伊岡瞬の『赤い砂』を読んだ。ウイルスに絡んだ事件を描くサスペンス・ミステリー。
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列車への飛び込み自殺が起こり、その2週間後列車の運転手と自殺を調べた警察の鑑識官が自殺。さらに2週間後鑑識官の同僚警官が自殺。不可解な自殺が相次ぐが、疑問を感じた警官が上層部の反対を押し切って調べていくと・・・。
ウイルスを取り上げた作品で、お蔵入りしてたものがコロナ禍で急遽出版されたらしい。「赤い砂」はウイルスの名前。軽く読む分にはなかなかに楽しめる作品だ。
以下ネタバレを含むので未読の方は読まないように。
感染するとエイズウイルスの増殖を止めるウイルスが「赤い砂」。エイズに効くのはいいのだが、錯乱して自殺するという危険なウイルス。これを研究しようと持ち込んだ製薬会社が、ウイルスの流出を隠蔽しようとする事件。なるほどコロナ禍に読むにふさわしいウイルス事件簿だ。
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