6:45 軽井沢の清々しい朝です。
今日もすっきり快晴でサイクリング日和、ありがたいことです。
6:59 自転車で約10分進むと碓氷峠に到着。
ここに県境があることからわかる通り、ここが峠の最高地点でこの先は基本的に下り坂になります。
軽井沢駅からここまでも緩やかな上り坂がちょっとあるだけで、基本的には東側に急坂があるだけの片峠と言えます。
旧街道サイクリング初回で漕いだ鈴鹿峠もそうですが、進む向きによって攻略難易度が大きく変わる峠って結構ありますよね。
群馬県に入って国道18号線碓氷峠区間を下っていきます。
この道は歩道がないので自転車走行は危ないのではないかと気にしていたのですが、交通量は思っていたよりかなり少なく5分に1台すれ違うかどうかというレベルでした。朝なのも影響しているかもですが。
箱根峠と同じく碓氷峠にも走りやすく整備されたバイパス道が別にあり、ほとんどの車は碓氷バイパスへ流れているようでした。
横川~軽井沢の連絡バスも基本的には碓氷バイパス経由ですし。
旧道を通る車は碓氷の峠道ドライブを楽しんだり、信越本線旧線のめがね橋などを観光しに来る方がメインなのかなぁと思います。
走っている車はパジェロやプリウスのほか軽自動車も結構見かけました。ハチロクとか居ないかなぁと気にしていましたが出会えませんでした。
国道18号線旧道からは信越本線の廃線跡がいくつも見られます。
奥に見えるトンネルは新線のトンネル跡でしょうか?架線柱も残っていて現役の線路のように見えます。
この地点から自転車の止まっているところを経由し、国道18号線旧道に沿う向きでトンネルに至るほうがおそらく旧線ですね。
遠くに見えるトンネルと違い構造が古めで、要石が立派なレンガ造りのトンネルであることが分かります。
それにしても、一番紅葉が映える時期に碓氷峠に来られたのは正解でした。最高です。
レンガ造りの旧線と、コンクリート造りの新線。それらの違いを見ながら峠を下っていきます。
今となってはどちらも鉄道が走ることはないんですよね。
7:37 熊ノ平駐車場
ここから階段を上った先に信越本線の旧熊ノ平駅があります。
この駅からは多数のトンネルが観察できます。
真ん中と右は線路が残されていることからわかる通り、廃線時の下り線・上り線となります。
一番左は下り旧線の突っ込みトンネル跡。ちょっと特殊なスイッチバック駅であった名残です。
両端をトンネルに挟まれた構造であり列車の長さに対して有効長が足りなかったことから、一旦突っ込み線に入ってから後退してホームに着けていたようです。
その後、一部の突っ込み・引き上げトンネルは新線のトンネルに流用されたようです。複線化された最末期はこんな感じだったようです。
変電所設備の名残を見ながら今度は横川方のトンネル跡へ。
こちら側は一番左に複線サイズのトンネルが1つ。こちらは新線が当初単線で開業したときのものでトンネル内に分岐が設けられており有効長を確保していたようです。
新線に切り替えた後は突っ込み・引き上げ線が廃止されましたが、通行可能な列車の両数は減ったんでしょうか?
