みんなの九州きっぷを利用した九州旅行。
昨日の宮崎→熊本で既に元は取れている気がするのでこの日はのんびり適当に行くことにしました。
それなりに旅程を詳しく立てていたのですが、この日は何も決めておらず割と自由な感じでした。
ホテルから路面電車沿いに歩いていきます。やっぱり辛島町あたりから栄えている感じがしますね。
その途中で茶色の珍しい電車がやってきました。これは古そうな雰囲気ですね。
…と思ったのですが、形式的にはこの8800形より後に登場した車両みたいです。
この車両は古そうな見た目ですがこの記事の最初に紹介した青い電車9200形とほぼ同じ性能だそうです。
確かに屋根上の機器やドア配置も一緒ですね。
時間もありますし更に進むことにしました。
左の車両は入庫系統で交通局前止めの「臨」系統。
ラッシュ時の本数増に対応するためで日中にはあんまり見られなさそうですね。
あと、右の車両は何となく札幌市電に似ている気がしました。
線路は熊本城の前で右折し進路を変えます。
通町筋電停付近のちょうどこのあたりから撮る路面電車はかなりいい感じに撮れますね。たのしい。
水道町まで来たあたりで日本初の超低床路面電車である9700形のトップナンバーがやってきました。
オリジナルカラーの白ベースかと思いきや大きく黄色を配した広告塗装車。
熊本市とマクドナルドの共同広告(?)のようです。確かにこの黄色はマクドナルドの色だ。
ただ、鉄道オタクの皆さんにはこの色に「おぉ!?」と思われた方もいるかもしれません。
私はこれを見てかなり高まりました。これは狙ってやったんだろうかと。
それがこちら、熊本市電9700形の元となったブレーメン形低床車両である「ベルリン市電GT6N形電車」(Wikipediaより)
そう、この広告塗装がベルリン市電にやたらと似ているんです。
デザインはほぼ共通なので色を黄色く塗ったらもうベルリン市電なわけですよ。すごいぞ…
車番の書体とかも実にヨーロッパっぽい感じが出ています。
フルカラーLEDに表示器が交換されたようなので、英語表記のタイミングを狙ってたくさん撮ってきました。
いやぁ、これは素晴らしい。見る人が見ればベルリン市電だ!ってはしゃぐデザインで素晴らしいと思いました。
その後大甲橋を渡って
ここまで来てしまったのでもう新水前寺駅まで歩くことに決めました。
交通局前の車庫には京急塗装の路面電車も見えました。
車庫の割に車両数が少ないなぁと思いましたが、メインの車庫は上熊本にあるみたいです。
新しいタイプの低床路面電車も導入されているんですね。
そんな感じで歩いて新水前寺駅までやってきました。
辛島町から歩いて約1時間という所でしょうか?
8:56を逃すと次は9:21まで電車がないみたいなので最後はダッシュで駅へ、どうにか間に合いました。
一時期話題になった平成駅を経由し、
熊本駅に戻ってきたときには特急あそぼーいが見られました。
おそらくJRで最後の転換クロスシートを備える特急列車だったりもします。
双頭連結器がごちゃごちゃしていてかっこいいですねぇ。
連結器まわりを見ていて気づいたのですが、連結器の真上にカメラがついているんですね。
これは運転台からの死角を補うものなのか、中間車両に全面展望映像を提供するサービス用なのか…?
サービス用だけであれば客室内に設ける気がするので死角対策ですかね。
ほぼ同形状の「パノラマエクスプレスアルプス」にもこれがついているみたいです。
名鉄パノラマカー7000系でいうところの「フロントアイ」に相当するものってことなのでしょうか?
