motoryama7011fの鉄ヲタ日記

おでかけしたい

コムスに乗って三河線廃線跡探訪

2019-06-30 01:30:01 | 超小型モビリティ

どうもこんにちは、超小型モビリティ大好きな私はまた乗りに行ってきてしまいました。
初めてコムスに乗りに行ったのが今年3月なのでここ4か月ほどで3回目のドライブです。

開発会社のお膝元ともいえる豊田市で運用されているのがHa:mo RIDEというモビリティ・シェアリングサービス。
市内に60箇所以上設定されたステーション間で乗り捨て利用ができるのが大きなメリットとなっています。


この前高松・小豆島で借りたシェアサイクルと基本的に同じで、専用アプリを落としてクレジットカードに紐づけ、30分前から予約が可能で各ステーションの空き台数を確認できるようです。
シェアリングサービスとして利用するには事前の登録が必要みたいだったので、今回は会員登録なしで利用できるビジタープランで利用してみることにしました。
任意の地点に返却することはできませんが、どうせ駅に戻ってくるのでそこまで困らないでしょう。
10分ごとの料金計算ではなく1,2,4,6時間コースから選択する形式となっています。
今回は4時間コースを選択、2000円とはなかなか良心的な価格設定で助かります。

レンタルを開始して最初に向かったのが豊田スタジアム。普段車に乗らないので駐車場への入り口を探すだけで一苦労だったりしました(汗)


駐車枠がかなーり余るこのちっこさ、かわいい。

今回は見かけませんでしたが、Ha:mo RIDEには2人乗りのコムスも存在しているようです。
ただ、ミニカーという規定から外れてしまうため軽自動車の扱いとなっており、前後に黄色いナンバーが取り付けられているみたいです。


暑かったので猿投駅すぐのファミマで休憩。
窓は開くものの冷房がないのでやっぱり熱いんですよね。風を感じるのは心地よくていいんですけど。
ここもステーションに指定されているので、猿投で乗り捨てということもできそうです(常備という感じじゃなかったのでここで借りるのは難しそう)
基本的には充電設備のあるステーションが常備、それ以外は半ば乗り捨て専用みたいな感じになっているんじゃないかなぁと感じました。

まだ三河線の猿投~梅坪って乗ったことないんで乗りたいなぁとは思っているんですが、今回はパスしました。


猿投から先が三河線山線の廃線区間。まずは1駅目の三河御船駅へ。
駅前は小規模な公園になっており、辛うじて普通車が2台止められる程度の砂利敷きの駐車スペースがありました。
邪魔にならないようになるべく端の方にコムスを止め、駅の散策へ。


猿投方面へ続く線路。立ち入り禁止の柵がされており入ることはできません。
定期的な除草がされているようで、線路が草に完全に覆われるという感じではありませんでした。


こちらが当時のホーム、容易にすり抜けられそうですが一応は柵があるので立ち入らないことにしました。


ホームを別角度から、当時の構内踏切に当たる一の小道は綺麗に整備されていて自由に通れるのがありがたいところです。

さて、次の駅は枝下(しだれ)駅。この駅は国道153号線沿いにあるため駐車場入口を見つけるのが困難で、急に止まったらやばいめうと思い一旦スルー。
次のコンビニで駐車場に入ってルートを見たところ三河御船駅のすぐ近くまで来てしまっていたみたいなので先にそちらへ向かいました。


三河広瀬駅。かなり立派な駅舎が建てられています。




ただ、谷汲駅跡みたいに廃止当時の名鉄デザインの看板が残されていないのは少しだけ残念に感じました。
現在も使われている案内サインなので万人受けする懐かしさではないんだと思いますが、駅の正面に当時の看板がかかっていたりするとよりかっこいい気がするんですよ。紛らわしい気もしますが…


開業当時は出改札業務を行う有人駅だったみたいですが、晩年のレールバス化の頃には無人になっていたようです。


地下鉄の連絡運賃表も残されていました。
鶴舞線の終点が庄内緑地公園だったり桜通線が存在していなかったりとかなり古い印象を覚えます。




三河広瀬駅のホーム。いいなぁ。


恐らく当時からの駅名標。これがいい味出しています。


この駅跡周辺では線路上を歩くことができます。
大部分が当時そのままの状態で残されており、とてもいい雰囲気です。


廃止区間を引き継ぐ名鉄バスを入れて1枚。


駅の方を振り返ると、制限速度の標識も当時のまま残っています。


駅のホームから線路を渡ったところから川へ下る階段があったので降りてみました。
ちょうど橋の対岸の橋脚後ろにあるのがこのあたりの名所「広瀬やな」です。
簗場という竹製の構造物を設置して鮎をとらえる漁法だそうで、今では観光的な意味が強くなっていますがおいしい鮎が味わえるそうです。


