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ブエンディーア
コモエスタス
ムイビエン
コモテリャマス?
メリャモ トナコ
デドンデビエネ?
デハポン
ウノ、ドス、トレス、クワトロ、シンコ……って数も一緒に数えた。
一番受けたのが、カリーナのスキー帽についてた小猫をゆびさして私が、「エルガトー」と言ったら、カリーナが「ハローキティ」と答えた。その猫はハローキティじゃなかったけどね、世界中の子供がキティちゃんを知ってるんだなあ。
今日はゲストのためのスキー大会が、ホテルのそばの丘で催される。
カリーナは11時の部に出場する。ゼッケンのナンバーは、トレインタ・シンコ。
「ええと、35だね。きっと見るから、応援するから」とそれは、英語で言った。伝わったと思う。
私のリハビリを終えて、スキーをはいたまま丘の上のカフェへ行くと、ぎりぎりでカリーナのスタートに間に合う。カリーナの名前が呼ばれ、回転競技のスタート地点に彼女の真っ白なスキーウェアと黄緑色のかっこいいチェアースキーが見える。背後に彼女の先生がついてる。車椅子スキーに結んだロープをしっかり握ってる。でも滑るのは彼女自身だ。先生は万が一のために付き添ってるだけだ。カリーナがゆっくりスタートする。加速して、最初の左カーブをかなりのスピードで左に傾きながら突っ込んでく。わあころぶんじゃないの、と思ったらカリーナはすばやく体重を移動、まっすぐ、そしてやや尾根に向かって傾きつつ右カーブに備える。私は手袋をぬいで手が痛くなるまで叩く。叫ぶ。ゴー、カリーナ、ゴー、ゴー。最後のカーブを曲がり終え、カリーナは頭を低く低く下げた。頭をぶんぶん振って、頭で漕ぐようにラストスパートした。すごい。とてもいい記録。スペイン語わかんないけど、たぶん、チェアスキー子供の部の最高記録、とアナウンスされたように思う。
私たちのインカロッジに身障者のスキーヤー達の大軍団がいっしょに泊まってる。一本足スキーヤー、腕無スキーヤー、盲スキーヤー(アメイジング!)、みんな私よりずっとずっとうまいし、ブレイブ。雪(スキー)が猛烈に好きで、なんというか、無礼ぎりぎりで言わしてもらうと、雪の中でいつ死んでもいいと思ってる。末期の雪を楽しんでる。だけど、投げやりではない。また生きて、まだ生きて、町で働いたり、勉強したり、そんなこともちゃんと考えてる。スイッチが祭りモードに入って、また切れる。それが自由自在にできる。
とても自由で、うらやましくなる。卵の側っていうのは、こういう人たちの側。弱いけど強い。闇でも明るい。
楼前先生も老人の部に出場した。今回は同い年の大金持ちの強敵が一緒に出たので、金メダルは逃した。銀メダル。ふふ。
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ディエシーシエテ子
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