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ミセスローゼンの上人坂日記

薫風や自由の女神に隣住み

ニックの娘ステラが、母のお悔やみと、入院見舞のEメールをくれる。返信をして、また返信が来て、何ターンか、楽しい文通となっている。普段はこんな事は無い。入院中の私の無聊を慰めようとしてくれているのがわかる。長女の婿とも定期的にLINEの近況報告をしている。義理の仲とは意外といいもんだ。

今ステラは、自由の女神の隣の島、ガバナーズ島に住み、「Artist residency(その土地に招聘されて活動するアーティスト)」として働いている。ステラの専攻はアニメーション。ちょっと寂しくて、可愛くて、心優しい作品を作り、指導もする。この写真は今朝の散歩の時撮ってくれた。私が「自由の女神によろしく!」と書いたのに応えて。





実は、相手によって英語力はガラリと変わる。ステラが相手だと、私は実力の二倍ぐらい英語が喋れるし、書ける。苦手な相手にこそ上手な英語を使いたい、バカにされたくない、と思うと逆に喋れない。気のおけない相手だと喋れる。考えてみれば日本語も同じ。



「句集野路菊より」

秋うらら車椅子なり孫と娘と        信野

こおろぎを跨ぎて避けて転びたり 同

胸までも背までも高き山あざみ  同


孫娘一家が車椅子で母を連れ出してくれた。楽しい思い出をいっぱい作ってくれた。車椅子を押して盆踊りもさせてくれた。感謝している。二句目、楽しいと言わずに楽しさを伝える。母は草花や虫鳥によく話しかけていた。三句目、富士薊の野を私に思い出させる。富士山麓で過ごした夢のような日々を思い出させる。俳句は作者の物であり、読者の物でもある。それは他の文芸と違うところ。









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