超適当な図ですが、川の上流側は水に浸かって下流側は出ているあみあみが簗場。
こうすることで鮎が取れるみたいです。


さて、枝下駅へ戻ることにしましょう。
この車にナビはついていませんが、自身のスマホを取り付ける台があります。
これを使ってGoogleマップのナビを起動させました。
ただ、窓を開けているので音声が聞き取れず何度も曲がるところを行き過ぎたりしたので、ジオコムスで採用している痛いな骨伝導ワイヤレスヘッドホンがあった方がいいのかもしれません。


そんな感じで迷いました。猿投グリーンロード無料区間力石IC~枝下ICを通って行くことに。
高規格ではあるものの自動車専用道路ではなく、有料区間でも原付通行可能なため問題はないんですがコムスで飛ばすのはなかなか。




なんやかんやで枝下駅につきました。駅名標の偽物感が…
とりあえずOfficeの毛筆フォントを使っておけばいいっていうものじゃないと思うんですよねぇ…
勝沼駅跡とかと同じあれを感じてしまいます。惜しいんだよなぁ…

ホームはそこまで古い感じではなく、比較的新しいコンクリート製ですが廃止時の雰囲気がよく残されていて好きです。
線路上には自由に乗れるトロッコ台車が留め置かれています。たのしそう。

さて、残るは終点の西中金駅。足助方面へ伸びる国道153号に沿って東に進みます。

しかし、ここで緊急事態が発生。
電池残量メーターは6マスあるのですが、残り3つになりピーピーと警報音が鳴るようになりました。
残り2つだとかなり危ない状況で路肩に寄せた方がいいとかそういう感じだそうです。はよ充電せねば…

どうでもいいですがDASH村のソーラーカー企画を思い出しました。あんな感じです。


充電スポットについてはGoGoEVというサイトで確認ができると事前に教えてもらっていたので、西中金駅跡近くのセブンイレブン駐車場に車を止めて検索。
ただ、セブンイレブンの片隅にEV充電器があったのでこれでええやんと検索前にそこに車を移動。

…したんですが、充電器の形が見事に違いました。
上のマップでオレンジのアイコンがあるところがセブンイレブンの位置。
オレンジ色アイコンは日産リーフなどの充電に用いられる急速充電器CHAdeMOという規格でした。残念。

ガス欠ならぬ電欠となると大変なことになるので早いとこ充電しておきたいわけですが、幸いにもすぐ近くに100V/200V規格の充電器を設置している場所がありました。




豊田市役所足助支所石野出張所という建物の中に充電スポットが存在しています。






ここで充電させていただくことにしました。ありがたい。
ちなみに充電は無料です、ガソリンと違って充電に時間はかかっちゃいますが無料なのはいいですよね。

役場みたいな施設であるため、周辺にお住いの方々が軽トラとかでぞろぞろと出入りしている場所です。
そんな中、こんな珍しい車でやってきたのでいろいろと話しかけられ注目を浴びたのが面白い体験でした。
「お兄ちゃん、かっこいい車乗ってるね!あーそれレンタルなの~いいねぇ」みたいな感じで楽しくお話させていただきました。

さて、一応施設利用者ではないのでお断りだけしたうえで駅跡まで歩いて見に行くことにしました。


この付近では踏切の標識が今でも残されていました。神社の目の前に踏切があったんですねぇ。






こちらが三河線の終点、西中金駅。




ホームは撮影のセットみたいな素敵な雰囲気が漂っています。


ホームから線路終端があった方を眺めます。
この先、国道153号線沿いに足助へ向かうはずでしたが残念ながらこの先へ伸びることはありませんでした。
足助方面への築堤などについても結構できていて今でも残っているんですが、この時点ですでに3時間経過していたので諦めてここで引き返すことにしました。