朝は駅の吉野家でさっと済ませました、シンプルにうまい。
この先進むのは三角線。指定席空席情報を見たら「A列車で行こう」号に空席がたくさんあることに気付いたので。
往復ともA列車で行こうに乗っちゃうとほぼ滞在できずとんぼ返りになっちゃうので1本前の普通列車で三角へ向かいます。
肥後長浜駅が近づいてくるあたりからはダイナミックに有明海が望めます。
普通列車の車窓からこの景色は贅沢ですね。素晴らしい。
三角線って今まで乗ったことなくて乗り潰しがめんどくさそうな支線って思ってましたがこんないいとこだったんですね。
三角駅まで乗車。やっぱり天草キリシタンの影響を受けた感じの駅舎なんですね、素敵。
言うほど時間はないのですが駅周辺を歩くだけでもよさげな感じですね。
駅のすぐ近くの三角海運の建物とか雰囲気が凄いですね、建物コレクションシリーズで発売されてそう。
私が乗ってきた普通列車は一旦ホームより奥に引き上げ、A列車で行こうのためにホームをあけていました。
A列車で行こうを三角駅近くの跨線橋より撮影。
改造のされ方によってかなり表情を変える感のあるキハ185系。
黒色ベースにゴールドというのがシックでいい感じですね。
座席は九州横断特急のものと大きく変わっていないような印象。
四国の時と座席の構造は同じだと思うのですが、九州に移ったキハ185系はテーブルが木目調のものに交換されていて拘りを感じます。
一部にはボックス区画もありますが、かわせみやませみのようなソファを置く大掛かりな感じではなく転換機能を殺してテーブルと仕切りを追加した感じのもの。
運行区間が短く37分しか乗っていられないこともあって九州の観光列車にしては座席の改造が控えめなのかなぁという気もします。
この列車の目玉は座席じゃないんですよね。
私が楽しみにしていたのはこのバーカウンター。すごいなぁ…
飛沫シールドでちょっと見づらくなっていますが、画像右側の金色のパイプがハイボールサーバー。
普通列車の中にサーバー置かないですよね。流石です。
ということで名物のデコポンハイボール「Aハイボール」を頂きます。
これを楽しみにしていたので11時前だろうが構わず飲みます。うまい。
車内ではジャズミュージックが流れており、お酒を楽しむにはいい雰囲気の車両だなぁという感じがします。
元からある放送用スピーカーだけでなく各所にスピーカーを追加してジャズの世界観をクリアに聞いてもらう工夫も確認できます。
列車は海沿いで若干の徐行をするほかは快調に飛ばして走行するため、ハイボール1杯ちびちび飲んでたらもうすぐ終点。
この列車でも終点近くで飴ちゃんを頂きました。ちょっとしたサービスですがこういうの嬉しいですよね。
あっという間の乗車で熊本駅に戻ってくると、向かいのホームにスゴイヤツが止まっていました。
やっぱりJR九州が誇る最高クラスの列車は違いますね、ぴっかぴかに磨かれていてカッコよかったです。
このあとは新幹線で新鳥栖へ
新鳥栖駅が近くなると結構雪が積もってきました。
ここから特急かもめに乗って長崎方面へ向かおうと思ったのですが、かもめ号の少し前にハウステンボス・みどり号がやってくるみたいなので乗っていくことにしました。
やってきました、特急ハウステンボス・みどり11号。
あれ、これは珍しいやつですね。前方のハウステンボス側が両側とも非貫通運転台の編成で運転されているため連結面が通り抜け出来なくなっちゃっています。
佐賀駅で下車。この連結面はやっぱりすごい違和感が…
こちらが佐賀駅。県の中心駅の割には地味な印象です。
と思いましたが滋賀県も人のこと言えないですね。
駅前にはHELLOCYCLINGステーションが設けられています。
ここから国鉄佐賀線廃線跡の諸富鉄橋へアクセスするのも楽しそうです。
さっきハイボール飲んじゃったので乗れないですね…乗りたい…
