ビルボード・チャート日記 by 星船

1970年代から80年代にかけての特にビルボードのチャートを中心に、洋楽を愛する皆さまにお届けするブログです

ビルボード 全米 Top40 1985年11月16日付 ティアーズ・フォー・フィアーズ Tears For Fears - Head Over Heels

2021-11-14 22:44:09 | 1985年ビルボードTop40
1985年11月16日付ビルボード All American Top40、この週も1位の交代がありました、ついに6週連続の1位交代、いつ以来でしょうか?70年代の半ばには1位がコロコロと変わる時期もありましたので、その頃以来でしょうか?
5位から上がってのいきなりの1位はStarshipの"We Built This City"。Starship、ルーツは60年代のJefferson Airplaneまでさかのぼります。その後、1974年にJefferson Starshipとなり、さらに1984年、ジェファーソン・エアプレイン創設メンバーのポール・カントナーがバンドを去ったことにより、Starshipとなりました。Starshipとしては初めてのヒットですが、Jefferson Airplane時代の最高位5位の"Somebody to Love"、Jefferson Starship時代の最高位3位の"Miracles"と合わせて3曲目のTop5ヒット、グループの長い歴史を経ての初めてのNo.1です。

2位は4位からアップ、Glenn Freyの"You Belong To The City"。Glenn Freyですが、もちろん皆さんご存知、The EaglesでDon Henleyなどとともに、ボーカリスト、ソングライター、ギタリストとして活躍し、イーグルス活動停止後、ソロではこの曲で6曲目のTop40ヒット、最高位2位の"The Heat Is On"に続く2曲目の2位を記録するヒットになりました。この曲、1位のJan Hammerと同じくテレビドラマ『特捜刑事マイアミ・バイス』サントラ収録曲です。
3位は1週のみの1位からダウン、Jan Hammerの"Miami Vice Theme"。Jan Hammerですが、チェコスロバキア出身のプロデューサー、ピアニスト、キーボードプレイヤー。テレビドラマ『特捜刑事マイアミ・バイス』のテーマ曲のこの曲で初めてのTop40ヒットがついにNo.1獲得です。
4位は3位からダウン、Tears For Fearsの"Head Over Heels"。イギリス出身のデュオTears For Fears、アメリカでの初ヒット"Everybody Wants to Rule the World"、続く"Shout"と、2曲連続の1位を記録、さらに続いてシングルカットされたこの曲で、3曲連続のTop3ヒットとなりました。
5位は2位からダウン、1週間ですが1位を記録、Stevie Wonderの"Part Time Lover"。Stevie Wonderですが、もちろん皆さんご存知のソウル界の、いや音楽界のスーパースター。デビューは60年代、早くも63年には"Fingertips – Part 2"が初めてのNo.1ヒット、その後も数多くのヒット曲を重ね、この曲でなんと9曲のNo.1、14曲目のTop3ヒットになりました。

この週4位はTears For Fearsの"Head Over Heels"。最高位はこの前週の11月9日付の第3位。年間チャートは60位。この年の年間チャートでは、7位に"Everybody Wants to Rule the World"、20位に"Shout"、そしてこの曲が60位と、アメリカでは実質的なデビュー年度でありましたが、大活躍でした。

Tears For Fearsですが、イギリス出身の4人組シンセポップ・ロックバンド。デビューは1981年で、まずはシングルがイギリスで大ヒット、1983年にリリースしたファーストアルバム『The Hurting』もシングルに続いて大ヒット、イギリスではいきなりの1位獲得となりますが、残念ながらまだアメリカでは人気が出ませんでした。

アメリカでのブレイクはセカンドアルバムの『Songs from the Big Chair』。このアルバムからアメリカでのファーストシングルカット曲"Everybody Wants to Rule the World"で、アメリカでの初めてのヒットがNo.1を獲得、日本を含め全世界での大ヒットになります。
"Everybody Wants to Rule the World"についてはこちらの記事をご覧ください→→→

"Head Over Heels"ですが、アルバム『Songs from the Big Chair』からの3曲目のシングルカット曲。曲の作者はメンバーのRoland OrzabalとCurt Smith。この二人がバンドの中心メンバーですね。

そしてこの曲のリードボーカルをとっているのがRoland Orzabal。
Tears For Fearsですが、このグループの特徴は、Roland OrzabalとCurt Smithの二人のボーカリストがいるということでしょう。
力強くもあり、また繊細で穏やかなボーカル、この二人のボーカリストがTears For Fearsのサウンドを作り出しています。
初めてのヒット"Everybody Wants to Rule the World"のリードはCurt Smithで、"Shout"のリードはRoland Orzabal。そしてこの曲がRoland Orzabalで、3曲の大ヒットを記録しました。