名鉄電車の文字が残る看板。


この駅舎から離れた屋根は何なんだと思いましたが、現役当時の動画を見てわかりました。
発車時刻前になると運転手さんがここにあったスイッチを押すことで駅を出てすぐの踏切が動作するようになっていたみたいです。
折り返しを行う駅で駅から踏切までの距離が短いためセンサーのようなもので判定することができなかったがゆえの措置なんだろうなぁと思います。




開業時は電化路線で、合理化のためディーゼル化されたのちも架線柱はそのままにされていました。現在も立派に残されています。


途中の区間からは線路がそのままの状態で残っていてすごくよかったです。このカーブ、最高。


そんなわけで40分ほど西中金駅跡を見学し、石野出張所へ戻ってきました。
電池メーターは2つほど回復していました。


あとは駅まで帰るだけです。
それでも道に迷ったり、最短ルートで検索したら堤防道路を通る羽目になってうわああぁぁぁってビビったりしました。


駅まであと3分くらいのところで電池メーターが3から2になってピーピー言い続けるのでやっべぇと思いましたが何とか電欠せずに戻ってこられました。


今回の走行ルートがこちら。無駄が多すぎます…


特に、この枝下駅を行き過ぎたのに同じ道を行きたくないからと川の対岸を行ったつもりが曲がり損ねたムーブメントが無駄すぎますよね。
川沿いのドライブ楽しかったのでまあいいですけど

さて、今回乗って思ったことについてまとめさせていただこうかなぁと思います。

・やっぱりコムスはかわいい(確信)
・鳥取のジオコムスはトルクアップされていたのを痛感した。
 (豊田大橋のあたりとかあんまり加速しなかったです…)
・4時間も借りるとなると電池の問題が出てくるのを実感した。
・道を間違えるな、それか覚えろ
・エアコンが欲しい、やっぱ暑い。
・充電器は1つじゃない、少なくとも3タイプある。
・行きづらい廃線跡巡りにはちょうどいいサイズ感。
・足助方面の未成線とか鞍ヶ池に行っても面白そう。
・かなり注目をされるので運転してて楽しい。
・やっぱりコムスはかわいい(再確認)



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網干なぎさ公園の工場夜景

2019-06-29 09:09:27 | 日記







加悦SL広場に行った後、城崎温泉でひとっ風呂浴びて来まして。




城崎からはまかぜ号で南下。姫路につきました。

時刻はまだ19時、新快速に乗れば余裕で草津に帰ることができますが姫路に宿を取りました。




宿に荷物を置いてきてから山陽姫路駅へ。
種別灯がLEDになったみたいで、下部の灯具がすごく明るくなっています。顔の印象が変わりますねぇ。


飾磨で乗り換えて網干線の終点、山陽網干へ。


夜の支線駅終点、このがらんとした雰囲気がよかったです。


この駅から南に進むと、海沿いに網干の工場群が並んでいます。山陽網干からなら徒歩20分程度です。
工場夜景がどんなものか気になって姫路に宿を取ったのでそれなりのものじゃないと宿代が無駄になってしまいます。期待しつつ南へ。


ここはダイセルという工場だそうです。なぎさ公園の少し手前、住宅地と工場敷地の境界にある遊歩道から撮影。
影絵っぽくクレーンなどのごちゃごちゃしたのが撮れてとてもかっこよかったです。


そしてこちらがお目当ての網干なぎさ公園、工場だらけの地に急に現れる広大な公園です。
目の前にそびえる煙突が大迫力です。




このメインな煙突、見やすいように公園内には「見晴らしの丘」が整備されています。これはかなり助かりました。
また、見晴らしの丘にはいくつかの大きな岩が立っています。意図は分からないですが、三脚を持ってきていない私的にはいい置き場所になってよかったです。


暗くて分かりづらいですがこのくらいの高さがあります。周辺の木々は軽くかわせる高さがあるので非常にありがたいです。


そのあとは網干海浜大橋へ移動し、今度は西側の工場夜景が海面に映る感じを撮影して帰りました。
あんまり知られていないのかなぁと思いますが、姫路に宿泊することがあればぜひ寄ってみてほしいなぁと思いました。

次は水島コンビナートの夜景とかも見に行ってみたいですなぁ…



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スーパーレールカーゴG20記念号を撮りに

2019-06-28 23:20:26 | 日記
こんにちは、いろいろと書きたい記事が溜まっちゃっているのですが話題がフレッシュなうちに今日の出来事を先に記事にしようと思います。

