大島町の中心部へ向かうバスがいい時間にあったので使ってもよかったのですが、折角なので歩いていくことにしました。
こちらも東京都らしく立派な造りの道路。





滑走路の脇を歩いていると、利島に行って帰ってきた東京愛らんどシャトルが見られました。
この日は利島に向かう船は確か欠航になっていたはずなので唯一のアクセス手段。しかし7,370円の大金を払った9人しか乗れないというのはなんとも…
大型客船さるびあ丸で840円、ジェット船でも1,700円で済む区間ですがこれしか無いなら仕方がないといったところでしょうか。
まあ、アトラクションとして乗るには全然安いですしいいんですが、生活利用となると厳しいところがあるんじゃないかなぁと思いました。


それにしても、東京都らしい立派な道路。








しかし辺りの景色は南の島。
バスに乗っていたら見逃していたであろう動植物を観察しながら歩きました。
全然種類とかわかりませんが、多分最初2枚は椿とリスですよね。野生のリスとか始めて見ました。




新中央航空のプロペラ機、ドイツのドルニエ社製のDo228NGが大きく左旋回しながら大島空港にアプローチ。


散策しながら約4km 1時間の徒歩で愛らんどセンター御神火(ごじんか)温泉に到着。
このすぐ近くに元町浜の湯という水着着用の露天風呂もあったみたいなのでそっちに行った方がよかったかもなあと後から思いました。
温泉自体は無色で内部もスーパー銭湯のような造りでしたがゆっくりあったまることができました。
早朝から雨に打たれ、伊ヶ谷港~阿古郵便局の約7kmと大島空港~御神火温泉の約4km。
あと昨日の渋谷~新宿約4km、新橋駅~東京タワー~竹芝桟橋約4kmを合わせるとすでに20km近くは歩いているわけです。あたまおかしいよこの人。

疲労の回復には最適でした。極楽。


風呂あがり、長根浜公園から海を見ると東海汽船のさるびあ丸が見えました。これから大島岡田港を経て竹芝へ向かうようです。
丁度さっきヘリから見た時に元町港の左側に広がっていた公園のところです。中心部はすぐそこです。




元町港にて、今日の入港地は元町港ではなく東側の岡田港。
三宅島と同じように波の具合、天候などによって複数の港(大島の場合2箇所)を使い分けているようです。


島内のスーパーにて。物資の輸送に東海汽船は欠かせない存在でして、搬入のトラックもこんな感じにコンテナをのっけたものでした。


しかし、島内には気軽に立ち入れそうなお店が残念ながら少ないように思いました。もちろん三宅島より選択肢は多いのですが…




おなかが減って力が出ないよぉとなっていたところ、面白いお店を見つけました。
恐らく大島で唯一24時間食料品の調達ができるお店「メルシー」です。

島内には一切コンビニエンスストアが存在しないので、自販機レストラン形式とはいえありがたいものです。
マニアの多いうどん自販機でもあれば完璧だなぁと思いましたが流石になし。ただしカップ麺、ポテチ、ホットドッグ、冷凍食品など結構種類は豊富です。
そこまで安い訳ではないんだと思いますがありがたい限りです。


おなかが減りすぎていたのでここでフランクドッグを購入。電子レンジも備えられているので温めていただくことができます。




これがなかなかおいしかったです。夕食調達ができなかった時のためにグラハムサンド(ベーコン&チーズ)も購入したのですがそっちはもっとおいしかったです。


坂を上ってお宿を目指します。海が綺麗に望めていい景色。


15:40頃と早めな時間なのですが早々にお宿に、ホテル白岩さんにやってきました。
朝食付き一泊税込みで10,050円と(私の旅行の中では)まあまあなお値段したのですが、今回は温泉でゆっくりのんびり過ごすことを目的に来ているのでこれくらいはしょうがないですね。


ちなみに、伊豆諸島・小笠原諸島の島々で使える電子通貨「しまぽ」というものが御座いまして、1口8,000円で購入すると10,000円分(宿代専用3,000円+用途自由7,000円)利用できるのです。
このため実質は―2,000円で宿泊できているわけです。助かります。


お部屋に入って驚きました。なんだこの広さは…
この写真撮ってる側にテーブルとソファーがさらにあるのでかなり快適に過ごせました。


テーブルの上には、温泉宿あるあるなお茶菓子が用意されていました。
ともに明日葉のお菓子ですね、おいしかったです。


目玉の大浴場、早い時間で誰もいなかったので撮らせていただきました。うーん、素敵。
先程訪れた御神火温泉とお湯自体は多分一緒だと思うのですが、こちらは露天風呂もあって大変極楽でした。

夕食なしのプランにしたのでどこかに食べに行かないとメルシーで買ってきたカップ麺とグラハムサンドと柿の種で過ごすことになってしまいます。流石にそれは…
晩飯となると居酒屋がメインになるのは地方都市でもよくある現象ですが、今回はチェーン牛丼屋やコンビニといった逃げの手段が存在しません。
入りづらさから敬遠していた一人居酒屋飯ですが、さすがにここでご当地飯を食べずに帰るのは無いなと考えました。
口コミやらメニューやらを調べ、観光客にも評価の高いお店を発見したので突撃することとしました。


訪れたのはこちら、「寿し光(すしこう)」さんです。
工事中みたいで外観がなんか要塞っぽくなっていますが営業中です。ゴジラがお出迎え。


こういうお店って来たことがないので注文の仕方とか全くわからず、注文も不慣れな感じになっちゃいましたが大将さんも優しい感じで居酒屋飯のハードルを越えてみてよかったなぁと感じました。
お寿司は出してもらった時に魚の種類を教えてもらったのですが記録しておらず忘れちゃいました。
ただ一つ言えるのは、めっちゃうまい!ってことですね。

食べたいなぁと思っていたべっこう寿司が2貫あります。白身魚を唐辛子醤油に漬け込んだ光沢のあるべっこう。
ピリ辛と聞いていましたがそこまで思ったほど辛くなく、染み込んだ醤油の味がお魚の味を引き立てていてとても美味しかったです。

普段食レポなんてしないので表現力に欠けますが、とりあえずうまいってことが伝わればいいなと思います。


そしてこちらが明日葉の天ぷら。
おぉ、思ったよりかなり量が多いぞ…
名物とは言うものの野草って美味しいのか?と半信半疑ながら注文したのでこの量は失敗だった時にきついことになりそうです。

が、心配することなしでした。これがめちゃくちゃ美味い。
さっぱりしていてほのかに甘い明日葉、一番美味しいと言われる天ぷらにして正解でした。
サックサクで軽い食感、塩を振るだけのシンプルな頂き方ですがこれが止まらない。とても美味しいんですよ。

大将さんから天つゆも必要でしたら言ってくださいねと言ってもらっていたのに結局塩だけで食べきってしまいました。塩だけでも全然飽きません。
むしろ、なるべく早くサックサクな食感が失われる前に食べるのが一番の贅沢だと思ってひたすら食らい付いていました。

料理をろくにしないのでわかりませんが、野草や海苔といった薄い素材をサクサクに揚げるのって難しいはずですよね。
そういう点ではプロの技術が発揮されているのかもしれませんね。家でやってここまでサックサクの食感出せないですもん。
大きな明日葉の天ぷらをろくに切り分けず食らっていたのでお行儀はよくなかったかもですね、ただめちゃくちゃ美味しかったんですよねぇこれ。


お寿司と明日葉、定番の名物料理を美味しくいただきました。
思っていたより明日葉の天ぷらが多くて結構お腹いっぱい食べられました。大変おいしかったです。ごちそうさまでした。


〈翌朝〉


窓から三原山のシルエットが見えます。おはようございます。


ホテルで朝食付きのプランって東横インみたいな形態を除いて基本的に選ぶことがなかったのですが、今回は朝までゆっくりしてようと思いつけてみました。
シンプルながらなかなか美味しかったです。
右の固形燃料が燃えているやつはお豆腐、出来立てあふあふで美味しかったです。


この日の入港地は昨日と同じく岡田港。元町港なら歩いていける距離なんですけどねぇ…
ただ、入港地まで無料で送迎バスを出していただけるということで大変助かりました。


ちょっとレトロな売店でお土産を購入後、バスで岡田港へ。


この日は大変良く晴れていて、坂の上から見る海がとても綺麗でした。
右に見えるレンガの建物は大島町役場、素敵な立地です。




そんなわけで岡田港に到着、綺麗な建物で驚きました。今年2月にできたばかりだそうです。


ジェット船のきっぷを購入。「2210便虹」と使用される機材がわざわざ書かれているんですね。


乗る船は前方に止まっているほうのセブンアイランド虹、後方は利島・新島・式根島・神津島へ向かうセブンアイランド愛です。
使用されている船はJR九州高速船ビートルで何度か乗ったB929です。
東海汽船のジェット船導入は2002年と比較的遅く、基本的には中古を買い漁って数をそろえています。

今回乗るセブンアイランド虹は、オーステンデ(ベルギー)~ラムズゲート(イギリス)の航路で「SeaJet kara」号として製造され、その後ドイツ、アメリカと渡り歩いてきたスゲェ戦歴を持っています。
後ろにいるセブンアイランド愛はジャンボフェリーでおなじみの加藤汽船が大阪弁天ふ頭~高松に設定していた高速船の機材。
その他鹿児島~屋久島航路を持つ鹿児島商船や博多~釜山の我らがJR九州高速船出身の船も活躍しています。なかなかすごい。


そんなジェットフォイルを眺めに歩いてきたのですが、かわいいやつがいますね。


大島のねこ、かわいい。


さて、ターミナルに戻りました。
掲示を見ると、本日の神津島方面航路は利島へ寄港できないことが決定したみたいです。
その他の港も条件付き、波が高ければ諦めるということですね…
比較的波に強いとされるジェットフォイルでこの就航状況となるとなかなか大変そうです。改めて東京愛らんどシャトルの存在意義を感じたりもしました。


一足お先に神津島方面へ向かって行ったセブンアイランド愛、まだ翼走状態には入っていませんが豪快に水飛沫を上げて去っていきました。




では、セブンアイランド虹に乗船。




始発の東京行であることもあってか、平日なのにかなり座席が埋まっていて驚きました。こんな混むんですね…
元々は午後の熱海航路で行こうと思っていたのですがあと半日で回れる島内観光もそうないだろうし早めに脱出してしまおうと思い乗り込みました。


