いぬじゅんの『この冬、いなくなる君へ』を読んだ。
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人と接することがうまくいかない主人公の菜摘。仕事もうまくいかず、残業中にビルの火事に巻き込まれ、死を覚悟するのだが、篤生という男性に助けられて・・・。篤生は菜摘の死を予言し、そのうえで生きるためのアドバイスをする。アドバイス通りに動くとうまくいって、人生が好転する。その後も篤生は毎年12月に現れて、菜摘にアドバイスする。一体何者なのか?お話の最後に語られるのは驚きの真実。
以下ネタバレを含むので未読の方は読まないように。
ラストで語られるのは、篤生が菜摘の子で、菜摘が死んだあと彼女の日記を読んで、未来から彼女を救いに来たということ。あまりの無茶苦茶さに啞然。誕生月の12月だけ過去に行けるとか、過去に行くのに寿命をすり減らしているとか、どうして過去に行けるのとか、何の説明もないので、はぁ???って感じ。
篤生のアドバイスを受けて菜摘の人生が好転していくお話はなかなか楽しく読めたのだが、さすがにこのラストはありえない。残念な読後感だった。
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