すぐ後のみどり号に乗ろうかと思っていましたが佐賀市に来るのは初めてだったのでちょっと歩いてみることに。
駅からまっすぐ行くと「九州佐賀国際空港」があるんですよね、国際空港ですよ凄いっすよね。
佐賀県庁まで歩いてきました。正直撮れ高NGですがまあそういう時もあります。
県庁は昔の佐賀城の敷地内にあるので目の前にはお堀があります。
昔のお城に県庁を置く例って結構ありますが使い勝手が悪いためかお堀は全部埋められる例が多い気がしますが佐賀城は75%くらいが残っているみたいです。
ちなみに、行けなかった諸富鉄橋はこちら。
佐賀駅の高架下の店舗の壁に飾ってありました。行きたかったなぁ…また来ます。
佐賀駅の改札内にはJR貨物のポスターが掲出されていました。貨物のポスターあるの結構珍しいですね。
佐賀からのかもめ号は今回も787系でした。かっこいいですけどもう3日連続で乗ってますよw
有明海に沿って右へ左へゆっくり進んでいきます。
九州新幹線長崎ルートの長崎~武雄温泉の区間が先行開業するわけが乗るとよくわかりますね。
肥前山口を過ぎたあたりから表定時速が一気に遅くなった気がします。
終点の長崎駅に近づくとかなり完成形に近い新幹線の高架橋が近づいてきます。
敦賀駅とかもそうですが、思ったよりかなり完成していてびっくりするんですよね。
過去に線路付け替え間際の脇野田駅(今の上越妙高駅)に行った時も新幹線が思ったより出来ているのにびっくりしましたが、今じゃあの上越妙高もあれだけ立派に発展してますからね。
新幹線開業後の長崎駅がどう変わっていくのかも是非期待したいところです。
長崎駅に到着。新しい駅の割に国鉄カラーの気動車がまだいるのが面白いところ。
長崎駅の地上ホームはまだ一部が取り壊されず残っていました。
写真の通り長崎でも雪が積もっています、こんなところに雪が降るっておかしいですよ…
通常であれば雪が積もるようなことが無い場所であるためか、駅のデッキ部分はタイル張りで悲惨なことになっていました。
小倉駅もそうですが、地上通路より空中に設けられた歩道って雪がずっと解けなくて危ないんですよね。
恐る恐る凍った通路を進み、路面電車乗り場へ。
長崎駅前から新地中華街まで乗車。
角煮まんじゅうを買うのを目的にまずはここまで来たわけです。
出島電停から新地中華街電停までのこの区間かなりいいですよね。
路地裏感たっぷりで道幅の半数以上を軌道敷が占めているのが驚きです。
凍った路面に注意しつつ、新地中華街へ。
岩崎本舗の角煮まんじゅう 観光通り店で購入。
長崎といえばこれですよね。とろっとした角煮が美味しかったです。
あくまで被害妄想だと思いますが、なんかこう…ザ・観光客って判別できちゃうお店なので購入するのにちょっと躊躇いがあった所はありました。
旅行・観光業に携わる方も応援していきたいと私は思っているのですが、現地の方が多い市街地が観光地を兼ねているとそういう目線を意識しちゃうんですよね。
いっそ観光列車に乗ったり温泉街に行ったりすれば気は楽なのですが。
感染症対策さえちゃんとしていればいいはずなのですが、こんなところに躊躇いが出ちゃうのほんとめんどくさいですよね。
早いとこ気楽に旅行できる世の中になって欲しいなぁと思います。
このあとは路面電車に乗ってもいいなと思いましたが、そんなに遠くないのでテクテク歩いていくことに。
目的地は大浦のちゃんぽんの名店、四海楼です。
以前行ったときはお金がなさ過ぎていかなかったんですよね。今日は長崎ちゃんぽんを楽しみに長崎に来たので食べずには帰れません。
長崎出島道路という有料道路の長距離トンネルの下を潜ります。
トンネル名は「オランダ坂トンネル」
いかにも長崎らしい名前で思わず撮っちゃいました。こういうのすき。
大浦海岸通が近づくとそろそろ日が傾いてきました、急がねば。