途中で多くの船を追い越し、すれ違いします。やっぱジェットフォイルはこうでなくっちゃ。


チーバくんの絵が描かれた東京湾フェリーの航路とも交差しました。




海上にある羽田空港D滑走路を間近に見ながら竹芝へ向けて進んでいきます。
確か海流を変えないためとかそういう理由でしたが開けられているんですよねここ。




それにしても羽田空港というのは本当にひっきりなしに離着陸する忙しい空港なんですね。脇を通る間にかなり多くの離着陸を見ることができました。






そんなわけで竹芝桟橋へ戻ってきました。
こちらの客船ターミナルでべっこう寿司を調達。行きの際は夜遅くて閉まっていたんですよねぇ。
時間はちょうどお昼12:30頃、店内はかなり込み合っており並んでいる方もいました。
私は持ち帰りの島島弁当の購入なのでスムーズに購入できました。しかしあと5個と結構少なかったので早々に売切れになる日もありそう。

本当ならセブンアイランド虹の船内で食べたかったのですが、岡田港のレストランではべっこうの入荷がまだでこの日は扱っていないとのことでした。




ゆりかもめに乗車し、新橋へ。
浜松町まで歩こうかとも思いましたが、東海道線の止まる新橋駅へ出た方が都合がいいと思いまして。


新橋駅では旧型の車両も見られました。
今でもゆりかもめといえばこの車両のイメージでしたが結構な数がもう置き換わっているんですね…




新橋駅から東海道線で西を目指します。






買ってきたお弁当を食べるという目的もありますので、迷わずグリーン車を選択。
平日の熱海までのグリーン料金はちょうど1,000円。
島流し前に浜松町で1,000円で購入したモノレールSuicaに500円チャージしてからグリーン券購入することで早々に使い切るライフハックを発動させました。




こちらが竹芝桟橋で買ってきた島島弁当。
買った日がなんかキャンペーンの日だったそうで、ランチ/ディナークルーズ船の運賃部分が無料になるペアチケットが貰えました。欲しい方いたらコメントください(?)






贅沢にべっこう寿司が7貫も入っています。その他に塩こんにゃくやガリ、塩飴など色々入っていてなかなか楽しめる内容でした。
いやぁ、やっぱりべっこう寿司は美味いですね。こんなにたくさん食べられるなんて幸せです。
関東にお住まいの方、伊豆諸島に行く時間がないなら竹芝桟橋の鼈甲鮨さんへ行くべし!美味しいぞ!


熱海まで乗車、まさか2か月連続で来ることになるとは…
あ、言ったか忘れましたが伊豆諸島行きを決めたのは出発3日前くらいです。無計画だぁ。


そんなわけでスーパービュー踊り子にも再度出会えました。




さて、帰ります。
米原まではこだまで通しで乗るのが一番早い時間帯でした。
事前に計画が練れていたなら自由席よりも安い、こだまグリーン早得が使えたんですがね…






この日の富士山は綺麗に眺めることができました。
工場の煙突が増えてくるとまもなく新富士駅。


停車時間で駅弁を買ってきました。
こだまに乗ると駅弁を買わなきゃいけないような気分になるの、綿貫さんの動画の影響をおもいっきり受けている気がしますね。


購入したのは富陽軒のいろどりいなり。平日のみ、新富士駅ホーム売店のみでの発売ということで割と入手困難だそうです。
見ての通り、いなりずしと軽めの内容ながら様々な具材を詰め込んでそれぞれ飽きずに美味しく食べられるのが非常にいい点です。
650円と駅弁にしてはお求めやすいお値段なのもいい点かと思います。美味しかった。


んで、旅の最後の〆は特急ひだにしました。
ちょうどこだま号の米原到着10分後に出るダイヤで、乗継割引を効かせれば草津までたったの370円。




ひだ号の数分前に出る新快速を抜かすことはないのですが、この快適さが370円で買えると考えたら大変安いものです。
草津が特急ひだの数少ない停車駅でよかったなぁと感じた場面でした。


というわけで、伊豆諸島のおでかけ記事は以上となります。たのしかった。
しかし、楽しいだけでなく三宅島噴火の爪痕など学び取ることも多く今回もいい旅になったなぁと思いました。


さて、気づけばもう年末。あーねんまつ。
来年もいろんなところに出かける気がします。
ただ、折角なら一つの旅行でいろんな目的を用意して、毎回違った発見を得られるようにしていきたいなぁと思います。主に自分が楽しむために。
そして、楽しいおでかけを発信することで皆様をどんどん沼に沈められればいいなぁと思っております(ニッコリ)

そういえば、去年のお正月に行った琴平で引いたおみくじには、「旅行 よし 連の人に注意」と書かれていましたね。
確かに、旅行に関していい年にしていただいたと思います。感謝。
今年の感謝と来年の運勢を占いに、またお正月にお伺いさせていただきますね。

という感じで、やたら長文になってしまいましたが閲覧いただきありがとうございます。
来年もなんだかんだブログは定期的に更新していくと思います。
最近おでかけばっかりになってるので日記やカププラ関係も触れたいんですが、来年はどうなるやら…

では皆様、よいお年を。


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噴火の痕跡を辿る三宅島への船旅

2019-12-27 12:36:03 | 旅行

東京の海の玄関口の一つ、竹芝桟橋にやってきました。


東京との島嶼部、伊豆諸島・小笠原諸島へ向かう航路が発着するターミナルです。
このうち伊豆諸島は比較的気軽に行くことができますが、小笠原諸島に関してはかなり覚悟を持って挑む必要があるかと思います。

伊豆諸島のうち最も行きやすい伊豆大島はジェット船で最速1時間45分、飛行機だと25分で行けますが東京都心側の発着飛行場が調布なのでジェット船の方が有利なのかもしれません。
それに対し小笠原諸島で最も行きやすい父島へは週1本のおがさわら丸が唯一の手段、片道24時間を要しおがさわらに3泊ののちまた週1本の行路で帰ってくるという術しかない模様です。
日本国内にそこまで行くのが困難な箇所があるとは…一度は行ってみたいなぁ。

今回向かうのはEASYコース、伊豆諸島へ向かいます。


伊豆諸島の島々はこんな配置になっています。
鉄道旅行を主にしているので島嶼部の地理はあまり把握しておらず、今記事を書きながら調べているような面が大きかったりします。

左が船のアクセス手段、右が航空機でのアクセス手段となっています。
船のほうを見ると分かりますが、伊豆諸島はメインの2つの行路が通っています。


竹芝から大島・利島・新島・式根島・神津島と進んでいく航路には大型客船さるびあ丸の他日中はジェット船が就航しています。
もう1つ、三宅島・御蔵島・八丈島と進んでいく航路には大型客船橘丸が就航、八丈島から乗り換えて青ヶ島まで行く伊豆諸島開発も就航しています。

図の右側、航空機のアクセスのうち皆様おなじみのサイズの飛行機が充てられているのは羽田~八丈島のみ。
その他大島・新島・神津島へは調布飛行場から新中央航空のプロペラ機が就航しています。

これだけでアクセス手段は十分かと思うのですが、伊豆諸島内完結の東邦航空「東京愛らんどシャトル」が運航されています。
こちらが今回お目当てとしているヘリコプター定期航路。これに乗るために伊豆諸島に行くといっても過言ではありません。

何のためにこんな航路が設定されているのか?というところですが、それに関してはまた後程ご紹介するとします。




この黄色い船が今回乗船する三宅島・御蔵島・八丈島航路の橘丸。
2014年に就航した三代目橘丸は比較的新しい船で快適そうです、楽しみ。


竹芝桟橋からはお台場の景色も眺めることができます。
時刻は21時と遅くなってきていますがまだまだ賑わっていそうです。


もう一方、大島・利島・新島・式根島・神津島へ向かう航路に充てられているのがさるびあ丸。こちらは来年2020年に退役が決まっています。
引退間近の船に乗ってみるというのもよかったかなぁとも思ったんですが、利島~大島の東京愛らんどシャトルが満席だったので諦めました。




余裕を持って1時間ほど前にやってきたのですが思っていたよりすんなりと乗船券も発券できたので、竹芝桟橋にあるお店でお食事を楽しむこととしました。
「東京愛らんど」という伊豆諸島のメニューを提供するレストラン。


伊豆諸島へ向かう前に雰囲気を盛り上げてくれる店内の様子、なかなか素敵だなぁと思います。
船に乗らない人ももちろん入店が可能なので、時間はないけど伊豆諸島の雰囲気を楽しみたいという方にもおすすめかと思います。


私は東京島パッションフルーツのお酒とフィッシュアンドチップスを注文。
パッションフルーツの甘くもくどくない味、それに合うさっぱりとしたメダイのフライが美味しかったです。




さるびあ丸の方が橘丸よりも30分早く22:00に出港。レインボーブリッジをくぐり大島へ向かっていきました。

夏のさるびあ丸 大混雑便に「席なし」乗船【1807新島1】7/13-01

東海汽船といえばスーツさんのこの動画の印象が強く、ヘリコプター定期航路だけでなくこの船に乗れるというのも結構楽しみにしていました。
最繁忙期はえらいことになる伊豆諸島航路ですが、この日は12月の平日。比較的空いている時期といえるでしょう。


ノルウェーの国旗によく似た東海汽船のマークが煙突に描かれています。
黄色と緑が東北新幹線ドクターイエローみたいな印象の橘丸に乗り込みます。




私が予約したのは最下層の二等和室席。いわゆる雑魚寝です。
開放B寝台のような構造の特二等にするか迷いましたが、サンライズなどの出費もありここは我慢することにしたわけです。

10名定員の2等和室区画ですが、驚くことにこの1室を私一人で貸切ることができました。ここを一人で使えると考えればかなりお得なんじゃないかと思います。
大部屋の中にコンセントは2つのみですが、貸切できるわけですから全く不自由することはありません。
運航会社的にはガラガラでも1人1室充てるよりかは纏まって乗せた方が管理や掃除等も楽な気がしますがこんなことをしてくれるとは、感謝です。
今までガラガラの船の雑魚寝で、他の部屋はたくさん空いているのになんで4人固められるんだということがありましたがそっちの方が合理的で一般的なのかと思います。




船は竹芝を出るとすぐにレインボーブリッジをくぐります。
明石海峡大橋などと違って、出港直後に間髪入れずレインボーブリッジをくぐるので見逃している方も多いように思いました。
部屋に荷物を置いて支度をする前にまずはデッキに上がることがこの景色を楽しむコツなのかなと思います。