今週 先週 song / artist
1 5 WE BUILT THIS CITY / STARSHIP
2 4 YOU BELONG TO THE CITY / GLENN FREY
3 1 MIAMI VICE THEME / JAN HAMMER
4 3 HEAD OVER HEELS / TEARS FOR FEARS
5 2 PART TIME LOVER / STEVIE WONDER
6 7 SEPARATE LIVES (THEME FROM WHITE NIGHTS) / PHIL COLLINS & MARILYN MARTIN
7 11 BROKEN WINGS / MR. MISTER
8 12 NEVER / HEART
9 9 BE NEAR ME / ABC
10 10 LAY YOUR HANDS ON ME / THOMPSON TWINS
11 16 WHO'S ZOOMIN' WHO / ARETHA FRANKLIN
12 14 YOU ARE MY LADY / FREDDIE JACKSON
13 8 TAKE ON ME / A-HA
14 6 SAVING ALL MY LOVE FOR YOU / WHITNEY HOUSTON
15 19 LOVE THEME FROM ST. ELMO'S FIRE / DAVID FOSTER
16 13 ONE NIGHT LOVE AFFAIR / BRYAN ADAMS
17 21 ONE OF THE LIVING / TINA TURNER
18 29 ELECTION DAY / ARCADIA
19 25 SLEEPING BAG / ZZ TOP
20 15 LOVIN' EVERY MINUTE OF IT / LOVERBOY
21 24 SOUL KISS / OLIVIA NEWTON-JOHN
22 28 ALIVE & KICKING / SIMPLE MINDS
23 31 I MISS YOU / KLYMAXX
24 35 PARTY ALL THE TIME / EDDIE MURPHY
25 30 PERFECT WAY / SCRITTI POLITTI
26 26 SO IN LOVE / ORCHESTRAL MANOEUVRES IN THE DARK
27 18 I'M GONNA TEAR YOUR PLAYHOUSE DOWN / PAUL YOUNG
28 17 FORTRESS AROUND YOUR HEART / STING
29 20 OH SHEILA / READY FOR THE WORLD
30 23 AND WE DANCED / HOOTERS
31 37 SISTERS ARE DOIN' IT FOR THEMSELVES / EURYTHMICS AND ARETHA FRANKLIN
32 40 SAY YOU, SAY ME / LIONEL RICHIE
33 38 WRAP HER UP / ELTON JOHN
34 36 GIRLS ARE MORE FUN / RAY PARKER JR.
35 39 RUNNING UP THAT HILL / KATE BUSH
36 42 SMALL TOWN / JOHN COUGAR MELLENCAMP
37 43 OBJECT OF MY DESIRE / STARPOINT
38 44 TONIGHT SHE COMES / CARS
39 22 LONELY OL' NIGHT / JOHN COUGAR MELLENCAMP
40 45 WALK OF LIFE / DIRE STRAITS