折角なのでと海沿いを歩いていくと、なにやら見覚えのあるフェリーを発見。
塗装は新日本海フェリーや関釜フェリー、阪九フェリーと同じSHKグループらしさを出したもの。
事前情報がなく何でここにフェリーがいるのか知らなかったのですが、調べてみるとこれは2021年7月に就航開始予定の東京九州フェリーのための新造船。
長崎で作ってたんですね。
こちらが「はまゆう」
もう一方が「それいゆ」と書かれていました。
あと、ここでフェリーを撮影していると目の前を九州商船のB929ジェットフォイルが通っていきました。
大浦海岸通から石橋までの区間は道幅の関係か単線区間。
水路の際というか半分水路の上みたいなところを進んでいきます。
ここも長崎市電らしさを感じられて個人的に好きです。
さてさて、目的の四海楼。長崎ちゃんぽん発祥の店ということでかなり立派な建物です。
なのですが…シャッターが閉まってますね。あれ…営業日だったはず…
と思っていたのですが、大雪のため急遽臨時休業となった旨がHPに書かれていました。残念…
代替案として新地中華街へ。結局さっきの場所に戻ってくることになりましたね。
やって来たのは江山楼。ここもえらく立派なお店です。
これが江山楼の長崎ちゃんぽん。
たっぷり野菜と海鮮が合わさって、これはめちゃくちゃ美味しい。語彙力がないのですがやっぱり本場のちゃんぽんは高いだけあって美味しいですわ。
スープもコクがある感じで、とても美味しかったです。わざわざ食べに来てよかった。
うまい!
ごちそうさまでした。
ライトアップされた出島橋。稼働中の鉄製道路橋としては日本最古らしいです。
五島町電停付近から稲佐山の夜景を眺めます。
手前に見えるのは観光丸の復元船。オランダから寄贈され幕府の練習艦として活用されたようです。
夜景が反射した海面、その向こうに見える稲佐山山頂の赤いアンテナが映えますね。
このザ・長崎納屋系が手軽に楽しめるのはいいですね。
路面電車もいいですが街の様子を知るには歩くのがいいですね。
長崎駅に戻ってきました。帰りのかもめ号は885系仕様の列車をあえて指定していました。
885系の中でも前照灯が小さめの初期車ですね。
隣のホームにはイカ釣り漁船とか言われたりするYC-1系が止まっていました。確かに明るい。
885系らしさを感じる革張りの高級感を感じるシート。
滑りやすいとか賛否両論あるみたいですが、個人的には手が込んでいていいよなぁと思います。
革の扱いづらさからか、自由席の車両は革張りからモケットに変更されているそうです。
博多に戻ってきました。
革張りのいい座席でコンセントとWi-Fiが設けられた快適空間。快適でした。
昨日今日と2日間、みんなの九州きっぷを使って九州を満喫できました。
フリーきっぷだから長崎行っちゃうか~が出来るのが嬉しいところ。
おかげで美味しいちゃんぽんが食べられました。圧倒的感謝。
今日のお宿は博多駅から徒歩4分と近いのに4,700円と安かったエスペリアホテル(素泊まり)
安さで選んだのでそこまで期待していなかったのですが、これはかなりクオリティ高いですぞ…
ベッドのすぐ横に洗面台があるのとか、小さなソファとテーブルが設けられているのとか嬉しいですよね。
この手のビジネスホテルには珍しく風呂トイレ別。温度調整がちゃんとできる蛇口と高さ調整が出来るシャワー。
冷蔵庫も剥き出しじゃなくて扉を設けて目隠ししデザインを乱さない作りになっています。中には無料のお水も。
これは5,000円未満のビジネスホテルの設備としてはかなり充実しているほうな気がします。これはいい。
エスペリアホテル、覚えました。今後積極的に利用していこうと思います。
つづく
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