デッキの雰囲気はこういった船としてはかなり簡素。上部デッキは上がることが出来ないのでここが唯一となっています。
長距離フェリーというよりは南海フェリーみたいな短距離航路の雰囲気に近い気がします。
この橘丸の出来はこのように簡素な造りですが、さるびあ丸や引退したかめりあ丸などでは夏季納涼船としての使用も大事な役目なので立派な展望デッキが設けられている模様です。


東京都心部の夜景とレインボーブリッジ。これは素敵な夜景。
確かにこれは東京湾を周遊するだけの船でも価値がありそうです。


工場夜景も楽しむことができます。ただ寒い、早めに戻りました。




乗船前に竹芝桟橋にあるコンビニで購入しておいたお酒を部屋で頂くこととします。
宝酒造のご当地チューハイシリーズ好きなんですよね、おいしい。行先は小笠原ではないですが…w
今回乗っているのは橘丸ですが、まもなく引退のさるびあ丸のタオルが売っていたので記念に購入してきました。


二等和室を貸し切れると思っていなかったので、安眠用にとこちらを持ってきました。
悠々寝られるとは言えないよりはあった方がいいアイテム。快適に寝られました。

あ、そういえばこの船は有料で毛布の貸し出しを行っています。有料かよ…
私は借りませんでしたが室温も丁度良く全然大丈夫でした。
毛布がないとなると貸与品は枕と言いがたい黒色の固いクッションのみですが、空いてるので隣から強奪し2つ並べてさるびあ丸タオルでくるむことでなかなか快適な枕を錬成することに成功しました。


おやすみなさい。














〈翌朝〉

朝5時の三宅島に到着。揺れは全然感じずよく眠れました。




しかし、お分かりの通りかなりの大雨です。ヤメテクレヨ…



こんな感じですね。何の修行だこれは…


夜3:30発表と寝ている間に決まった三宅島の到着港、本日は3番手ともいえるほどに使用頻度の少ない伊ヶ谷港に着岸となった模様です。レアだねやったね!
三宅島に限らず大島でも行われていることなのですが、伊豆諸島ではその日の天候によって寄港地が変わるというなかなか所見殺しなシステムで船が運航されています。

何もない穏やかな日は基本的に一番栄えている阿古地区に近い錆ヶ浜港に入港します。
ただ、特に冬場など海の荒れる時期は西岸の港は黒潮の影響を受けやすいようで二番手の三池港に入港となります。
海がどうしようもなく大荒れのときに、島全体を防波堤代わりにして黒潮をガードするために用いられることが多いようです。

かめりあ丸 気合の接岸【ノーカットver.】/ The ship is berthed in the rough seas

タモリ倶楽部 第一回接岸大賞に輝いたことで有名なこの映像が撮影されたのが三宅島三池港です。
波の影響を受けにくい港とはいえこれだけ盛大にうねっちゃうんですから大変です。

基本的にはこれら2つの港で運用されるようですが、今回は珍しく伊ヶ谷港への着岸となりました。


理由までは案内してくれなかったので推測でしかないですが、この日の三宅島は先程の映像のようにかなりの雨と風。台風かと思いましたよ。
それでも島の西側はまだましな方で、三池港の位置する東側は猛烈な雨が降っていることがレーダーから分かります。
それ故に、波の影響を錆ヶ浜港よりは受けづらく、雨が比較的少なく見通しの影響が少ない伊ヶ谷港を選んだのではないかなぁと思います。

また、図中の茶色で示したところは溶岩が流れ一面真っ黒に変わってしまった場所。
紫色のところは現在も火山ガス濃度が高く注意が必要な地域です。
先程紹介した3つの港のうち三池港はこの火山ガスの濃度が濃い地区に指定されているため、もしかしたらその兼ね合いで使えないということもあるのかもしれません。


さて、日も昇っていない時間に大雨暴風に打たれ、どうすればいいのやら。
三宅島のHPを開いてみました。


ありません(無慈悲)

ありません、でした…
今回は宿泊するわけでもないのでお宿に行くこともなく。
後から知ったのですが、朝早くについた船から送迎で2時間程度の休憩と朝食がついたプランを展開しているところもあるみたいです。


雨が落ち着くまで30分程度ですが郵便局の前の電話ボックスと公衆トイレで雨宿りさせていただきました。許して。


あんまり変わってないですが、やや雨が落ち着いたので進むことにします。

正直三宅島について一切調べずに来たのですが、とりあえず南の阿古方面へ歩いていくことにします。
雨宿り中にちゃんと調べておいたのが結果的に良かったかなと思います。


伊ヶ谷港から北へ進んで三宅島ヘリポートに進んでしまうと失敗です。
平成30年に変更となったため島内の地図などには普通にヘリポートの案内があるのですが、東京愛らんどシャトルののりばは今は三宅島空港に変更されています。


歩いていくと、信号機注意の看板と赤色の明かりが見えてきます。
こんな家の無いようなところにも信号機があるのかぁ…


と思ったら、道路工事に伴う交互通行用の信号機でした。ウイリーしそう。


残念ながら天候はよろしくないですが、さっきよりは雨が落ち着いてきました。
明るくなってきて道路が高いところを通るときに海岸線を眺めると、すごいところに来てしまったなぁという感想が。


道路をさらに進みます。
見ていただいてかなりの違和感を覚えるかと思いますが、離島の道路の割にはかなり状態が優れているのが分かります。
この点はかなり東京都であることを強く感じられました。

海岸線が見えるところならまだ景色が楽しめますが、多くの部分ではこんな感じの高規格な道路をただ歩くだけとなります。そして坂道…
伊ヶ谷を出ると次は阿古の付近まで家はありません。ただ一人小雨振る中あるけあるけ。
上陸時よりはかなりマシになったとはいえ、それでも厳しいものがあります。

道中ではスーツさんの動画のBGMを手掛けるTck.さんの出しているCDを聞きながら気分を盛り上げて歩いていきました。
AmazonPrime会員なら無料で聴くことができるというのは大変助かっています。
主にEurasia、アルプスの牧場、われは海の子を聴きながらあるけあるけ。旅のお供にいいなと感じました。

ただ、AmazonMusicはオンライン状態でストリーミング再生する形態なので電波の無い大海原を往く船内で聴くとか考えるとMP3形式で予め購入しておく必要がありそうです。


郵便局から歩くこと1時間程度で海岸線の見える場所に到着。
事前に三宅島の地理を全く調べていなかったのでどの辺りなのか全く知らなかったのですが、これがかの有名な溶岩流の跡ですか…


近くには解説の看板が立っていました、この高台から見るのが正解のようです。
かなり大きな爪痕を残す結果となってしまったものの冷静かつ迅速な避難により全員が無事避難できたというのは確かに語り継いでいかれるべき偉業だと感じました。




改めてみてみると、確かに一面が真っ黒な溶岩に覆われています。
この溶岩の下にはかつて家が並んでいたのかぁ…


そしてこの場所には解説の看板だけでなく、噴火前の阿古温泉郷の写真が掲出されているのです。
見事に定点観測のできるこの高台に、美しい海を臨むカラフルな屋根の並ぶかつての温泉郷の姿が残されています。

無事に避難出来てよかったね、で終わる問題ではない。
避難解除されたところで数年の時を経て、これだけの被害を出して、果たしてどれだけの住民が島に戻ったのか。
人々が築き上げた街も自然の驚異の前には全く歯が立たないな…と。

この阿古地区が被害を受けたのは昭和58(1983)年の噴火によるもの、一番直近の平成12(2000)年とはまた別の噴火であったことも知らずにふらりと来てしまったことに勉強不足を痛感したりもしました。
三宅島は過去500年で記録に残っているだけで13回、約20-50年の感覚で噴火する今もなお生きている火山の島とのこと。全然知らなかった…
地理や歴史の教科書でちらっと触れる程度で、2000年の噴火に関しては当時まだ3歳であることを考えると確かに知ろうと思わないと知る機会がないのかなぁと感じました。


無知な状態で訪れることには申し訳なさが伴いましたが、これこそが現地学習なんじゃないかなぁと感じたりもしました。
行く前から徹底的に調べもの学習をして、学校のみんなと広島なり沖縄なりに行って、なるほどそれは悲惨だという先の読める展開ではなく。

なんというか言葉にするのが難しいですが、知らない状態で来てみて往年の定点比較写真が置いてあったらこれは絶句すると思います。
色々と思うことがありました。ここは来てよかったな、いい経験になったなと思いました。


阿古港方面へさらに歩いていくことにします。
バス尾は知っているのですが1日5便程度なのでふらっと乗るには厳しいかと思います。




道路沿いにも溶岩流の跡が残っています。
きめ細やかな結晶が固まっているため表面はつるつるしていますが、固まった後に崩れたところや道路を復旧させる際に崩されたところは鋭くとがっています。

火山岩が斑状組織で深成岩が等粒状組織だとか、流紋岩安山岩玄武岩なんて中学生の頃に習った記憶はありますが、なんかあったなぁ程度の知識しか残っていません…
よくわかりませんが、溶岩の積み重ねを分かりやすく目にすることができます。


さて、そんな溶岩流の間にあるこの人工物。金属を加工したパーツが間から覗いています。


解説の看板によると、ここには自動車修理工場があったそうです。
道路に面したところにあったものが溶岩に飲まれ埋まってしまい、その後道路を復旧させる際に再度表れたということだそうです。


地上に降りてきました。間近に見る溶岩はなかなかの迫力です。




海岸付近には難を逃れた建物が少し残っていますが、残っている建物の中でも噴火の爪痕を感じることができます。


温泉郷が広がっていたことを知ると、この殺伐とした風景に物寂しさを感じます。


防波堤なんてものはなくいきなり広がる太平洋。
溶岩流によって形成された地形に勢いよく波が打ち付けます。




ここに残されているのが、旧阿古小学校。
海岸の近くに建っており、コンクリート造りの学校の建物は溶岩をせき止める壁になっていたようです。




火山体験遊歩道というものが整備されていたので歩いてみました。
小雨振る中、平日の朝8時半とはいえここまで誰もいないもんなんですね。


小学校の建物は意外とはっきりと残っています。
溶岩に粘性があることの表れなのか、コンクリートの強さ故なのか。




熱に弱いアルミサッシはゆがんでしまっていますが、以外にも教室の中は綺麗に残っているようで黒板なども残っていて驚きました。


比較的綺麗に形が残っている校舎に対し、かなり大きく崩れてしまっているのが体育館の跡。
コンクリートは強いのかもしれませんが体育館の屋根なので軽い素材で作られていたんでしょうか、校舎よりも高さが低く上に積もった溶岩の重さに耐えきれず崩壊した残骸が残っています。
頑丈そうな鉄骨が大きくひん曲がってしまっています。


1983年噴火の前年にできたばかりのプール。こちらも大部分が溶岩に飲まれてしまったようです。






溶岩流に飲まれた地でも逞しく花が咲いていました。
ただ、1983年噴火からすでに30年程度が経過してもなおこのような状況なんですよね。
ここに緑が戻って来るには、固い岩盤を突き抜ける値を持つ植物が最初に定着しそれらによって生成された栄養のある土壌が蓄積されないことには難しいということなのでしょうか。


溶岩流と海水の浸食によって作り上げられた「メガネ岩」。青い海に映える素敵なスポットです。
元々は右端も繋がっていたそうですが、伊勢湾台風の被害によって崩落したそうです。




このメガネ岩のすぐ近くには三宅島の温泉施設、飲食施設を備えたふるさと体験ビレッジといういいものがあります。
時刻は8:45.それに対し施設が開く時刻は11:00。マジですか、悲しい…
どうやらメガネ岩の方の海岸を望む露天風呂があるようなのですが、行ってみたかったなぁ。


写真では伝わりづらいと思いますが、このあたりでは大変強い風が吹き荒れています。
それ故はよ温泉入りたいと思っていたんですよね。
付近にある別荘のような建物の前には頑丈な風防が設けられています。


島内の生活に密接に関係している東海汽船。
使用されなくなったコンテナの多くが島内の倉庫として活用されているようです。
海上輸送に用いられるコンテナなので腐食が速いのでしょうか?