きのうTwitterで話題になっていて初めて知ったのですが、なんか遅れているわけでもないのに白昼堂々スーパーレールカーゴが走っているようです。
G20大阪サミットの開催に合わせ、阪神高速などでは交通規制が敷かれていますが恐らくその兼ね合いでサミット期間中は日中運行の臨時列車扱いに変更されていたみたいです。

スーパーレールカーゴといえば、日本の貨物列車で唯一の電車列車で東海道本線を歴代最速で駆け抜ける佐川専用特急貨物です。
普段は深夜に出発して6時間で東京大阪間を駆け抜け早朝に到着できるようにダイヤ設定されているため、明るい時間帯に写真に収めることはかなり困難といえます。


こちらは大昔にレールカーゴを撮るためだけに日の出が早い時期に環状線野田駅付近に宿を取って狙った時のもの。
明るく見えますが時刻は5:20頃。これでも明るさがやや不足してピント甘くなっちゃってますよね…難しいところがあります。






そしてこちらは琵琶湖線で大幅遅れが起きた日の朝7時ごろに、同じく下りの貨物列車を待たせて駆け抜けていったときのもの。
同じ貨物列車の中でもスーパーレールカーゴをはじめとする1企業が貸切するものは最優等で運行されるのが常で、この時も運転再開がされたら真っ先に通されていました。
その他には福山通運やヤマト運輸なども列車単位で貸切って最優等貨物を運転していますがそちらは一般的な機関車牽引型。これらもなるべく優先的に運転されている印象がありますがその中でもスーパーレールカーゴは別格という感じです。
朝ラッシュなどで大きく遅れているとき、貨物列車はとりあえず無視され平気で3時間とか放置されたりするのですがそんな中でもこの列車を最優先で通すということから凄みが伝わるかなぁと思います。


下り東海道線内ではサンライズと近い時間を走っているので大きく遅れているときはこの2列車がほぼ続行で見られる印象があります。


さて、そんなわけで基本的には深夜しかお目にかかれない貨物の最優等列車が白昼堂々走行するわけで、各地で盛り上がっていました。
時間的に今日の16時ごろの下り列車は撮影ができるようだったので南草津駅へ行ってみました。10名ほど待機されている方がいて思ったより多いなという印象。
土曜日29日までこのダイヤが維持されるらしい、とTwitterには書かれていたので明日は更に各地で賑わいを見せそうです(笑)


どうやら琵琶湖線内で線路内立ち入りがあったようで普通列車がやや遅れて下ってきました。

あれ、待ってあれちょっとあれ…


うおおおおおぉぉぉ!

草津から複々線になるタイミングで後続のレールカーゴが追いついてぴったり並走して来ちゃったみたいです。無念。

ただ、この列車はこの後膳所駅で30分ほど停車するみたいなので大津へ先回りすることに。
普段は退避なんて一切せずぶっ飛ばすのですが日中はそんな感じで飛ばせるダイヤが用意されていないみたいで余裕のある走り方をしています。


駅で撮るのもあれなので適当に沿線でよさげなところを探すことに。
膳所~大津間は山越えに向けやや高台を走るので街の景色を絡めて撮影できるかなぁという期待を込めて。

ついたのがこちらの踏切付近。インカーブで背後にはびわ湖大津プリンスホテルが入るのがなかなかよさみ。


貨物列車は外側線走行なので若干構図に迷いが出ましたが、思ったよりいい感じに撮れたんじゃないでしょうか。
さっきみたいに隠されちゃうこともなかったので満足です。
てっきりすべて佐川ヘッドマークが貼りつけられているものと思っていましたが、ついていないお顔でちょっとびっくりしました。


最後部はマーク付きでした。よいですなぁ。


さて移動するかと思ったところでまた踏切が鳴ったので待ってみると、後続の貨物列車が原色のPFで思いがけない副産物でした。


大津膳所間は駅間が短く、ちょうど間くらいまで歩いてきていたので折角なら大津市街地をブラブラしてから帰ることにしました。




びわこ。きれい。




いつでも行けると思ってずっと来れていなかった大津の琵琶湖沿い「遊びの森SL公園」に保存されているC57貴婦人を見てきました。
琵琶湖のすぐ近くで塩害とか大丈夫なのかなと思いましたが、そういえばこれ海水じゃなかったですね…