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32 コメント

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頭から かかと まで (音時)
2021-11-14 22:55:29
http://neverendingmusic.blog.jp/archives/30754518.html
この曲は“Funny how time flies. ”時が経つのはなんて早いんだ…と面白い終わり方をしていました。
 “頭から かかと まで”というイディオムは転じて、きみに首ったけ、のような意味になるようです。リサリサ&カルト・ジャム“Head To Toe”で“頭からつま先 ”ですが同じ意味でしょうね。
Go-Go's の同名異曲もありました。この曲は邦題がなかなかおもしろかったです。
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Unknown (太ったボンジョビ ( ・∀・))
2021-11-14 23:35:32
最初聴いたときには「なんだよこれ、舐めてんスか?」でありまして、印象的なイントロではありましたが良い曲とは思えなかったし、おまけにアルバムだと後ろと繋がってるし、放っておいたもんですよ。
でも89年でしたかね、ソーイングがエモーションタプリでヒットしたときに「4年かかったのか?」と思いつつ思い出した曲はこのヘロバヒーズでありました。
ルールやシャウトよりいいじゃないか!とカラオケの先輩からもホメられちゃって、オマケに比国の♀️からも「一番スキィ❤️」と言われちゃ~頑張れますよ。
もっとも中ヒットに終わった、次の「マザーズトーク」も彼らぽさはあって、結構好きでありました。
ちなみにシャウトが夏に紹介なかったのはこの曲待ちだったということですかね?還暦です!シャウトも良い曲なんですけどね、哀愁も漂いまくりだし、プログレぽいですが。
いやー、しかし⭐⛴️さん、とうとう🌠⛴️が👀‼️でありますね、感無量、スマイル無料、田村亮ですね!
5位→1位なんて最近なかったでしょ?脳内検索ですが「愛と青春の旅立ち」くらいまで遡りますか?ちょっと急な奪取ですよね?これは来週が楽しみであります。(安パイさん先走り汁を垂らしてしまいました、ごめんなさい😫😫😫ヒイー)
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Unknown (240)
2021-11-15 06:53:49
おはようございます。
Tears For FearsののHead Over Heels、あまり記憶になかったのですが、聴いてみて何となく覚えてました。
でも渋い曲ですよね。これも前作からのヒットの余韻とMTVの力のおかげでしょうか。MVを見ていると、この曲の世界観が分かるような気がします(でも曲だけ聴くと、あまりインパクトないかなあ)。
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Unknown (安先汁…)
2021-11-15 07:16:15
イャ~イ…イャ~イ…先汁っている自覚なんて…ナイモン!。チャ~トリスニング未経験者が記されてるワードやMVに瞬間化学反応すると…こうなるんだがや。でだ、80sのヘッド・オーバー・ヒルスも良いが、70sのヘッド・オーバー・ヒルス(バンド名)の『ろーど・らんな~』も召し上がれ。歴史あるアメリカン・ハード・ロックの幕開け時代。グランド・ファンクやマウンテンとかたを並べた?…ウニャ~…それは無理があるかな(笑)。でも当時、まだ数少なかったアメリカン・ハード・ロック・バンドの夜明け。元祖、ハードの一発屋だかや!
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Unknown (blackmore1207)
2021-11-15 07:42:02
おはようございます。
心理学者のアーサーヤノフの言葉「恐れには涙を」をグループ名にし.ヒネリの効いた独創的なサウンドはある意味のプログレの世界に通ずるかと言えるのではない思います。
大ヒット「shout」と「Everybody Wants To Rule The World」は社会問題を抱える現代社会を鋭く描いた曲なのに口紅のCMに使われていたのは日本くらいでしょうか?
クリムゾンの曲もペプシに使われてましたし(笑)
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Unknown (安先汁…(ナンカバッチくねえか…))
2021-11-15 08:31:58
74~5年になると、既にブリチッシュ・ロックは終末飢💀を向かえていた。もう、やる事をやりつくしてしまった感が…プンプン臭ってた。終末期を向かえた者が、いくらあがいても仕方無いべぇ~!…と見切りをつけた私は…一気にアメリカン・ロックにのめり込んだ。と云うか。ハード・ヘビーとコッテリとしたクラシカル・バラッドロックのグルーヴ感を探し求めて…お芋ほり作業をおっ始めました。ヘッド・オーバー・ヒールスは、そんな時見付けた、ワンクリックバンド…だよ~ん。
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Unknown (太ったボンジョビ σ(´・ε・`*))
2021-11-15 12:21:05
これはすみませんでした。
汁男さんの仰せの通り、チャートのリアルタイマーでなければ、先の予測など出来ませんよね。
それを「速~い❤️」だの「もう……出してくるの?」とか詰問しては行けませんでした、自由な意見こそが楽しさをもたらしてくれるわけで、最も必要なことを❌にしようとした私が浅はかでありました。ごめんなさい😫。
ただこないだのライオネルではないですが「もったいないっスよー」というのもあると思うのです、ましてこちらには
「よしよし、もっと拡げてあげようね❤️」なみなさんの集まりですしね。
⭐⛴️さんもかなり寛かなのですが、やっぱり営業妨害しちゃ、筆が鈍ると思いますもの。
ですので、今後も「おっとそれはちょと、やや、早いわ」の声は挙げさせてくださいませ。まあ1年先とかなら問題ないスよね。
勝手な仕切りしましてすみません、またご意見出ましたら従いたく候うであります。
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面白い終わり方 (星船)
2021-11-15 20:44:17
音時さんこんばんは。
“頭から かかと まで”→「きみに首ったけ」ですか。なかなか面白い歌詞、終わり方の曲でした。
The Go-Go'sの"Head Over Heels"とは、同名ながら似ても似つかぬ、感じも全く違う曲でした。邦題は…?全くわかりませんでしたです。
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穏やか系 (星船)
2021-11-15 20:48:48
太ったボンジョビさんこんばんは。
この曲をカラオケで、褒められるくらいにですか、驚きです、が、穏やか系の曲で、どちらかというと歌いやすいでしょうか。
イヤー”!この週はねぇ、ホント嬉しい週でしたよ。5位→1位ですよ。奇跡です。来週になるかどうか、記事を書くのも楽しみです。
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渋いところが (星船)
2021-11-15 20:52:20
240さんこんばんは。
この曲"Head Over Heels"ですが、実は"Everybody Wants to Rule the World"と並んで大好きな曲なのですよ。メロディアスで印象に残っていました。
渋い曲ではありましたが、その渋いところがお気に入りです。
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