また、伊豆諸島の自動車は基本的には品川ナンバーが採用されています。ちょっと不思議。
伊豆・小笠原諸島への航路は、熱海~大島を除いてカーフェリーの取り扱いがないので新車購入など車を島外との間で移動させる際には荷物扱いとして輸送を行うそうです。




雨がまた強くなってきたので錆ヶ浜港の綺麗な建物の中に避難させていただきました。
たしかに、ここが島の玄関口の港というのも納得です。


晴れていればサイクリングもよかったんですけどね…
ちなみにここの自転車は事前に予約が必須とのことでした。

この先雨が強くなってきたこと、およびこのペースでは間に合わないことが判明したためタクシーを使うことにしました。
今まで旅行でタクシー呼んだことなんて初めてなんですよね。バスなどの交通機関がとても使える本数ではなかったので公共交通機関だけでは厳しいものがあるかと思います。




途中で寄っていただいた薄木地区の溶岩流。山の上の方から黒い溶岩のみちがはっきりと見渡せます。


こちらは1983年の噴火の際に水蒸気爆発を起こした新澪池から飛んできた噴石。
このサイズの物が空から降ってきたと考えると恐ろしい話です。




噴火に関連する水蒸気爆発で池の水がすべて吹き飛んでしまった新澪池の跡。
ここも往時の綺麗な写真が掲げられていますが、今では何かあったんだろうなぁという窪みが残っているだけです。


少し高台なので海の方も見渡せます。天気はあまりよろしくないですが…


噴火の脅威と自然の凄さを感じる三宅島。
なかなか日本らしくない光景なんじゃないかなぁと思います。


道路沿いには普通に明日葉が自生していました。
伊豆諸島名産の植物なのでどこかで食べていきたいなぁ。


タクシーで快適に送っていただきありがとうございました。感謝です。

ここから先、東京愛らんどシャトル搭乗の模様については次回にしたいと思います。


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サンライズエクスプレスで東京へ

2019-12-26 15:25:33 | 旅行

ここは兵庫県の姫路駅、白鷺城の玄関口として有名なこの駅に止まっているのは元特急しらさぎの車両。
しらさぎ683系2000番台が転用されたくろしお289系、この車両を使って運用されている特急らくラクはりま号。


今回姫路に来るにあたって、折角なので昨年のダイヤ改正で設定された特急らくらくはりまを利用してみました。
大阪出発時点では4分前に同じホームから新快速姫路方面網干行が、3分後には隣のホームから大阪始発8両の新快速姫路方面網干行が出るダイヤ。
新快速がちゃんと速達運転する区間では一切の退避がないので急ぐ人は前の新快速に、座りたい人でも10分前に来れば始発で座れるという感じで果たして乗っているのかと思いました。

実際乗ってみると、指定席は1両当たり10名程度は乗っている感じでした。
列車名を記録したくて指定席を選びましたが意外と乗っていてびっくりしました。


指定席特急券は1,320円。自由席特急券は990円です。
それに対し、J-WESTカード会員に限り購入可能なJ-WESTチケットレスであれば730円で指定席に乗車可能。自由席よりも安いって…
はやいとこJ-WESTカード申し込もうかなぁと思っているんですよね。絶対年会費の元取れるほどには移動しているはずです。
特に大阪から草津の特急びわこエクスプレス2号の使い勝手がよろしいので。

ちなみに、無駄に姫路へ移動したのはもちろん早めにサンライズに乗りたいからです。
新幹線で姫路までこれば特急券に乗継割引を効かせることだってできるわけでそちらの方が有名かもですが敢えての在来線。
サンライズエクスプレスの姫路発が23:35に対しらくラクはりま号は20:08とかなり早めに到着します。
草津からの移動を考えると姫路23:04着のAシート連結新快速で快適に直行できるのですが、逆方向の列車であるが故に遅れた場合の接続は考慮されないだろうと考え見送りました。


3時間の暇つぶしに姫路モノレールの廃線跡を歩いて手柄山公園へ行ったりしてきました。
これだけ時間があれば網干浜の工場夜景を楽しみに行くことも十分可能だと思います。


見慣れない新快速京都行、終電が近いことを感じます。




さて、お目当ての寝台特急サンライズ出雲がやってきました。


手前のB寝台シングルに対して窓割がやや窮屈なのが奥のB寝台ソロ。
そのためか1000円ほど安く設定されているのが特徴です。




編成中の電動車とするため床下スペースを客室に充てることができる狭い配置となっているソロ。
前回、といってもだいぶ昔ですがサインライズエクスプレスに乗ったときは瀬戸のシングルだったので今回は出雲のソロにしてみました。


上段へは梯子に近い階段を進んで入る構造になっています。
扉を開けてすぐに階段があるので靴箱などないのですが、2段目3段目の段の下に1足づつ収めるのがいいかと思います。


下段は階段がなくフラットに乗り込めますが、上段に上がる階段がせり出しているので圧迫感があるんではないかなぁと思います。
腰を屈めて乗り込むよりかは梯子を上がって屋根裏に行くようなほうが楽しそうだなと思い上段を指定しました。




この日は12/17(火)、平日なのもあってか比較的空いていました。


以前乗ったときには一万円札しかなく購入できなかったサンライズのシャワーカード。
車内では1万円札の両替はお断りしている旨がシャワーカード販売機の近くに掲示してありますので、必ず崩してから乗車しましょう。

あと、現在車内ではタオルなどのアメニティは販売していません。
A寝台に乗車すれば専用のアメニティがついてきますが、ソロなのでそんなものはありません。
浴衣やスリッパ、紙コップなどの備品はちゃんと備えられているのですがタオルだけは持ってくる必要があります。
以前高松駅に行ったときに買ってあったアメニティセットを今回は持ってきました。高松や出雲市、米子などの駅にコンビニでは今でも帰るので事前調達をお勧めします。




さて、シャワーを利用します。
一度カードを通した後にドアを開けると残り時間が0になってしまうのが注意点です。


また、シャワー室は鏡張りになっているので写真撮影は服を脱ぐ前にしましょう。
タイマー式でお湯を合計6分間使用できます。普通のシャワーと同じく最初は冷たい水が出てヒャッっとなるので注意ですね。


カードは取り込まれず記念にお持ち帰りができます。これはうれしい旅の記念ですね。






お風呂上がり、浴衣に袖を通して車窓を眺めながらゆったり。この時間はとても贅沢だと思いました。

〈翌朝〉

JR東日本の東海道線とすれ違い、関東に来たことを実感します。先月来たばっかなんですけどもね。




"サンライズ"を車窓から眺めます。進行右側の席を取っていて良かったです。


コンセントもちゃんと備えられているのが助かります。
少々狭い気がしますが、寝台特急というロマンを考えれば全然苦ではありません。
ソロはシングルより1,000円程度安いだけで狭い、とは聞いていましたが寝るだけと考えれば全然苦しいとは思いませんでした。
これが出雲市まで乗るとなると起きている時間が長くなってシングルやシングルデラックスの良さが出てくるとは思いますが。


東京駅に到着。楽しかった。


乗車したB寝台シングルのある3号車を出ます。


瀬戸の車両は東海所属の車両で、グッドデザイン賞・ブルネル賞受賞を記念したステッカーが貼られていました。


東京駅に止まる寝台特急。やっぱりこの雰囲気はいいものです。




30分程度の乗り換えで総武地下ホームへ。255系って前から乗ってみたいなぁと思っていたんですよね。
253系成田エクスプレスはすでに引退し251系がまもなく引退という状況のためそろそろ引退してしまうのかなと思っていましたが、機器更新をしたそうで後しばらくは安泰そうですね。




国鉄特急の画一的な座席から一新した、デザイン的でありながら座り心地も悪くない座席。なかなかいいなと思いました。
見た目に全振りした九州の座席などと違ってよかったです。

ただ、見ていただいて分かる通り窓が異様に高い位置にあります。
設計する際に窓があまり下まで来ると安心感を得られないとか何とかでこの位置に決まったそうです。
個人的にはこっちのほうが圧迫感を感じる気がするんですけどね…




千葉駅に到着。駅を出ると総武本線は左側に大きくカーブしていきます。




京成千葉駅を出る車両をちょっと見てから、再度駅に戻りました。




モノレールや京成線へ乗換ができる側はかなり立派なつくりをしています。


おなかが減っていたので駅ナカのお店を探します。
「こめらく ニッポンのお茶漬け日和。」というお店を発見。
通常の時間帯は700円程度からのメニューがメインですが朝ごはんとして400円で食べられるというのは大変ありがたいことです。


佃煮と牛しぐれのお茶漬けを頂きました。非常に美味しい。
テーブルの上にあられや刻み海苔などが置いてあってトッピングできるのがうれしいところです。

関東を中心に展開しているという「こめらく」。これはいいお店ですね。
私は2か月に1回くらいの頻度でだし茶漬けえんに行って美味しいお茶漬けを頂いているのですが、似た雰囲気ながらお安い朝ごはんが頂けていいなぁと感じました。