屋根付きで非常に綺麗な状態で保存されています。
各部銀の色差しがされていてロッドには赤色が入れられており、現役当時というよりかは梅小路っぽい仕様になっています。かっこいい。




背後を見ると「関西交通機械KK」の文字がありました。
調べてみるとこれは現在のJR西日本テクノスというJR西日本の関連会社で、車両工場機会のメンテナンスや新型車両の機器を開発、車両のリニューアル工事などを行っている会社だそうです。
なるほど、それならなんとなく補修されて謎な色に塗られているSLよりしっかりしていることや梅小路っぽいのにも納得がいきます。

そんな感じで帰りました。
明日もレールカーゴ狙いに行こうかなぁ…?


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加悦SL広場の車両観察

2019-06-21 16:10:03 | 旅行

与謝野駅から自転車でやってきました、加悦SL広場の様子をご紹介します。


駐車場入口にはアーチ鉄橋を渡る機関車のモニュメントがありました。


駐車場の片隅には京都市電のいわゆるN電が保存されていました。


こちらは、南海の電車みたいですね。


南海の車両と繋がっているカフェトレイン(閉店済)は東急(旧)3000系から改造された客車サハ3104。
数年で用途廃止となり、晩年は側板を取っ払って休憩室として使用されたもののカフェトレインにする際に再度板をはりなおしたそうです。
そのため、屋根と床下を残して総とっかえしたような形でかなり印象が異なっています。

東急(旧)3000系列といえば十和田観光電鉄や名鉄に移った車両については知っていましたが、まさか電車から客車に改造された挙句オープンカーにされてカフェ車両にされて今ではよくわからない形態で置き去りされています。


SL広場駐車場から見えるこちらはキハ08系。
客車改造の気動車の先駆けといえる車両で異様な形状が面白い車両です。
旧型式キハ40系と言っていたものの、万能新型気動車(新)キハ40系に譲る形で改番しています。


ここから眺める車両たち。後で見に行きましょう。




入口手前に止まっているこちらはキハ10系。
それまでの気動車は自動車と同じギアミッションを採用しており、1両あたり1人の運転手が必要な構造で連結運転に不向きでした。
2両以上で運転する際にはブザー合図を送りあって同時にギアーを入れるというめんどくさい構造を採用していました。
しかし、車内で発電し電気モーターを回す電気式では1両当たりの重量が大きくなるというデメリットがあり日本では広まりませんでした。

そんな中、トルクコンバータを採用することで液体式ながら総括制御ができるようになったディーゼルカーの革命児といえるのがこのキハ10系です。
連結運転に対する支障がなくなったため、今まで2両程度のローカル線にしか使えなかった気動車が長編成列車に使用可能になり、急行にも投入されるようになりました。


さて、入館します。
400円で館内見放題、多くの車両で車内も入れます。


入ってすぐの場所で屋根付きで保存されているのは2号機関車。


東海道本線の関西地区で初めに開業したときに導入された機関車が払い下げられてここまで流れてきたという車両で、現在は重要文化財に指定されています。




当時の客車は英国の影響を大きく受けており、トロッコ車両のように扉から乗り込むスタイルです。
また、外開きの扉が時代を感じます。






こちらは鉄道省形式1260形機関車。後ろには荷物緩急車もついています。
今の木次線の元となった簸上鉄道(ひかみてつどう)が発注した機関車だそうです。
旅客輸送に徹した2号機関車と違いこちらは主に貨物輸送に用いられ、大江山鉱山から岩滝工場へのニッケル鉱石輸送に充てられていたみたいです。


メインとなるこの2両の機関車。博物館明治村に近い雰囲気です。


103というプレートのこちらは鉄道省形式1045形機関車の同形機。




アメリカのポーター社製の小型機関車で特徴的な名盤が残っています。
地方路線の小型機関車として多く輸入されたポーター機。小さな動輪とずんぐりした車体がいいですよねぇ。


