リスクを背負う意味

　「日本人はリスクを背負わない」

　海外の方は僕たちに対して苦言を呈しますが、彼らの意見は最もだと思う瞬間があり
ます。

　例えば僕がそうです。

　スーパーで働いていると、

　「値下げ」

　と無関係ではいられません。

　僕が僕の担当部署の値下げを敢行し、何らかのミスが発生しても、それは僕が謝罪し
お詫びをすればよい。

　つまり僕が自分の行為に責任を負えば問題ありません。

　でも先日、他の部署の値下げを依頼されたときは、正直

　「ああ、リスクを負うことは難しい。」

　と思いました。

　値下げは「金銭」の問題ですから、僕が仮に間違いを犯せばその部署の担当者に迷惑
がかかります。

　加えて商品が膨大にあるため、対象商品を抜き出すだけも大変なので、商品を探すだけで
時間が過ぎてしまう。

　ですので

　「日和見」

　と批判される人には、何らかの事情や心情があると思います。

　サッカーでも指揮官は

　「思い切ってやれ！責任は俺が取る！！」

　と選手達を鼓舞しますが、実際クラブから解雇通告を受ければ「失業」ですから、生半可
な気持ちでは言えませんね。

　例えばアルゼンチンはバティスタとの契約を更新しませんから、彼は今この瞬間

　「無職」

　というわけです。

　自国開催の大会で８強では、アルゼンチンの各クラブも彼を雇うことに躊躇するか恐れが
あります。

　そうなるとバティスタは国外で働く可能性が高いわけですが、国内、国外問わず彼が大きな

　「リスク」

　をどう解消してゆくか、それは僕を含めた日本人への処方箋になるかもしれません。