この駅からは特急成田エクスプレスで都心へ戻ります。
朝夕のみ通勤需要を拾うために成田や千葉に止まるというのは特急はるか号が日根野や和泉府中に止まるのと同じですね。
全く何のために千葉に来たんだという感じですが、電車に乗ることが目的みたいなところがあるのでそんなこともあります。


次回のダイヤ改正で消滅することが発表されている横浜行が見られたのは収穫といえるかもしれません。


今回は池袋駅まで乗車しました。
特定特急券と出ることを期待していたのですが、印字はただの特急券となっています。


この区間に乗ってみたかったのは理由がありまして、全国的にも数少ない特急券の逆転現象が発生しそうな感じになっている区間なのです。
成田エクスプレスは東京で分割され、横浜・大船方面と新宿・池袋方面へ分かれていく運行形態が主となっています。
新宿へ向かう人にとっては、なに品川なんて回ってくれちゃってるんだよ中央線経由で行けば最短じゃねぇか、と思うわけです。


こういった事情から、無駄に遠回りを強いられる区間では経路特定区間として計算上は短い経路を採用しますよという特例が設けられています。
過去にはこの制度を取り入れた列車は多く、山陰本線・美祢線と経由が分かれまた戻る運行形態の急行さんべや、新大阪~下関を呉線経由で結んだ寝台特急安芸などにも同様の制度が適用されていたはずです。
まあそりゃ寝台特急富士やさくらと同じ山陽本線ブルートレインとして安芸を使って広島に行こうと思ったら、遠回りするんでその分特急券が高くなりますと言われたら怒りますわ。

このルールに従い計算すると、千葉から新宿までは実際は56.6キロのところ46.4キロとなります。
特急券は50キロを境に料金が変わるのでこれは大事です。

では1つ手前の停車駅渋谷はどうなのかというと、残念ながらこの制度は適用となりません。
実際の距離を適用すると53.2キロ。特急料金の逆転現象が発生してしまいます。


これを解消すべく個別に特例区間を定めており、千葉~渋谷の特急料金が「おトクな特急料金」として別に記載されています。

前に特急南紀号自由席に名古屋~四日市で乗ったときはこれが適用になり「特定特急券」の印字がついたので今回もそうなるかなあと思っていましたがなりませんでしたね。
乗車券と一体にしてしまったが故に金額が分かりにくくなってしまったのはやらかした感がありますが、別にこのせいで省略されることはないはずです。


黒と赤のスタイリッシュな車内。これはかっこいい。


乗ってみて知ったのですが、成田エクスプレスの座席回転機構は通路側からの足踏み式ではなくひじ掛け後ろにあるボタンを上げる仕組みになっているんですね。
東日本の新型特急車に乗ったことが全然ないのでわかりませんが、E353系などもこの方式なのでしょうか?




渋谷駅に到着。逆光だ…
成田エクスプレスが発着する埼京線ホームは遠く離れた不便な位置にホームがあります。




今までは東急東横線の渋谷駅がすぐ脇にあったので離れた位置にホームを設置せざるを得ない状況となっていたようですが、数年前に地下化を果たし解体も進んでいます。
そこで、埼京線の渋谷駅ホームをずらして不便を解消させる工事が現在進行中みたいです。
元々は山手貨物線として建設され、後から旅客化されホームがつくられたという経緯からこんな状況になってしまっているみたいです。


並ぶぜ、ホーム。結構色々なところに掲出されていました。




先月直通を開始したばかりの相鉄線直通も見ることができました。ネイビーブルーがかっこいい。


埼京線の渋谷駅ホームから本来あるべき山手線のホームの位置を見るとこんな感じ。かなり離れております。


うわあすっげぇ都会だぁ。


現在もなお工事が進む渋谷ダンジョン。
適当に歩いてたら厚切りジェイソンがマイク持って歩いてました。芸能人がその辺にいる東京すげぇや。


時刻は10:30を少し回ったくらい。
この日は特に予定も決めておらず、夜22時まではひたすら暇。適当に東京散策しようという感じでいました。

そんなわけでなんも考えず、明治神宮に寄ってから新宿駅まで歩いてみることにしました。歩いていくのが一番よくわかりますから。


原宿駅近くの橋から成田エクスプレスを撮影。なかなか素敵に撮れた気がします。


解体が発表された原宿駅舎。一度見に来たいと思っていたんですよね。
駅舎の写真撮影をする方も多いのですが、デッサンに勤しむ方がたくさんいたのが印象的でした。
駅舎の前に絵描きさんがたくさんおられる光景、どことなく門司港に通じるものがあります。
私が行ったときは改修工事中で全然いませんでしたが、ここではお絵かきしないでねという注意書きはたくさんあったんですよね。


明治神宮へ向かいます。
今年で創建から来年で100周年、こういった神社の類の中ではかなり歴史が浅いといえます。
祀られている対象が明治天皇であるため当然ではあるのですが、ちょっと意外な感じはしますよね。


立派な大鳥居は当時日本の統治下の台湾の阿里山にあったヒノキの巨木から作られていました。
しかし初代鳥居は落雷で損傷してしまい、現在の2代目を建てるヒノキの巨木を探すのには苦労したとのこと。
阿里山のさらに奥地の丹大山から道なき道を切り開きながら1年がかりで搬出したというなかなかなドラマがあったそうです。

来年100周年となるのを節目にこの鳥居も建て替えられることが決まりました。
しかし、台湾のヒノキは伐採が禁止となりこれほどの立派なヒノキはなかなか手に入らない…

ということで建て替えられる鳥居には奈良県の吉野杉が使われることに決まったみたいです。確か人口に植えられたやつ。
ヒノキにこだわらずスギを用いることにするという決断は反発もあったんじゃないかと思いますが将来的なことも考えるとすごい判断だなと思うばかりです。


1300年以上の歴史があるとされる熱田神宮などに近い雰囲気がありますが、これらは植えられてから100年程しか経っていません。
元々ここは森ではなくただの荒れ地で、明治神宮を創建するにあたり全国から木々を集めてこのような人工林がつくられたという逸話があります。


神社によくある奉納のお酒。ずらっと並ぶとすごいですよね。


ただ、明治神宮はちょっと違います。
向かいに並ぶのはワインの樽。明治天皇がワインを好んでお召しになったということから世界各国からワインが奉納されているようです。




境内にはいろいろなところに歌が掲げられていました。

明治天皇御製
ちはやふる 神のひらきし 道をまた
ひらくは人の ちからなりけり


古文の読解力が低い私でもこのありがたい歌に関しては理解することができました。
神が開いてくださった道だけども、きっかけはそうなんだけども、その道をさらに拓いていくのは人の努力あってこそだよねとそういう意味ですよね多分。
皇室の関係ということもあって神に関する事柄が多いところとは思いますが、あくまでそれはきっかけに過ぎなくてそれにあやかるだけではいけない、その先広げ発展させていくには人の努力が必要なんだという明治天皇の考えが読み取れます。
恐らくそれまで信仰崇拝に重きを置いて神=超越した存在みたいな感じとは異なったものだったんじゃないかなぁと思います。
決して昔話に終わることではなく、現代でも通用するいい歌だなぁと感じました。

ろくに皇室の知識も古文の読解力もない私が勝手に思ったことを書いているだけなので間違っていることもあるかと思いますが、そこまで的外れでもないはずです。




明治神宮をご参拝、ありがたいなぁ。
先程からも触れている通り明治神宮は来年で創建100周年。
建て替えや維持などのためのための寄付を受け付けていたので折角なので納めさせていただきました。


門のところに最寄り駅の案内が出ているのが厳かな雰囲気の中で浮いている気がしてちょっと面白いなと思いました。


歩いて新宿へ。


新宿駅に到着、時刻は12:20頃。
確かかなり本数の少ない貨物列車に遭遇しました。山手貨物線をちゃんと貨物線として使用する列車。
今では武蔵野線を迂回し都心回避する列車が多いため1本かそこらまで減っていたはずです。知らんけど。


新宿のビル群、都会のど真ん中でミクさんがローリンガールを歌っていました。


立派な街並みの中、かなり昔からありそうな黒い看板が素敵でした。


新宿駅の改札内へ、特急日光に転用された251系も見られてよかったです。


お昼は改札内の駅そばにしました。ちょっと高いですが牡蠣天そばがおいしかったです。


JRの新宿駅ですが相鉄線直通の文字が出ていてなかなかすごいことです。
…とは言ってみましたが、関東に全然縁がないのでどのくらいすごいことなのかいまいちわかってないんですよね(




相鉄線直通の海老名行は相鉄の車両12000系でした。かっこいいなぁ。


車内はE233系を元にしていますがかなり相鉄流のアレンジが加わっており雰囲気はガラッと変わっています。
四角いつり革、黒色の妻面壁紙、端の座席はプラスチックの壁のような構造ではなくクリアなガラス(?)でできた開放的な構造。
内装なども全く同じにした方が安上がりかと思うのですが、こういうところで相鉄らしさを出すことで宣伝にもなるという思惑でしょうか?






途中をすっ飛ばしてしまいましたが、羽沢横浜国大で下車。




新しい駅、新しい車両。正直馴染みのない路線ですが新しいのはいいことです。


JR直通は左右に分かれる線路、中央2線は数年後に開業する予定の東急直通線です。




武蔵小杉方では自然光が入り込みますが逆はトンネルに直接繋がるため明暗がはっきりと出るんですね。


無効印は2種類用意されているそうで、折角なのでそうにゃん入りのものにしていただきました。かわいい。


新しい駅、ガラスが多用されていてかっこいい駅舎だと感じました。


羽沢横浜国大駅から貨物駅の線路を越えて横浜国立大学の方へ伸びる歩道。スーツさんの動画で見たことのある景色です。




EH500金太郎の貨物を眺めながら線路沿いに歩いてみました。


辺りは確かになんもありません、貨物駅を設けることのできる場所なのでまあそうなりますね。




横浜羽沢貨物駅の入口の前を通って歩きます。


すぐ隣には第三京浜が通っています。なるほど、物流拠点としては優秀な立地です。


さらに30分ほど歩いて横浜市営地下鉄の三ツ沢上町駅に到着。
ここから南下し桜木町ヘ向かいました。








次に来た列車は快速列車でした、公営地下鉄で速達種別が設定されているのってなかなかないですよね。




地上に出ました。横浜駅は何度か訪れましたが桜木町に来るのは初めてです。立派な街が広がっています。


港町横浜の昔からの町の中心である桜木町、日本初の鉄道発祥の地として記念すべき駅の一つです。
のちに西へ路線を伸ばす際にスルー運転ができるように横浜駅の設置位置が見直され、それに伴い初代横浜駅が桜木町駅へ改称されました。




鉄道発祥の地から港の方面へ。
横浜のビル群の中に佇むこちらは練習船日本丸というそうです。
船乗りさんの養成を行う学校はあるけど大型の船がなく、民間の船を借りて講習を行うも不十分で事故が続いてしまったが故に練習専用に作られた船、ということのようです。




横浜みなとみらいの主要な遊歩道である「汽車道」が見えてきました。
こちらは見ての通り、桜木町から横浜新港に至る貨物線の廃線跡を転用したものとなっています。


結構人通りが多く途切れるタイミングを探すのが難しいところなのですが、こんな感じで元々線路が通っていたことが分かる形で残されています。
鉄道開業当初は現在の品川付近などの線路が陸地ではなく海上に作られた築堤を走っていたというのを聞いたことがありますが、ここの線路はかなり近い雰囲気を今に残しているのかなぁと感じました。




この周辺には鳥さんがたくさんやってきており景色を眺めるだけでも十分に楽しい場所だと感じました。


ただ、トラス上部に鳥がこれだけ集まっているとフンの被害に遭うこともあるそうで注意書きがたくさん貼られていました。


銘板も綺麗に残されており廃線跡を見る意味でも興味深い構造物です。多くの人が何気ない遊歩道と指摘にも止めず歩いておられるとは思うのですが。
1907年製とかなり古いアメリカ製のものだそうです。当時はまだ国産の鋼材が用いられていなかったんですよね。

鉄道開業当初は国産構造物は作れなかったんだなぁと調べながら記事を書いていて知ったのですが、横浜新港から税関方面へ延伸された際に架けられた新港橋というのが近くにありそちらは初期の純国産橋として残されているようです。
そっちも見に行けばなぁと思いつつなにも下調べせずに行ったのが悪いとも思うところです。


都心の中の廃線跡が綺麗に整備されている光景、素敵です。
この日は先程も言った通り予定がなんもなく、新しく出来た羽沢横浜国大駅のついでに来たみたいなところが大きいのですが来てみて良かったなと感じました。


廃線跡はホテルを突き抜け赤レンガ倉庫のある新港方面へ。なかなか斬新な通り抜け方をしています。






夕暮れの赤レンガ倉庫と奥にはベイブリッジが見える光景。
こういうド定番の横浜を見に来たことってなかったので新鮮でした。


クリスマスが近いこともあって赤レンガ倉庫は大盛況でした。
落ち着いて構造物の歴史に思いを馳せる感じではありませんが、寂れちゃってるよりは何十倍もいいことです。




赤レンガ倉庫の近くをぐるっと周回すると、何やらホームのようなものを発見。
船のすぐ横まで列車を横付けし効率よく積み下ろしができるようにした横浜港駅の跡とのこと。


ここからどうしようかなぁと考えていると、ちょうど桜木町駅へ向かうバスが止まっていたので乗り込むことにしました。




横浜みなとみらい地区を走る観光ルートバス「あかいくつ」というのに乗ってみましたが、かなり車内がキラキラしていて驚きました。
クリスマスなのもあるとは思いますが、かなりすごい…




夕暮れの桜木町駅。鉄道発祥の駅としての威厳を感じます。


横浜駅を経由し、再度東京方面へ。




混んでいる時間帯だったのでグリーン車を利用することにしました。快適ですよね。
崎陽軒のシウマイがおいしかったです。


鉄道発祥の地ももう一端を見に…行くわけではないのですが今思えば結果的にそうなっていましたね。


汐留の再開発地区を歩きます、鉄道発祥の地新橋ステンションがあった地が今ではこんなスゲェ都市になっているんですよね。

時間がまだしばらくあったので歩いて東京タワーを見に行くことにしました。




地下鉄で2駅ほどの距離なので近いとは言えませんが、新橋駅から歩いて30分程度で来ることができました。
浜松町の付近からだと線路のすぐ近くに高いビルが立ち並んでいるので車窓からあまり見たことがなかったのですが、近くに来るとなかなかの迫力です。
どちらかといえば下町で低層の建物が多く、隅田川があったりして視界が開けている東京スカイツリーが目立つんですけどね。


嫌ぁ、やっぱり東京の漠然としたイメージはこの光景ですよ。朱が映えて素晴らしい。


ポンチョも見られました。やったぜ。


浜松町駅を通ってさらに海の方へ向かいました。


その際に後ろを振り返ると、ビル群の隙間から東京タワーが見える箇所があるんですね。
しかし、何やら先程とは様子が違う…クリスマスツリー?

近くまで行ったときは東京タワーらしい朱を見られましたし、ここではまた違う色を見られたので一粒で二度おいしい出来事でした。


そんなわけで歩いて竹芝桟橋へ着きました。
"東京都内完結"の航路がいろいろ出ている竹芝からの船旅が始まります。

以降の模様は次回記事に分けます。


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湘南から熱海を巡る旅

2019-12-17 16:17:14 | 旅行

特急ひたちで水戸からやってきてすぐに、東京駅から湘南ライナーに乗車します。




かもめの水兵さんのヘッドマークを掲げた185系。
次回ダイヤ改正で全列車がE257系の特急になるんかなぁと思っていましたが、先日発表されたダイヤ改正概要によればまだしばらくはライナー列車として残るみたいです。
185系は数を減らしながらも残るみたいですね。


ライナー列車ということで一部のドアのみを開けて客扱い。
この様子は新潟で乗ったらくらくトレイン信越などと同じです。
ただ、この湘南ライナーでは始発駅東京駅を出た後に品川でも乗ってくる方がたくさんいるので、一部の車両は東京時点では空で出すみたいです。


車内はこんな感じ。国鉄らしい座席という感じで数日前に乗った485系と似た雰囲気。


デッキ部分は国鉄のフォントが残ってこれも見どころです。


混んでいるのかなぁと思っていましたが窓側がすべて埋まる程度の混雑具合でした。
車内では大洗で買ってきたほしいもせんべいを食べました。
ほしいもそのままの味、シンプルながら美味しい味でした。


すぐ隣の車両はグリーン車のようです。この摺りガラスに国鉄フォントがいいですよねぇ。

185系というと個人的には限界旅行のいいアクセント、という印象が強いですね。
関東へ行く機会が比較的少ないので、この車両に乗る機会は少なく…
やっぱり18きっぷ旅行のお供として有名になったムーンライトながら、名古屋に住んでいた割に乗ったことは1度しかありません。
18きっぷ1日分朝から使いたいと思いだいたい朝から普通列車に乗っていたのが原因ですね。
18きっぷ関連で言えば、乗り得列車に敢えて乗ろうと思って今はなき東海道線を下る185系普通列車に乗ったこともありました。
特急券かえよと今では思っちゃうわけですが、追加料金をかけずに旅にアクセントを与えてくれる存在というのは貴重でした。

また、今年のことですが伊豆箱根鉄道駿豆線に乗ったときにもこの車両を見ましたね。
会社線内であれば無料快速として乗ることができますが本数が少なく乗れませんでした。


藤沢駅にて下車。満席で減光せず寝れないんだよぉというアレもあれば、こちらも普通列車扱いなので割と快適に過ごせる湘南ライナー。
初めて乗ってみましたがなかなか面白い列車でした。
一部列車が東海道貨物線を経由するのでそこも見どころとのことですが、この列車は東海道旅客線経由でした。
まあ夜なので貨物線を通ってもよく分からない気がしますが。




藤沢駅には東海道線の電車急行として活躍した80系電車の形をした売店があります。水戸でも似た感じの売店がありましたね。


80系の正面2枚窓のスタイルは俗に「湘南顔」と呼ばれ、その後全国の私鉄に広まっていきました。
しかし、この2枚窓スタイルの車両は1両も保存されることなかったためレプリカとはいえこの売店が結構貴重だったりします。
一応3枚窓の初期型が京都鉄道博物館にいますが、やっぱりこの2枚窓がいいんすよね。


藤沢駅ホームの真向かいには小田急のホームがあります。
この喧嘩の売り方、四日市駅や津駅でも見たことがある光景ですね、あちらはJRが大敗していて近鉄から客を奪う一方的な感じがしますが()




夜の藤沢駅。自動改札がたくさん並びラッシュ時は賑わいそうな大きな駅です。


駅からホテルに向け歩いている途中で、ホームライナー小田原に充てられる251系が見られました。


この日泊まったのは線路沿いにある東横イン。
東横イン湘南鎌倉藤沢駅北口。いかにも東横インといった名付け方です。
最初は駅から近いというだけで予約したのですが、地図を見ると非常に線路に近いことが分かったので線路沿い高層階をリクエストしました。

この通り、かなり素敵なトレインビューが楽しめて大変満足でした。
あんまりネット上でトレインビューホテルとして紹介されていない気がしますが、ここはかなりいい景色でした。
手前の2本は東海道貨物線、丁度貨物列車が下ってきました。
そこから奥に東海道旅客線、小田急江ノ島線の順に並んでいます。


夜の藤沢駅を通過するサンライズエクスプレス。ジオラマを眺める感じで非常に楽しいホテルでした。


夜寝る前に線路側を見てみると、小田急の駅留置車両や東海道旅客線の点検?の様子が見られました。


翌朝6:45に起床。もっと遅くまで寝ていたいところですがここに泊まったからには朝の湘南ライナーを観察すべきですよね。
東海道旅客線を進む湘南ライナー2号が見られました。




朝は列車本数が多くなりとても楽しい眺めになります。
乗るとなるとしんどいのでこの楽しみ方はいいもんです。


窓すぐのところにベッドがあるのでごゆるりしながら電車を眺められる、これは素晴らしい。



逆側を向くと、これもまたいい感じ。小田急の方は今後減っていくであろうワイドドア車がやってきました。
小田急江ノ島線は藤沢駅でスイッチバックする線形でこの駅から二手に分かれます。


215系で運転のおはようライナー24号。貨物線経由だと近すぎて少し見辛いかもですね。


藤沢の留置線がちょうど目の前に見えます、斜め上から綺麗に見られる場所ってあんまりないはずですよね。これは綺麗。


朝食の前に目の前の線路に繰り出して撮影をすることにしました。
この立地の東横イン、トレインビューに適しているに決まってますよね。


東海道旅客線はトレインビューするにはいいですが沿線で撮ろうと思うと少し離れます。
編成全体を収められるのでこれもありだとは思います。




7:51藤沢発の湘南ライナー8号がやってきました。
通勤客を裁くため可能な限り座席数を増やした215系、日中は暇を持て余している感じがしますがラッシュ時は大活躍します。