左側から2つが新線のトンネル跡。コンクリート造りで線路が残されていることもあって現役の鉄道設備にも見えます。
さらにこの右手にはレンガ造りのトンネルが2つ残っています。
画像で言う左側は横川へ向かう本線のもので右側は下り列車が後退して入る引き上げ線のトンネル。
突っ込みトンネルは平坦線に建設されているので急勾配の本線トンネルと比べるとその差がよくわかります。
旧熊ノ平駅跡。末期は信号場の扱いでしたが綺麗にプラットホームが残っていますね。
約20分の観察をしてから退散。もっと滞在したいところですが…
真っ赤に色付く紅葉越しに自転車を撮影。密を避けた紅葉狩り、いいですよね。
朝なのもあってか駐車場には1台しか止まっていませんでした。
「バイクかと思ったけど自転車!?」って驚かれました。ロードバイクならまだしもママチャリでダウンヒル攻めてるわけですからある意味怖いですよねw
AmazonMusicの頭文字Dの再生リストを爆音でかけながらブレーキを適切に使いながら坂を下っていきます。
ピザマンファイヤ、HEARTBEAT、SPITFIREとかテンション上がりますよね。
どの曲が碓氷峠の曲か忘れましたがEUROBEATでダウンヒル駆け下りるのは爽快ですね。
熊ノ平駐車場の近くで一部区間電波が無いらしくその区間だけ音楽が止まっちゃいましたが基本的には電波が入るみたいですね。
普段あんまり音楽を聴かないのでAmazonMusicで事足りているのですが、ちょっと曲数が少ない気がしちゃいますね。
Forever Youngとか流したかったんですけどないんですよ。「…いるのか、そこに!?」ごっことかしたいんですけど。
(訂正:よく探したらありました、同名の曲に埋もれてましたね…)
めがね橋だけでなく、この橋もかなり立派な造りをしていますね。100年以上前に開通させた信越本線、その苦労を感じられます。
8:00 碓氷峠めがね橋
紅葉のめがね橋いいですよねぇ。素晴らしい。
めがね橋の上は遊歩道「アプトの道」として整備されています。歩いてみるとわかりますが橋の上も結構な勾配がついていて不思議な感覚です。
橋の上から見る国道18号線旧道。峠道らしく右へ左へうねうねとカーブしています。
それに対し鉄道は明治期にしては珍しくトンネルと橋を多用して直線的な線形で敷設されています。
貨物需要旺盛な幹線鉄道であったためスイッチバックを多数配置する王道の峠対策は取らず、困難が伴うことは承知でアプト式を採用しこのルートを取ったと考えると凄いなぁと感じます。
反対側を見ると、新線の高架橋が見えます。新幹線の構造物みたいにかなり新しく見えますがこれも廃線、もう列車が走ることが無いというのがにわかには信じがたいところです。
8:14 めがね橋を去ります。横川駅へ向けて坂を下っていきます。
坂を下った先には坂本宿があります。
実は軽井沢と坂本の間では旧中山道は結構離れたところを通っているのですが、自転車で越えるのは苦労しそうな峠道みたいです。ハイキングコースにはいいかもですが。
そちらを通ってしまうと信越本線旧線の遺構が見られないのもあって今回は国道18号線旧道を進むことにしました。
峠のシェルパ、EF63が止まっているのは碓氷峠鉄道文化むら。
10時開館なので残念ながら見学はできませんが、外から眺めるだけなら可能です。
ここも有名な鉄道博物館ながらまだ一度も来たことが無いんですよね、また今度…
8:36 横川駅に到着。おぎのやの店舗が目の前にあります。
この時間おぎのやさんはまだ空いていません、先へ進みます。
妙義のギザギザした山を背景に211系を撮影。理由はわからないですが高崎の211系って正面窓上が白いの居ますよね。
この先で中山道は信越本線と交差、第十五中仙道踏切という踏切名になっていました。
その先では番号が若くなっていきます。高崎側から順に番号が振られているようです。
踏切名を確認すればちゃんと旧中山道に沿って進んでいることを確認できて安心できるので実は結構助かったりします。
その先、これは交差せずすぐ横を通っただけですが製糸踏切という名前にビビっと来て撮影。
元々信越本線は岡谷や高崎などで取れる絹糸を横浜港へ運び輸出することで外貨を獲得するという文明開化を支える大事な路線でした。
往時の役割を何となく感じられる製糸踏切。いい名前じゃないですか。
9:09 松井田宿
9:35 すき家安中原市店
朝ごはんをまだ食べておりません、お腹が減りました。
晴れてはいるものの風は冷たく、自転車を漕いでいると体の芯から冷えるものです。温かい豚汁が染みわたります。
すぐ近くにはベルシティー安中ショッピングプラザというのがありました。このレトロな見た目がいいですねぇ。