太陽がまぶしくて被写体が黒いのもあって白飛びしちゃってて申し訳ないのですが、奥に止まっているのは貴婦人C57とC58






メインの省式機関車に比べ結構錆が浮いちゃっています。維持は大変そうです…


驚いたのはこの投炭練習模型。
「燃焼効率!」とかいいながら筋肉痛になるほど体力を使うあれですよね。


転車台を囲んでいろいろな車両が並んでいます。
加悦SL広場という割にはSLに限らず多くの車両がほそんされていて見どころがかなり多いのがいいですね。


山口県の船木鉄道が発注したキハユニ51形。


ユニというだけあって郵便車マークが表示されています。


運転席も車内も自由に入れるのは大変助かります。
結構古そうな運転台、狭いという印象もありました。




客室を抜けると郵便荷物室がありました。
郵便室らしい小分けの棚がみられるのも面白いところです。




ローカル線に特化した感じのコンパクトなディーゼルカー。
デッキにミルク缶とか自転車とかを積んだらいい雰囲気になりそうです。


隣にある客車と車掌車も見に行くこととしましょう。




加悦SL広場に保存されていると聞いていたので楽しみにしていたヨ2000形。
形式名からしてヨ1000形の次の形式な雰囲気がしていますが、最初の車掌車はそこら辺にあった貨車を改造したものなので初めから車掌車としての用途で製造されたのはこの車両が初となります。




国鉄若松工場で製造され西舞鶴客貨車区で使用されていた車両。
基本的な構造はヨ3500やヨ5000などと同じスタイルですが、デッキ仕切り板がなくパイプなのが特徴的です。


車内の構造はのちの車掌車とほぼ同じ。
くじゅうエイドステーションで宿泊したワフ29500形とほぼ同じものを使用しているようで、最初から完成されたスタイルだったのが伺えます。




ブレーキ関連の装置もほぼ同じです。


最近塗りなおされたのでしょうか、綺麗な姿が見られて満足でした。




ハ10形客車が隣に保存されています。


ダブルルーフの美しい古風な客車。非常に美しく保存されています。


車両の銘板を見ると梅鉢鐵工所と書かれています。
聞いたことがないなぁと思いましたが、その後の帝国車輌、そして今でいう総合車両製作所につながるメーカーだそうです。


カトーくんとかいう小型機関車。かわいい。


こんな感じですが線路の構造は最新のものを採用しているみたいです。




キ100ラッセル車が置いてあります。こちらは高山駅付近で保存されているのを見たことがあるのでそこまで珍しいものとは思っていませんでした。


ただ、こちらの素晴らしいところは車内に入れちゃうことです。




いろいろと難しそうな機器がたくさん置かれていました。


車内には排雪列車のダイヤが当時のまま置かれていました。




車両先頭の運転席、おっと間違えました。操縦席というべきでしょうか。
あくまでこの車両は排雪に特化した構造なので運転関連の機器は存在せず、後ろから機関車に押してもらいます。
ここにあるレバーは除雪用ウイングの動作用のものみたいです。


運転関連の機器は存在していませんが、列車の先頭に立つことになるため緊急停車が必要になった時のために非常弁だけが供えられていました。


一段高い操縦席から背後を見ると、車内はだいぶガタガタしています。
ここから2段ほど降りて椅子部分に降りてもそれより後ろに行く際にまた一段段差がある構造をしています。

写真から見てわかるかなぁと思いますが、左右に備えられた除雪用ウイングを動かすための装置が中央に置いてあるので車内の移動がめんどくさい構造になっています。




外から見た除雪ウイングと形式表記。かっこいい。




やっぱり除雪車は前から見るほうがかっこいい気がしますが、後ろのゴツゴツした構造もいいものです。


転車台の脇から先ほどの車両たちを。この角度だとまだ白飛びが抑えられて写真映えはする感じでした。




動態保存車キハ101形。やはりきれいに保存されています。




貨車の中でも特にきれいだったのがこのワブ1形。こちらも最近整備された雰囲気があります。




輪っかを2つつなげたマークを掲げているこちらは日本冶金工業のディーゼル機関車。
ほかの車両と比べて新しい気がしました。


おそらく加悦SL広場で最も新しいと思われる除雪モーターカー。これは、保存なんですかね…?




先ほど駐車場からも見たキハ08.


