今朝の読売新聞の時事川柳にこんな一句がありました。
「都合の悪いことは忘れ良き昭和」
昭和5年生まれの私はカラオケも好きで一週間に一度は歌いに出かけています。その持ち歌の中に「俺の昭和が遠くなる」というのがあり時々歌っている。
私の昭和はほぼ現役の最後までてした。日中戦争から太平洋戦争へ、そして敗戦 戦中戦後の大変な時代を経験してきたのです。衣食住のすべてについて苦しいものだったけれど、辛さの中にも、何か新しい時代へのうねりのようなものに背中を押され、学制改革で新制大学の一期生として、昭和28年に、初任給6890円で高等学校の教員となった。
日本の復興は早かった。敗戦時には焼け野原だった東京も復興し、20年もたたないで東京オリンピックを開催できるまでになったのです。高度経済成長の続く中で現職をほとんど過ごせたのです。民間企業もゆとりがあり、日常の楽しみもゆとりのある、開放感にあふれた時代だった。
ガツガツすることのない時代でした。やっぱり良き昭和だったのだ。終戦のあたりの辛さは、特に戦争の犠牲となられた方たちは大変なものだったと思う。そして二度とあのような過ちを繰り返さないと念じなければならない思いをみんなしょっているのだけれど、傷の痛みも時が解決するというけれど、辛かったことより何かゆったりと流れた昭和に心地よさを感じ、今のぎすぎすした風潮の中で、郷愁のようなものがわいてくるのです。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます