motoryama7011fの鉄ヲタ日記

おでかけしたい

最新型KTX青龍に乗る

2024-11-23 00:21:30 | 日記
前回の記事で長項線牙山(アサン)駅に着いてからのお話です。
この日一番乗りたかったのは西海線の循環列車だったのですが折角韓国に来たなら面白い列車を回収しておかねばなりません。
色々乗ってきましたので小分けに紹介していきたいと思います。


牙山駅では高速鉄道の天安牙山(チョナンアサン)と連絡する駅なのですが、なんと1時間20分も時間があります。これは決して高速鉄道の本数が少ないというわけではなく私が選んだ列車のタイミングが悪いだけなのですが。今思えば洪城からのITXマウムで一旦天安(チョナン)に出て街ぶらしてから戻ってきてもよかったかもしれません。
在来線の天安駅から2kmほど離れた場所にある高速鉄道の駅なので既存市街地はどちらかというと天安駅前なはずなので。


特に目的もなく牙山駅周辺を歩いてみました。どこ行っても高層建築物が並んでいて圧巻です。よく見ると右側の建物にはオムロンが入っています。


時間をとりすぎて流石に暇だなとなったので早めにホームに入って写真撮影を。こちらは江南(カンナム)に近い高速鉄道ターミナル駅水西(スソ)へ向かうSRT。
一応Korailと別会社で料金が安めに設定されているため一瞬で座席が埋まります。どの列車も早めに予約しないと乗れない印象があります。
SRTで用いられているのはKTX山川(サンチョン)と似た車両ですが山川のような2列車の併結運転は行われていません。
元々は湖南(ホナム)高速線系統線用カラーとして京釜高速線と異なった塗装でデビューしたKTXダリアンという列車でしたがなんやかんやあってそのままSRTの塗装になりました。


こちらがKTX山川、SRTと同じ形ですが基本的には併結運用に入っておりソウル周辺では2列車繋がった状態でよく見かけます。


さて、ソウル行きの高速列車がたくさんあるのに1時間20分も待ったのはこの列車のためです!と紹介したいもののお顔の写真を撮り損ねました。
こちらが現在京釜高速線で1日1往復程度しか走っていない最新型KTXの「KTX青龍(チョンリョン)」
中央線系統で走っている動力分散式KTXの「KTXイウム」とかなり見た目が似ていますが最高速度が異なり、260km/hのイウムに対して320km/hに引き上げられています。
KTXのうち本格的な高速線である京釜高速線・湖南高速線を通る列車は305km/hが最高速度だったのでKTX青龍は一番新しいうえに一番速い車両なわけです。
イウムは金帯が窓上に配されているのに対し青龍は窓下に移っているのが見分けるポイントです。あと、連接構造ではない違和感と車体間ダンパが屋根上に生えているのがかっこいいですね。

在来線でもそうですが低床ホーム向けのステップを完全に車体外側に集約してドアの内側をフラットにする考え方はITXマウムと同じでした。
こうすることで電鉄線の高いホームでも問題なくドア扱いできるのが助かるんだと思います。恐らくそれを考慮したドア配置もされている気がします。




乗って驚いたのがこちら。なんとスマホのワイヤレス充電に対応していました。
私のスマホ(android Xperia)がワイヤレス充電に対応していないので実際に使い勝手がどうなのかはわかりませんが、これだけでなく下部には韓国仕様のコンセントがついているうえにワイヤレス充電ポケットの側面にはUSB充電口もついています。旅行者としてUSBがついているのは最高です。


ソウルまで乗車。普通に乗り心地は良く感じましたが最高速度の違いは分かりませんでした。加速度は良かったような気がします。
あと、通路側だったのであまり恩恵は受けられませんでしたが日本の新幹線と同じく1人ごとの小窓がついているのがいいですね。
既存型はかつての0系新幹線大窓車みたいに2列で1つの窓を採用しているのでかなり日本寄りかと思います。



まだ運用に就く数が少ない形式だったためか写真撮影をされている方が数名おられました。
写真撮ってちょのお願いを受けたのでワイも頼むわ✋と撮ってもらいました。言葉分からん外国で一人旅しているのに記念撮影できるとは。
英語圏のレールファンの方だったのかなと思いますがちゃんとKTX青龍のロゴを含めて撮っていただけてるのが分かってますね。私も同じ構図にしましたが。