ドラッグストアがあるかなぁと期待して寄ったのですがここにはなさそうでした。虫歯が痛いので痛み止めが欲しいんですよ…
10:24 ハッピードリンクショップ安中原市店
見かけた中ではここが最も東のハッピードリンクショップだったと思います。
道中で何度もお世話になりました。内容はただの自販機なんですが目立つんで寄っちゃうんですよね。
瓶しか売ってないと思っていたら缶でも売っていた濃縮版魔材で眠気を飛ばします。
あと、ゼリー飲料のカロリーメイトとポカリも売っていたので今後の戦に備えて購入しておきました。
安中貨物で知っている方もいるかもしれません、安中駅の近くには東邦亜鉛の精錬所がありごちゃごちゃとしています。
10:34 板鼻宿本陣跡
跡地には板鼻公民館が建っており、入口のところに記念碑がありました。
板鼻宿を出て少し進むと中山道から上野国一社八幡八幡宮へ分かれます。分岐点には立派な大鳥居が見られます。
11:07 ベルクフォルテ高崎店
中山道沿いにマツモトキヨシがあるというのはかなり助かります。痛み止めとついでに花粉症の薬を購入。
11:30 高崎駅に到着。
お昼までに高崎に着きたいと思っていたのでペースは順調です。
朝ごはんを食べるのが遅めだったのでお昼ご飯にはちょっと早い気がします。ミスドで軽くソーセージパイだけ食べて休憩。
11:58 高崎駅を去ります。休憩は短めに。
表定速度約13km/hで順調にいけば日が暮れるまでに上尾くらいは行けるはずなので頑張ります。
高崎の駅周辺には宿場らしさは残っていないよなぁと思いましたがこんなお店がありました。
高崎アリーナの近くで上信電鉄と交差。タイミングよく踏切が鳴動したので撮影。
元JRの107系による群馬サファリパーク号が見られました。
走り去る高崎駅のほうを見ると、JR時代の塗装のまま留め置かれている107系と先代の群馬サファリパーク号が見えました。
12:21 倉賀野宿
高崎を過ぎると基本的には高崎線に沿って日本橋を目指します。
12:57 神流(かんな)川を渡って埼玉県に入ります。
神流川橋の欄干には神流川の渡し常夜燈のモニュメントがあるのが粋なところです。
13:28 本庄宿に到着。
宿場があった雰囲気は正直ほとんどありませんが本陣跡に石碑が立てられているのはありがたいです。
自転車で旧中山道を辿る人に向けて親切な標識もありました。たすかる。
旧中山道が高崎線の近くを通る区間で進んでいると、踏切が鳴ったので折角なので電車を撮影。
深谷駅から北へ少し進んで緩やかなカーブを描く清心寺前踏切。
遠くには
それにしても不思議な感じですよね、どう見ても東京駅なのに線路の上に赤レンガ駅舎が垂直に置かれている…
踏切のある地点を過ぎるとすぐに深谷宿に入ります。
14:51 ファミリーマートヤマキ東方店
籠原駅に割と近い場所までやってきました。栃木県にはかすってもいませんが北関東ということでレモン牛乳を購入。美味しいですよね。
15:20 八木橋百貨店にて
立派な百貨店の場所に旧中山道の石碑がわざわざ設けてあるのを見てちょっと驚きました。
八木橋百貨店って聞いたことなかったんですが熊谷に1店舗だけなんですね。埼玉県で最初に出来た百貨店ということでわりと凄そうです。
熊谷駅をちらっと見つつ、中山道を進んでいきます。
15:58 吹上付近にて
旧中山道は吹上駅周辺の市街地を進んでいくのですが、交通量が多いのに道幅が狭く歩道もないということで吹上駅周辺をぐるっと迂回する国道17号線沿いに進みました。
その道中にメモ代わりに撮影したのがこちら。くるまやラーメン。
既に2回も通った松本→塩尻のルートの途中にこのくるまやラーメンが2店舗あるんですよね。
長野県のご当地チェーン店なのかなぁと思っていたら埼玉県に入っても見かけたので驚いて撮影したのでした。
店舗情報を調べてみると、東北・関東甲信越を中心に152店舗もあるチェーン店みたいです。
てっきり静岡周辺で結構見るスマル亭みたいなローカルチェーンだと思っていたのでびっくりしました。
時間が晩ごはんには早かったので素通りですが、機会を見つけて食べに来たいなぁと思いました。
幸手とか杉戸なら日光街道沿いですし寄りやすそうです。覚えておくことにします。
16:31 鴻巣宿、これぐらいで日没時刻。だんだん暗くなってきます。
16:59 桶川宿本陣跡
まだ薄ら明るいかなぁという頃合いで桶川まで到着。
当初の目標は上尾でしたがほぼ順調といっていいでしょう。
17:18 上尾駅
思っていたより大きな駅で驚きました。駅前には丸広という百貨店もあって活気がありそうです。
17:25 さいたま市に入ります、本日のゴール大宮はもうすぐ!