8:01藤沢発の湘南ライナー10号は7両編成。
他の185系は10両または増結5両を繋いだ15両での運転ですが、この列車は大宮所属の7両編成が用いられています。


8:12藤沢発のおはようライナー26号、お目当ての251系です。
次回ダイヤ改正での引退が先日明らかになりました、デザイン的にはそんな古い気がしないんですけどね。


朝の湘南ライナーのうちまとめて3車種が見られる時間帯で満足したので朝食会場へ。
真正面に線路が見えますが道路を一本挟むので見えづらいですね。
朝の時間帯駅に向かう道は混んでいるようで全然進んでいませんでした。


部屋に戻ってから、ほぉこれは持ち帰り禁止ですかグランクラスではもっといい素材のスリッパが持ち帰り可能だったんですけどねぇとか調子こいたことを思ってみたり


よく見たら奥には江ノ島も見れるなぁなどここで気付きます。


折角なので最後の湘南ライナー14号を8:39頃に見届けて部屋を去りました。




JR・小田急の藤沢駅を通り抜け、通路でつながった江ノ島電鉄の藤沢駅に到着。


クリーム色が鮮やかな江ノ電バスのポンチョ。かわいい。








頭端式ホームの高架駅で綺麗なホーム。かなり素敵です。




途中の江ノ島駅まで乗車。一大観光地らしく駅前からにぎやかな雰囲気です。




この駅から腰越駅の方向に歩いていくと、有名な路面走行区間につきます。
レトロ電車感が強い10形電車がやってきました。江ノ電感は薄めですが欧風でかっこいいですよね。


腰越海岸から江ノ島を眺めながら江ノ島駅方向に戻ります。
ちょうどここでSDカードの容量がいっぱいになってしまったのでコンビニに買いに行きました。
8GBじゃ少なかったですかね…ここまで約2000枚を撮っていたみたいです。
容量がいっぱいになるのがここでよかったです、あつみ温泉とかだとコンビニがないですし。


再度線路沿いに戻ってきました。S字カーブをくねくね曲がってきます。




このカーブの位置には元々目の前の線路を走っていた600形電車が目立つお店があります。
名物の江ノ電もなか、一度来てみたかったお店です。






多くの江ノ電グッズと表彰状が並ぶ素敵な店内、店員さんも優しく話しかけてくださり「折角遠くから来たんだしいろいろ撮ってき」と。
結構所狭しと並んでいておぉ!と思う品も多くありました。


購入した江ノ電もなかをご紹介。
10個入りで同じ味が2つづつ、5種類の味が楽しめます。


車両ごとに味の解説があるのですが「新車」というのがこの1000形を指すというのが時代を感じます。
今では300形の次に古い形式になり、塗装も変わって機器更新も済んでいることを考えると江ノ電もなかの歴史も感じられます。
このパッケージのレトロさがこの商品のよさの一つなのではないかなぁと思います。


お店の中ででいろいろ撮影をさせていただいたあと、外に出てみると最古参の300形が撮影できました。これには満足でした。


江ノ島駅の方へ戻りました、今度は湘南モノレールに乗ってみます。


ここのモノレールは結構アクロバティックな運転をすることで知られており、非常時以外は貫通扉の通り抜けが出ない構造になっています。
アップダウンやカーブが激しく確かに面白い走りをする路線でした。


島式ホームの構造をしていますがかなり細いホームをしています。
通常の車両と異なって懸垂式モノレールらしく下すぼまりの断面形状がよくわかります。


終点の大船駅に到着。


駅からすぐのバスロータリーに繋がる通路から駅の方を見ると、ちょうど湘南モノレールと大船観音が一緒に写せるところがありました。これは綺麗。




東海道線で少し戻り横浜駅へ。ここには楽しみにしている博物館があります。


以前韓国に行ったときに少し話題にした原鉄道模型博物館。
横浜駅のすぐ近くに大きな通りがあり適当に通り沿いに歩いていたらしばらく対岸に渡れずに苦戦しました。




1階のエントランスには、まもなく開業(執筆時には開業していますが)の相鉄直通線用の12000系の図面が原寸大で展示されていました。
旅客列車が通らない厚木線の文字はありますが新たに開業する羽沢横浜国大に至る路線(相鉄新横浜線の一部になるんですかね?)については書かれていないんですね。


さて、楽しみにしていた原鉄道模型博物館へ。
チケットの柄はclassA4の最速機マラード号でした、かっこいい。






入ってすぐのところに展示されている車両のうちの一つ、楽しみにしていた模型車両がこちら。
韓国の義王鉄道博物館に展示のあった金剛山電気鉄道の精巧な模型がここにはあります。
本物がどうにも見れそうな状況にないだけあって、この模型は非常にありがたい限りです。すごい。
車番は今の名鉄で用いられているような書体が使われていたんですね。なるほど。


また、中央には原信太朗氏が子供のころに制作したフリーランス車両なども展示されています。
これが原点という意味で展示されているみたいですが、この荷物電車感は割と好きです。




また、有名な山陽鉄道発注の豪華客車列車を再現した模型。
これを参考にしてJR九州の観光列車「或る列車」がつくられたことは有名かと思います。
製造はされたものの実運用につくことなく消えた幻の列車を再現した模型があり、さらにそれをもとに観光列車が出るというのはかなり面白いことかと思います。


ステンドグラスまで再現されていてかなり細かいつくりとなっています。
エンブレムはShangri-laとなっています。


そしてこの広い展示室。
すべて見て紹介していくべきですが見切れないほど多いのがすごいところ。

迷列車海外編蒸気機関車編の動画で見たことのある世界の有名機関車がたくさん見られてわくわくしたのでそのあたりを少しピックアップして紹介しようかと思います。


ドイツ国鉄の01形、整ったスタイルに落ち着いた赤色の足回りが引き締まってかっこいい。


ドイツ国鉄の卵形のまるっこい103形電気機関車。
これこそドイツの機関車って感じがして素敵です。


こちらはアメリカのサザンパシフィック鉄道で煙害対策に絶大な効果を発揮したAC11型。
青梅に保存されているE10につながるキャブフォワード式を最大限に生かしたあの機関車までもがここで見られるとは思っていませんでした。


こちらには、模型を製作するために描かれた多数の図面が。これもまたすごい…


ここに保存されているのは模型だけでなく、関連する実物の部品も数多く置かれています。
トランスヨーロッパエクスプレスの模型とともに保存されている実物のエンブレム。
いつの時も最速の車両が充てられた同列車ですが、やっぱりこの気動車式のものよりはボンネット特急みたいな形をした動力集中式TEEのほうが好きかなぁとか個人的には思いました。










模型だけに飽き足らず、きっぷ収集にも熱心に取り組まれたそうで数多くのきっぷが展示されています。
こういう点に関しては鉄道博物館収蔵品よりも貴重な品が多いかもしれません。


きっぷ収集に熱心な原氏でも仕事の都合で行けなかった北陸トンネル開通記念日。
出張から帰ってきたときに奥様から001番の記念切符をプレゼントされたエピソードなども紹介されていました。
いやいやこれ美談じゃないでしょ奥様も大変だと思いました。2日前から並んだらしいですよ…


あとは実際の鉄道を特別に運転させてもらった話だとか、まだ写真撮影が厳しかった時代に海外で鉄道写真を撮ってスパイ容疑をかけられた話など、なかなか模型だけでなく幅広く鉄道を楽しむ方であったことが伺える素敵な展示になっています。




期間限定の催しとして相鉄の歴史に関する展示もありました。あんまり模型の展示はありませんでしたが。


最後にあるのがメインの1番ゲージ大型鉄道ジオラマ。
これ見に来たいなぁと思っていたんですよね。




非常に細かいところまで作りこまれています。町並みは欧風にまとめられていて外国型の模型が映えます。
ここの売りはやっぱり本物同様の架線集電をしていること。
模型のサイズでもしっかりとトロリ線とちょう架線が分かれた実物同様の形態をしていて違和感はありません。


鉄橋のウェザリングもリアルですし、信号機も実物同様に動作します。


夕暮れの空に踏切警報器の明かりが点滅。




ジオラマは一定の周期で明るさが変わって変化を楽しめるようになっています。
夜行列車の雰囲気にうまくマッチする町並みが流石です。
素敵なヨーロッパの街並みですが、よく見ると日本の車両もちらほら。そこまで浮いていない気がします。

原鉄道模型博物館って2012年の開館当時から存在は知っていたのですが、その頃は海外の鉄道興味ないし行くことはないだろうなぁとか思っていました。
数年経つと変わるもんですね、さっき紹介した迷列車動画で色々知って興味が湧いたというのもありますね。感謝です。




かなり満足しました。来てよかった。


さて、今度はちゃんと遊歩道を進んで横浜駅に戻ります。


通路の途中で何やら面白いものを発見。






その途中で日産グローバル本社ギャラリーがあったのでチラ見。


不敗神話のRがギラリと輝いています。車詳しくありませんがこれはかっこいいと思いました。




横浜からは引退が間近に迫ったスーパービュー踊り子251系に乗車します。
折角なので展望車に、と思いましたが下田方先頭車はグリーン車。
逆の東京方後尾車は普通車指定席だったのでそちらを選びました。






後面展望を楽しみながらシウマイ弁当を食べました。
確かに美味しいんですが、シウマイ少ないですね。シウマイ単品の方が満足感は高いかもしれません。






こういう車両の車掌さんって視線が嫌だろうなぁと思うんですが、結構長い時間部屋を外しておられました。
中間車掌室とかあるんでしょうか?こんなとこにいるよりは気が休まりそうですし乗客側としてもやりやすいものです。


少し天気が悪いですが、海の見える根府川付近の景色。
スーパービューの名に恥じない展望が、後ろ向きではありますが楽しめました。


見ていて気付いたのですが、運転席の椅子は登場時からモケットの色が変わっていないんですね。


関東に近い有名温泉地、熱海駅で下車します。




平和通り名店街を抜け、今回の旅で最後の目的地へ向かいます。

(1)クラシック温泉地・熱海に行ってきた【東海道山陽九州その1】新宿駅→熱海駅 11/3-101

この動画がきっかけで熱海の日航亭に行ってみようと思いましてですね。


温泉地特有の塔がある光景、源泉減圧塔と言うんですかね?これはいい。




豆相人車軌道の記念碑を過ぎてまっすぐ日航亭へ…


行こうと思っていたんですが、一度通り過ぎたお店の奥に見える景色がよさげだったのでやっぱ引き返して入店。




お店の中にイートインスペースがあったのでこちらで頂くことにしました。
景色がよくてお茶も用意されているため、イートイン分2%納税する価値が十分にあると感じました。
折角なのでいくつか購入しました。どれもおいしい。