この角度から見るとやっぱり客車っていう印象があります。


樹木に隠れてしまいますがキハ10との並びも展開されています。
この2両は特に保存価値の高い気動車だと思っているので出来たらきれいに整備してほしいなぁと思いました。


加悦鉄道晩年の車両同士の並び。往時の給油タンクも保存されているのが雰囲気出ていいものです。




まあ後はもう一周まわりを見て回ってきました。かっこいい。












入口の駅舎の中にはレールや当時の部品も数多く展示されています。




そんな具合で楽しい施設でした。
どうしても屋外展示なので痛みが目立つ車両もありましたが、定期的な修繕が行われているみたいでこれからも頑張ってもらいたいなぁと感じました。


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加悦SL広場へサイクリング

2019-06-21 00:16:43 | 旅行

さて、今回は前々から行きたいなぁと思っていた加悦(かや)SL広場に行ってきました。
京都府内ながら結構遠くてなかなか行く気にならなかったんですよねぇ…
朝のきのさき1号で福知山へ、その先京都丹後鉄道の特急たんごリレーで与謝野駅へ向かいます。

始発列車ははしだて号との分割はなく、単編成の4両。
合造車クモロハがありグリーン0.5両、指定1.5両、自由2両の構成となっています。
福知山方面への始発特急なだけあって自由席は結構埋まっていました。8割くらいでしょうか。

自由席2両だけなのに車掌さんが2名乗務されており、そんないらんやろと思っていましたが検札の様子を見ているとかなり時間がかかっていました。
どうやら、特急券を購入していない人がそこそこいるのに加え、ICカードで乗車し福知山・城崎温泉方面へ向かおうというお客さんが非常に多いみたいでした…
そのたびに乗車券を現金発券してIC取り消しの証明書を発券して、また京都とかのIC使える駅に戻ってからこの証明書で取り消してもらってなーと説明されているわけで…ご苦労様です。


福知山駅で京都丹後鉄道に乗り換えます。
特急たんごリレーの丹後の海号。前から乗ってみたいなぁと思っていたんですよねぇ。


右に止まっているこちらは今年5月18日からデビューした新型車両、KTR300形。
登場してまだ1か月経っていない新型車両、ぴかぴかでかっこいい。
新潟トランシスの標準車体そのままかと思いきや、前面角をトリムした角ばった形状にアレンジしているのがいいですね。
ライトも白い正方形のところしか発光しないのでライトとしての性能だけ考えたらもっと小型にできるところ、目としてこの形状にデザインされているのはとても好きです。
極限まで小型化すれば神戸市営地下鉄新車みたいに豆粒にできるんだとは思いますが、あれはなぁ…

今回乗るのは左のKTR8000形。はしだて号として京都に乗り入れてくる運用にも乗ってみたかったのですが時間的都合でたんごリレーとして乗車。


宮津駅から進行方向をかえ、天橋立・網野へ向かいます。
座席転換をしたいところですが、8割近いお客さんが後数分の天橋立で降りていくので座席を転換する気がないみたいです。
しゃーないので天橋立を出てガラガラになってから転換。


自由席側はフリースペースもあるのでそっちに行くのも楽しいと思います。
天橋立過ぎたらかなり座席が空くので移動し放題ですし。
KTR8000形ですが、フリースペースのある側の運転席は展望がしやすい半室運転席になっているみたいです。




青い車体をギラリと光らせて去っていきました。見た目はJR九州のD&S列車ですよねぇ。かっこいい。




野田川駅から改称された久美浜駅で下車。
今回目的地としている加悦へ向かっていた加悦鉄道線はこの駅から分岐していました。


この駅でレンタサイクルを借りて加悦へ。
どこで借りればええんやと少し悩みましたが、駅のきっぷ売り場で借りるんですか。


与謝野駅のちょうど裏側、自転車だと踏切まで行って戻ってくるためちょっと遠回りになります。
廃線跡サイクリングロード上には昔の駅の跡である旨の看板が立っています。
加悦鉄道が出ていたころのここの駅名は丹後山田駅。野田川駅より前の名前ですか。

JR西日本から北近畿タンゴ鉄道に移管されると同時に野田川町の中心駅ということで改称。
その後WILLER TRAINSに移管の際には野田川町は加悦町、岩滝町と合併し与謝野町に名前が変わっていたので合わせる形で改称しています。


ここからまっすぐ伸びる加悦鉄道廃線跡。
全線にわたってサイクリングロードとして整備されています。


1駅目の水戸谷駅、この角度から見ると駅っぽいですよね。




こちらが水戸谷駅跡地にできた休憩所。


今回借りている自転車がこちら、200円で借りてきました。
サドルが低くギアはなくもちろん電動アシストもない仕様ですが、加悦鉄道跡地は基本的に平坦線なのでそこまで困ることはありません。