さて、かなり似ていますがこちらはKTXイウム。青龍のベースとなった車両です。


こちらは私の推し車両、在来線特急のITXセマウル号です。正直ITXマウムよりも好きなお顔しています。


無限に列車観察ができるソウル駅ですがこの先のスケジュールもあるのでこの辺で離脱。
次回は韓国に来てもなおシェアサイクルに乗る模様をお送りします。

つづく。


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[平沢循環]洪城の循環列車に乗る

2024-11-08 23:31:50 | 旅行

なんか急に連休が入ったので約5年ぶりに韓国へ行ってきました。コロナ渦後初めてです。
調べてみると、数年で韓国の交通事情は急激に変化していることが分かりました。
そんな中でもつい最近新規開業した路線があるようなので折角ならその路線に乗ろうということになりました。

今回は中部国際空港から仁川国際空港までチェジュ航空を利用しました。
韓国入りするのは今回で4回目ですが一番メジャーであるはずの仁川空港路利用するのは初めてです。

博多港→釜山港/釜山金海空港→関西空港
下関港→釜山港/釜山港→博多港
大阪港→釜山港/釜山港→博多港


こんな具合でおふねの利用率がかなり高いので。というか今までは全て釜山を発着していたので(ほぼ)直接ソウルに行けるというのは新鮮でした。

行きのチェジュ航空は3列シートの窓側だったのですが、隣の席に座っていた韓国人の青年がヨックモックのシガールみたいな筒状のクッキー菓子をあなたもどうぞとジェスチャーで分けてくれたのがびっくりしました。国際線の狭い機内で隣の人にお菓子分けてあげられるのすごい…!おばちゃんとかならまだわかるものの。
あいにく手元にお返しできるものがイチゴの飴ちゃんだけだったのが申し訳なかったです。ありがとうございます。


仁川空港第一ターミナルからソウルへ向けて空港鉄道A'REXの直通列車を利用。紙のきっぷで座席番号が指定されます。
空港駅では直通列車と一般列車では完全に改札が分離されており、紙のきっぷのQRコードで改札を通る直通列車と異なり一般列車は首都圏電鉄ネットワークの他路線と同じくICカードで乗車する形態をとっています。


直通列車用ホームに止まっているのは水色塗装の一般列車。




京成電鉄の成田空港駅みたいに縦列で区画を分離しているのですが残念ながらホームの長さが足りず、1両と少し分はドアカットをすることで対処しているようです。


ホームの長さが足りない割にすぐ隣にはもう使われることが無くなってしまった仁川空港直通KTX用の低床ホームが眠っているんですよね。これを高床にしてホーム分離できたら良さそうなものですが…


通勤型みたいなお顔と外観ながらしっかりとしたリクライニングシートが並ぶ車内。なかなか快適でした。






ソウル永登浦(ヨンドゥンポ)の東横インに宿泊。韓国は各地に東横インがあるのが本当に助かるんですよね。




永登浦の街をうろうろしてみるとゲーセンを発見。私が普段やっているオンゲキは無かったもののmaimaiやチュウニズムが置かれていました。


こういった音ゲーは1クレジット分遊ぶと都道府県称号をゲットできるのでもしかして海外限定の称号があるかもとやってみましたがそんなものは特にありませんでした。残念。
因みに日本では1クレジット100円のため硬貨投入口が筐体についていますが、韓国でほぼ同額の1,000ウォンは紙幣。どうするのかと思ったら500ウォン硬貨への両替機が店内にあり2枚投入で1プレイできるような仕様になっていました。なるほど。


晩御飯はコンビニで適当に買ったお弁当。シンプルですが韓国らしい麦飯(ポリバッ)とピリ辛のお肉が美味しかったです。


〈翌日 11/4〉

オタクの朝は早い。永登浦7:01の列車で洪城(ホンソン)へ向かいます。
東横インの朝食は7時からなので残念ながらパスとなりました…
今回は珍しく同じ宿に2泊したのででかい荷物は全部置いて身軽に行動。
キャリーケースが嫌いなのでクソデカリュックサックを使っているのですがこうやって宿においておけるのは助かります。まあまだ来たばっかりで何も入っていないのですが。