窓から見える熱海の景色は流石ですね。
坂の多い地形に澄み切った青い空、リゾート地熱海を感じる素敵な様子を眺めながらのおやつタイムは大変満足でした。
ここと同じ景色を探そうと思っても、景色のいいところはだいたいホテルが建っているのでふらっと気軽に立ち寄れる場所という点では貴重なのかもしれません。

石舟庵 熱海店。ぜひ皆さんも。






その後、日本最初の公衆電話ボックスを見たり間欠泉を見たりとしてから




熱海温泉 日航亭へ行ってきました。
1000円とちょっと高いのですが、露店風呂や休憩室の雰囲気が確かに良かったなと思いました。
ただ、この日は露天風呂が狭い方だったみたいです。お勧めされていた広い方にも行ってみたいなあ…


熱海で温泉を満喫した後、新幹線で帰りました。
思っていたより混んでいてひかり号に熱海で乗った時点では自由席が満席、デッキで過ごすことになってしまいました。
ただ、大都会静岡でかなりの降車があり座ることができました。


名古屋で乗り換え、米原経由で帰宅しました。
ひかり号からひかり号への乗り換え、多分初めてです。同一種別の乗り換えってなんか変な感じがしますね。


おわり


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↑バスの同人誌です。





ようやく新潟DC関連の旅行記事を書き終えました。
あまり行く機会がなかった信越・東北に久々に行ったのもあって書きたい内容が多くどうしても記事をまとめるのに時間がかかっちゃうんですよね。
1か月に1回ペースで旅行をしているのに記事を書き終えるのが1か月後、これはダメですね…
ただ、あとで自分で振り返ることも考えて雑な記事にはしたくないんですよね。極力思ったことを漏れなく書けるようにしているつもりです。

あ、ちなみに本日今から東京の方に行ってまいります。では。
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大洗へ聖地巡礼とやらへ

2019-12-11 17:01:51 | 旅行

元々予定していた休暇より1日追加で頂けたので関東でどこ行こうかなぁと思っていたのですが、ちょうどいい機会ですし大洗に足を延ばすことにしました。
関東を観光すると言いながら町田から青梅行ってから大洗へ、再度東京に戻るなんて行程組むのはちょっと意味が分からないと思いますが、移動を旅行の主目的としているので問題はないと思っています。


初めて乗車する特急ときわひたち号、座席は最近流行りの稼働枕にコンセントも備えてかなり良さげです。


JR東日本が導入を進めているスワローサービスに対応した座席ランプが並びます。
座席は窓側がすべて埋まるかなぁといった具合、もうすぐ誰か来ますよという区間には黄色のランプがつくそうです。

特急ときわひたちは昔のスーパーひたちに相当する速達種別。
上野を出ると水戸まで1時間近く無停車なので基本的にお隣に来ないことが確定する安心感はいいかと思います。途中から乗るのは東京・品川向きの方が多いとは思いますが。

新幹線の予定がなく今でも特急街道といえる区間、なかなか快適な移動でした。
スワローサービスを開始すると同時に新型のE657系に統一されましたが、その際に押し出されたスーパーひたちE651系が特急草津に、フレッシュひたち用のE653系が数日前に新潟で乗った特急いなほやしらゆきに転用されました。
図鑑等でよく見ていたので昔の列車に馴染みはあるのですが、実際見たこと乗ったことがあるのは転用後ということは結構違和感があります。


上野の次の停車駅、水戸に到着。
時刻は15:15頃、冬も近づき日もあと数時間で沈んでしまいそうです。


水戸駅ではこんな並びが。
常磐特急からは引退したはずのE653系ですが、電車型の売店として今でも残っています。




会社が変わると運賃は切られるので折角なので改札外へ。
どうやら5日後にあんこう祭りが開催されるようです。


水戸駅から鹿島臨海鉄道大洗鹿島線 鹿島神宮行に乗車
一本前の大洗行きに乗ってもよかったんですが、ちょっと水戸駅の外観を見に行きたかったので。


東水戸を出てしばらくするといきなり周囲が開けます。
常住駅を経て大きく右にカーブし目的地大洗に至ります。
こんなのどかな雰囲気ながら立派な高規格高架線が敷設されているの、鉄建公団って感じがしますね。




大洗駅に到着、植木鉢がかわいかったです。




大洗といえばみなさんご存じ、ガールズアンドパンツァーの舞台になった地です。
駅の中にもたくさんのキャラクターパネルが展示されていました。






改札を出てすぐの観光案内所の前には、鹿島臨海鉄道鹿島臨港線(貨物線)の知手駅(廃止)で用いられていた連動制御版が展示されていました。
左が鹿島臨港線の終点奥野谷浜方、右は北鹿島(現:鹿島サッカースタジアム)方となっています。


劇中にも登場した大洗駅駅舎。見たことある。

さて、お気づきでしょう。結構日が傾いてきてしまっています。
行きたいところはたくさんあるのですがすぐに日が暮れます、急げ。


肴屋本店さんを目指し市街地を進みます。


大洗のシンボル、大洗マリンタワーや


北海道へ渡るさんふらわあなどがチラ見できました。


町中のガルパンへの理解も得られているんだなぁと歩いていて思いました。
最初に見たパネルがこちらだったのでメインキャラはどこだよってなりましたが、サブキャラのパネルが作られるほどに人気ってことですねたぶん。
五十鈴家で人力車引っ張ってる人ですね知ってますよ。




ここではオレンジペコのパネルのすぐ隣に店主さんのパネルをが置かれていました。
同様に店主さんと並んでおかれている例が結構多くて面白い取り組みだなと思いました。
ガルパンと町の距離の近さを感じられます。


劇中にも出てきた茨城交通のバス。


旅行のついでに来たので時期が合いませんでしたが、5日後に迫ったあんこう祭りのチラシが目立ちました。
かなり混雑する大イベントになったと聞いているので一度行ってみたいんですよね…


それぞれのお店に1人ずつキャラクターパネルを置いているといった感じみたいですが、そのキャラクターにちなんだ装飾がされているところが多くお店サイドから自分のとこの子として推しているような感じがしました。
まだ爆発的な人気が出る前に始まったこのキャラクターパネル、最初は数が余ってしまう状況だったそうですがその後の人気で新規キャラクターも追加されさらに多くのお店からうちにも置いてくれという感じになったそうです。
これらの配置にも拘りがあるらしく、お店側からの希望や原作中の設定をもとに決めているそうです。

パネルが置いてあることによって推しのファンが集まってグッズや色紙が集まる、みたいな感じでしょうか?
いい効果を生んでいるんじゃないかなぁと思います。


角を曲がった先にあり劇中では何度も突っ込まれている肴屋本店さんに到着。やっぱこのシーンは印象に残りますよね。




こちらにはウサギさんチームのあの人がいました(名前覚えてなかった)
キャラクター原案とアニメ版と並んでいるのが驚きました。


茨城県信用組合なんていう信用金庫みたいなところにまで置かれていました。生徒会のあの人ですねうんわかる。


アンチョビ高校の旗とともにペパロニのパネルが置かれていたこちらのお店、食事していこうか迷いましたが日が暮れる前に磯崎神社へ行きたかったのでパスしました。
今後大洗に来る機会はあるはずですしまた今度にします。




海岸沿いの道路の松並木を抜けて北へ進みます。
空は結構橙に染まってきていますね。


フェリーのシルエットが見たくていったん海のすぐ近くへ寄り道。
あの頃の僕らはまだ~って脳内でPeace of youthが流れてきます。


会長のパネルが置かれているお店の前を通りました。もはやそれで一角が埋まっているというのがまたすごい。


キャラクターグッズということでなければやベー思想をお持ちなのかと勘違いしそうなプラウダ高校の旗。


ここにはプラウダのカチューシャとノンナがセットで置かれていました。わかってますねぇ。


大洗磯崎神社の鳥居をくぐります。ここも劇中で見たことある!ってなりました。




茨城交通のバスで疎開するシーンで確か出てきたこの分かれ道。
ここを登って大洗磯崎神社へ向かいます。




何とか日が暮れる一歩前で訪れることができました。


ミホーシャが無理しちゃった例の階段を拝むことができました。ここを戦車で駆け降りるのは無謀ですよ…


階段を下りて本殿のほうを。結構立派な作りですごかったです。


さて、日が落ちました。






この日は満月だったようで海に出るときれいなまんまるお月様が海面に反射していてとてもきれいでした。




すっかり暗くなってしまいましたが最後に一か所行きたいところがあります。
フェリー乗り場、マリンタワーの横を抜けてまっすぐ通り沿いに進みます。




大洗まいわい市場の入っている"大洗シーサイドステーション"にやってきました。
残念ながらテナントの空きが目立ち、リゾートアウトレットを謳うのには無理を感じます。
大洗まいわい市場と100均、あとガルパングッズのお店があるくらいで他は…うーんという印象です。


ここにきてオタクが見るものといえばこれ、例のエスカレーター。すっげぇ本物だ。


ここを上がって2階の奥に進むと






ガルパングッズのお店があります。店内の半分ほどが展示で占められているのですが撮影が可能なのがうれしいところです。




詳細は省きますが、すごかったです。ガルパンはいいぞ。

次来るときはあんこうチームのパネルを回ってみたいなぁとか思いました。主役はやっぱ見ときたいですよね。




すっかり夜になりました。思ってたより楽しくて長居してしまいました、また来よう。






駅の雰囲気自体もすごくいい感じだと思いました。ちょっと古いフォントとかいい味出してます。




水戸へ帰る列車は新型の車両でやってきました。
NDCシリーズの中でも中間に両開き扉を備えた3ドア仕様。
関東鉄道で用いられているものにかなり近い設計なのではないかと思います。




息は特急帰りは普通列車グリーンと違いを楽しむ予定でしたが、青梅鉄道公園も大洗も思っていたより楽しくて余裕時間がみるみる削られていき帰りも特急ときわひたちのお世話になりました。
これに乗れば時間的には全然間に合うのでいいんですが。




東京駅に到着。


日付を跨いでいませんが、以降の内容の関連性を考えてここで記事を分割します。

つづく


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そろそろ旅行に行ってから1か月が経つのではよ書けって自分でも思っているのですがね…
早めに書き終えたいと思います。
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