私鉄なので駅間は1km程度と細かく設定されています。


サイクリングロード上に新たに整備された勾配標。雰囲気が出る演出でとてもいいなぁと思います。


次の駅は加悦谷高校前、いわゆる請願駅です。
当時の写真が掲げられていますが、ザ・仮乗降場っていう感じの簡易なホームが素敵です。


廃線跡の西側には住宅地がありますが東側は田んぼが広がります。こんな雰囲気の中サイクリングできるのは最高ですよ。


ずっと直線だった配線後はここで緩やかに左カーブを描きます。
鉄道基準でいえばそこまで大半径ではないのですが、サイクリングロードとしてはかなり緩やかなカーブになっています。
また、この画面右手に見える住宅がどれも勝手口側を向けているのがお判りでしょうか。
今では遊歩道ですが昔は線路があったところなので、柵が設けられていたり大きな段差があったりするのが見て取れます。


三河内口駅。


きっぷを委託販売していたものの、急に辞任しちゃうもんだからも待ったんですわといったエピソードが紹介されています。




丹後三河内駅。さっきと背景が大して変わってませんね。


ここの駅は当時の駅舎があった区画が今でもきれいに残っていました。
ちょうど手前の草が生えているところに駅舎があった感じみたいですね。




そして終点の加悦駅に到着です。
左にカーブを描いていますが、当時は貨物側線が多く比較的広い敷地を有していたためその外周をなぞっているようです。
このあたりから直進し、画像右手の商工会の前をゆく道とサイクリングロードとの間がすべて加悦駅構内だったっぽいです。
跡地の多くは与謝野町加悦庁舎として活用されています。




腕木式信号機とともに保存されている当時の加悦駅舎。
土日のみ資料館として公開されています。平日に行ったので外から眺めるだけですが当時の駅舎をこうやって保存してくれているのはいいことですよね。

サイクリングロードに戻ります。
先ほどの加悦駅跡看板を紹介する際「終点」といった割に、看板左側には大江山鉱山の文字があります。

加悦から先、SL広場のある大江山鉱山駅跡までは貨物専用線となっています。
また、路線の反対側にも貨物船は伸びており、丹後山田駅から日本冶金岩滝工場までの間でも貨物輸送が行われていました。

元々この加悦鉄道は特産品の丹後ちりめんの輸送を主として開通したのですが、開通後15年ほど経ったころに大江山ニッケル鉱山での採掘が開始されます。
そこで、加悦鉄道線の両端から貨物線を伸ばすことで鉱山から海沿いで資材調達に長けた工場までの輸送を行うことになるわけです。




そんな鉱山へ向かう貨物線へ向かっていくとすぐに、転車台跡を発見。
転車台自体はこれから向かう加悦SL広場に移設保存されているのですが、この場所に転車台があったということをこの看板が伝えてくれているわけです。


また、粋な計らいというべきでしょうか。加悦庁舎併設の建物内のエントランスに当時の転車台をイメージさせる意匠が取り入れられています。


加悦駅構内を抜けてすぐ、当時の踏切の跡がわかりやすく残っている箇所がありました。


ガーター橋もそのままなサイクリングロード、いいっすねぇ。


大江山鉱山の鉱石輸送を目的とした貨物線なので途中駅はないのですが、桜内駅という看板を発見。
貨物線としての用途がなくなったのちに地方鉄道線旅客営業免許を取得し旅客営業を行おうと準備していたものの、バス路線が並行しているため不要と判断され一度も営業することなく書類上廃止された「幻の駅」だそうです。




ここまで最大でも10‰程度の勾配でしたが、最後の最後で28パーミルの急勾配…
距離自体は大したことないのですが結構険しいです。
加悦SL広場の敷地を造成するうえでこのあたりのサイクリングロードも同様にかさ上げされている可能性があるので現役当時のこんな急勾配だったかはわかりませんが。


看板が見えてきたら目的地はすぐそこ。
大江山鉱山駅跡地付近にある加悦SL広場に到着です。


この先の模様は記事を分けようかと思います。
思っていたより展示車両が豊富でさらっと流せる量ではなさそうなので。



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