やって来たのは在来線の最新型車両、ITXマウム号。
塗装はITXセマウル号と同様の赤とグレーを纏っています。かっこいい。
今後客車列車のムグンファ号を置き換えていくため鉄道ファン的には敵視する方のほうが多いのかもしれませんが、個人的には新しいもののほうが好きなので…
この車両が特徴的なのは郊外鉄道の低床ホームと都市鉄道の高床ホームの双方に発着できること。前からヌリロ号では採用されていましたが今回その機構を本格採用した感じがします。
なおヌリロ号では出入口の床が下がって階段状になる特殊な機構でしたがITXマウム号は単純な外ステップでの乗降です。




客室内はこんな感じ。ムグンファ号やITXセマウル号など在来線列車は今までテーブルが無いのが当たり前でしたが、ITXマウムではKTXと似たような形状のテーブルが備えられています。この違いは小さなことでありながら結構思い切ったことなんじゃないかなと思います。


ITXセマウル号でも壁側にコンセントが設けられていましたがITXマウム号は肘掛けの下に移っています。通路側の人にとってはこっちのほうが助かりますね。
それよりも外国人旅行者として嬉しいのはUSB充電口の設置。素晴らしい。変換端子なんて持っていないのでこれがあるのは助かります。




列車は天安で京釜線から長項線に入り洪城へ。


さて、今回紹介する辺りのざっくりとした路線図がこちら。
11/2のダイヤ改正での要点をまとめると

・長項線 新昌~洪城 電化
・西海線 西華城~洪城 新規開業
・平沢線(貨物線)の電化・旅客化 倉内信号場~安仲新規開業

といった感じになります。

2019年頃にはヌリロ号が担っていたソウル~長項線温陽温泉・新昌への系統を延長したようなのが今回乗車した列車。
当時は電鉄線として電化されている新昌までを運転区間としていたわけですが今回洪城まで電化区間が延長されました。
ヌリロ号が2020年に撤退してから長項線は益山まで通しのディーゼル機関車牽引ムグンファ号のみで途中駅止まりの郊外列車は設定されずに来ていました。


ちなみに長項線の新昌駅ですが、電鉄線用の高床ホームしかないため益山方面へ向かう列車は全列車が通過していました。そのため温陽温泉駅まで戻らなければならないというちょっと変わった状況でした。
ヌリロ号であれば双方のホームに対応できるため新昌駅に停車していましたが当時の電化区間はここ新昌まで。新昌から直接益山方面へ行くことが出来るのは初めてのことです。


ヌリロ号やITXマウム号といった特殊車両でなくても双方の列車が停車できる駅はこういった構造になっています。明確に郊外列車と電鉄線が分離されています。


洪城に到着。この列車は11/2のダイヤ改正で新設された列車のようで洪城を発着する西海線関連列車で用いるための送り込み運用を兼ねているようです。




Googleレンズはかなり助かりますね。祝開業みたいなことが書かれています。


洪城駅に居るのに洪城(Hongseong)行きの列車が出ています。妙ですね…?


少しだけ時間があるので駅周辺の散策へ。紅葉が色付いていて素敵でした。


駅前は現在整備中といった感じ、少し高台に位置しているため町のほうがよく見えます。
見える範囲にロッテマートがありますがそのすぐ近くにバスターミナルもあります。
これだけ無駄に広い土地があいてしまっているのか、実は洪城駅が2008年に現在の位置に移転しているからだったようです。


さて、駅に戻ります。ここから乗るのが新規開業区間。
こんな変な区間であれば券売機で発売保留がかかっていてもおかしくないと思っていたのですが普通に発券出来て驚きました。

洪城9:24→洪城11:31のきっぷ。明らかにおかしいですね。


今回新規開業した西海線では西華城~洪城の列車に加え、旅客化された平沢線と京釜線・長項線を経由し洪城に戻ってくる循環列車が設定されました。
こんな面白い列車の存在を知ってしまったからには乗るしかありません。


西海線ホームは高床ホームで電鉄線用のホームドアが備えられています。
将来的に西海線が全線開業した際には大谷・金浦空港方面から洪城まで直通の電鉄車両が走ったりするんでしょうか…?
先ほどと同じ編成かと思いましたが違う編成番号でした。先程乗ってきた編成は引上げ線に留め置かれるようです。