…なのですが、この辺りから急激にペースが落ちます。
ここまでは基本平坦(全体で見れば緩やかな下り坂)なのでギア2の18~22km/hくらいで飛ばしてきたわけですが、この辺りからギア1ですら重くふらふらと漕いだり平坦なのに推して歩いてみたりと漕ぐ気力が一気になくなってしまいました。
17:45 東大成交差点、加茂宮駅のすぐ近くです。
あとちょっとでゴールなのはわかっているんですが、ここでついに疲れがピークに達しました。まるで自転車を漕ぐ気になれません。
坂が無い平坦イージーコースではあるんですが、それでも高崎からの約70kmを5時間半ほどで漕ぐというのは負担が大きかったのかもしれません。
この交差点に自転車を止め、地べたに座って10分ほど休憩ののち大宮駅を目指して再開。
…と思ったら2km進んだ北大宮駅近くで力尽きて再度休憩。
時刻は18:04。時速6km/h台にまで落ちており相当堪えていることが読み取れます。
この辺りになると幹線道路沿いであっても人通りが多くなってきているのですが疲れを我慢するとぶっ倒れる気しかしなかったので歩道に地べた座り。
見たことはあったけど買ったことがなかった海老スープを買ってみました。
究極に疲れた時に飲んだからか、めちゃくちゃおいしく感じました。うまい。
宇都宮線と東武野田線をアンダーパスで潜ります。
第2仲仙道ガードとここも中山道関連の名前が付けられていました。
街がにぎやかになってきました、もうすぐだ…
18:23 大宮駅に到着。長かった。
大宮はやっぱり都会ですね、駅周辺は帰宅時間なのもあってか人がたくさんいて押して進むのも大変でした。
大宮駅近くのセブンイレブンに自転車を返却。
本来であればHELLOCYCLINGが枠外に溢れることはないのですが、恐らく返却処理がちゃんと完了していない子がいたのか溢れていました。
松本で借りた自転車ですが、大宮地区の自転車とほぼ仕様が同じようで(充電用の端子がついているくらい?)並べても違和感はあんまりありませんね。
松本から3日間お世話になった自転車、利用料金はクーポンのおかげで4,630円でした。
紹介コードから登録していただいた皆様には大変感謝しています。ありがたく使わせてもらっています。
借りた場所と違っても、エリアが全く違ってもHELLOCYCLINGステーション間相互であれば利用が出来るシェアサイクル。
それだけでなく、24時間を超えた長時間レンタルが出来るというのもHELLOCYCLINGの強みかと思います。
運営さんがこんなブログを見たら頭を抱えるかもしれませんが、楽しく利用させてもらっています。
これだけめちゃくちゃな利用をさせてもらっているのでせめて、読者の皆様にHELLOCYCLINGのサービスを知ってもらえたらなぁと思います。
普通はこんな都市間ライドをするものではなくて、使い方によってはバスより安く待ち時間なしの2点間移動が出来たりもします。おすすめです。
自転車の返却を済ませた後は、大宮駅改札内で晩御飯を食べることにしました。
かに玉チャーハン、とても美味しかったです。カニ汁もついてくるのが豪華ですよね。
運動直後でおなかが空いていたのですが、直後過ぎて食欲より疲労と眠さが買ってしまいちょっと残してしまったのが悔やまれます。でもとても美味しかったです。
19:40にはホテルにチェックイン。疲れたのでお風呂に入ってから早めに寝ることにしました。
せっかくのスーパーホテルなので大浴場は入っておかないといけません。いい湯でした。
風呂上がりのプリンは罪の味がしますよね。
「肉体疲労時の栄養補給」が必要な気がしたのでリポビタンDの8ってやつも飲んでおきました。「つらい疲れに」って大きく書いてあるやつです。
明日は東京まで30kmちょいの短い道のり。フル充電の自転車で漕げるのでアシスト使い放題とかなり楽そうな気がしますが疲れを残すわけにはいきません。
次回・中山道サイクリング最終回!
つづく。
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