多分防音壁だらけなんだろうなぁと予想していたので驚きました。まだ開業したてなので途中駅の周辺ものどかな田園風景が広がっていました。
これがあと数年でどれだけ変化するか。西海線の部分開業だけでは効果が薄い気がしますが循環列車の設定により合徳・仁州・安仲の各駅は平沢・天安といった主要都市と直結されたため伸びるのも早そうな気がします。
まあ、本領発揮は電鉄線が開業してからだとは思いますが。






平沢線の分岐駅、安仲駅の手前で列車は一番右の線路に転線します。




西海線の本線は高床ホーム2面4線。それに対して平沢線は低床ホーム1面2線でした。京釜線系統の列車をこの駅まで運転させる予定でもあるんでしょうか。

西海線本線は全線複線。それに対しこの先の平沢線は電化こそされていますが単線であくまで連絡線といった雰囲気が強い路線です。
これだけの規模をしていますが現在安仲駅から西華城方面は1日4往復、平沢線経由の循環列車は上下3本が設定されているのみとなっています。

ちなみに平沢線ホームの後ろにたくさんの線路が見えますがこれは何なんでしょうか。
将来的に西海線を港まで延伸して米軍ハンフリーズ基地から軍港までの輸送ルートを整備するそうなのでその関連の側線なのではないかと予想しています。
元々駐韓米軍はソウル龍山に基地を設けていましたが龍山といえばソウルの街のど真ん中。これを解消するため設けられたのが平沢市のハンフリーズ基地で2017年から移転を開始、2022年に移転が完了したそうです。
そのため平沢線というのは実は新しい路線で2015年に開通しています。
貨物線の旅客転用というとどうしても昔ながらの路線を連想しがちですが全然そんなことはなく西海線区間同様に高規格な路盤が用意されています。


現在の運転本数を考えると明らかに過剰な設備ですが、これが数年後凄いことになっているんでしょうか。楽しみです。


平沢を過ぎてしまえば先程乗ってきたソウル方面からの列車と何ら変わりません。ぐるっと回って洪城へ。


長項線からやってくると低床ホームにつく構造のようです。
ここで皆様お気づきでしょうか、この列車は道中で一度も方向転換をしていません。そのためこの列車をこのあと西海線→長項線周りの循環列車に入れてしまうと先程乗ってきた列車と編成の向きが逆転してしまいます。
その対策がどうなっているのかまでは調査できませんでしたが、おそらく西海線→長項線で運転した後は長項線→西海線の系統に入れるなどしているのかなと思います。
今回、永登浦→洪城ではA席が、洪城→(西海線・長項線)→洪城ではD席が充てられましたがどちらも進行左側です。このため平沢~洪城のITXマウム号は列車によって編成方向が逆転しているものがあるということな気がします。






さて、無料朝食を逃し早朝から何も食べずにここまで来てしまいました。
流石にお腹が空いたので洪城から帰りの列車までの時間で駅前に見えていたロッテマートへ。セルフレジが日本語対応していてかなり助かりました。
このチキンがカリッとしていて結構おいしかったです。

洪城からは先ほどの逆回り、長項線→西海線周りの循環列車に乗車。
こんどはD席で進行右側でした。おそらくさっき乗ってきた循環列車が折り返していますね。


途中の禮山で見かけた変な見た目の客車。これは線路工事従事者用の工事車のようです。
移動型の宿泊所で走行しながら使うものではないためクーラーは家庭用のものが床下にありますし、外部と接続できそうなケーブルも見えます。
日本の国鉄に所属していたオヤ10などが類似車両なのかなと思います。


牙山に戻ってきました。2度通り過ぎ3度目でようやく降り立つことが出来ました。

さて、記事が長くなってきたので一度このあたりで分割したいと思います。
ダイヤ改正直後でフレッシュな西海線と平沢循環。マニアックな話題かとは思いますが日本では消滅した循環列車(≠環状線)に乗れるというのはかなり面白いと思います。
そのうえで洪城→洪城というベクトル量ゼロのきっぷを購入できるというのはすごい話です。

あ、ちなみに韓国にも鉄道ファンの方はいるようで全区間乗ってるなぁという方が周りにちらほらいました。安心感。


つづく。


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